ツイッターを買収して経営権を握ったイーロン・マスク氏が、同社のヘッドを辞任すべきかどうかツイッター上で投票を実施しました。その最終結果は約58%が「イエス」であり、トップを辞めるべきとの声が過半数を占めています。
以前からマスク氏は何か重要な決定を行うにあたりツイッターで投票を行う習慣があり、それは同社のオーナーになってからも変わっていません。
11月にもトランプ前米大統領のアカウント「@realDonaldTrump」を復活させるべきかどうか投票にかけ、52%の支持があったとして凍結を解除。その時は「Vox Populi, Vox Dei(民の声は神の声)」とつぶやいていました。
さて今回の投票では、合計で1750万以上の回答があり、約1500万だったトランプ氏を上回る関心の高さがうかがえます。
Should I step down as head of Twitter? I will abide by the results of this poll.
— Elon Musk (@elonmusk) December 18, 2022
今回の投票結果につき、マスク氏は今のところ(20日午前10時時点)特にコメントしていません。
もっとも、投票したユーザーに何かの資格基準があるわけでもなく、「たまたまマスク氏のツイートを見ていて、制限時間内に投票する気になった人」に過ぎないとも思われます。
また熱狂的なファンが多いマスク氏が行った投票であることから、マスク氏寄りになるのも自然なこと。その意味で、今回の投票結果はマスク氏にとってもショックだったかもしれません。
ただ、マスク氏がCEOを務めるもう1つの会社・テスラの投資家からは、歓迎すべき結果だったとも思われます。マスク氏がツイッターの再建に掛かりきりで、(おそらく債務の穴埋めをするため)テスラ株を大量に売却していることもあり、テスラ株は1年前から50%近くも下落しているためです。
テスラの個人第3位の株主であるレオ・コグアン氏も、今週初め「イーロンはテスラを見捨てた」とツイート。その後「イーロンにはツイッターの新しいCEOをすぐに見つけて欲しい」とも述べています。
マスク氏はツイッターを買収する以前から、同社のCEOを一時的にしか務めないつもりだとの報道がありました。今回の投票を始めた直後にも、「問題はCEOを探すことではなく、ツイッターを存続させられるCEOを探すことだ」と述べていました。
The question is not finding a CEO, the question is finding a CEO who can keep Twitter alive
— Elon Musk (@elonmusk) December 18, 2022
マスク氏が「民の声は神の声」の信念に基づきツイッターのトップを退くのか、それとも代わりの有能なCEOがいないからと留まり続けるのか、今後の展開を見守りたいところです。
Source:Elon Musk(Twitter)
via:The Verge