米アップルのCEOであるティム・クック氏はオランダの出版社Brightでのインタビューにおいて、「普通の人がメタバースがなんなのかを理解できるとはとても思えない」と発言しています。
メタバースは仮想空間を利用し、人々が新たな形のコミュニケーションをとることを指します。3次元映像の提供には、VR(仮想現実)ゴーグルなどを利用。また旧フェイスブックがこのメタバースに注力するため、「メタ」に社名を変更したのも話題となりました。
一方でアップルは、現実世界に仮想現実をオーバーレイさせるAR(拡張現実)に力を入れています。このことについてクックCEOは「ARはすべてに影響を与える深遠な技術だと思います。私たちは、かつてARなしでどうやって生きてきたかを考えることになるでしょう」と語っています。
VRについては「現実の生活に取って代わるものではありません」と、若干距離をおいた見方を提示。「人生のすべてをそのような形(VR)で過ごしたいとは思わないでしょう。VRは限定されたもので、うまくコミュニケーションをとるための手段ではありません」。
アップルは2023年に、AR/VRヘッドセットをリリースすると噂されています。さらに2024年には、より気軽に装着できるARスマートグラス「Apple Glass(仮称)」の開発も報じられています。しかしそのアプローチは、メタやメタバースが語るような現実世界の代替、ではないようです。