中国・鄭州市にある世界最大のiPhone組立工場での抗議活動や製造再開の遅れにより、2022年内のiPhone 14 Pro製造台数が予定より600万台も減る可能性があると報じられています。
フォックスコンが運営する工場では、新型コロナの感染拡大により従業員らが集団隔離された上に、食料や物資の支給も十分ではなく、約束された特別ボーナスも支払われない事態が発生。その不満が爆発し、従業員らの逃亡や抗議活動が繰り広げられていました。
ちょうど年末商戦を間近に控えるタイミングでもあり、フォックスコンは事態を収拾するためにボーナスの支払いに関して誤りを認め、辞職に同意した人々には退職金を支払うことに。しかし、その結果2万人以上が離職することになり、人手不足が深刻化しています。
さて米Bloombergの報道によると、フォックスコン工場の内部事情に詳しい関係者は、iPhone 14 Proモデルの生産台数が予想より約600万台も少なくなるかもしれないと述べているそうです。この数字は状況が変われば改善される可能性があり、どれだけ早く通常の操業を回復できるかにかかっているとのこと。
フォックスコンは大量の辞職者を出してしまった後、生産を再開するため少なくとも10万人以上の従業員を必要としており、採用のための検疫スペースが足りなくなってしまったほどだと報じられていました。
すでにアップルは「今からiPhone 14 Proモデルを発注しても、年末年始に間に合わない」と案内しており、米国の家電量販店も「ホリデーシーズンは売りたくても在庫がない」と警告を出していました。しばらくはiPhone 14 Proモデルの入手は厳しくなりそうです。
Source:Bloomberg
via:AppleInsider