デジタル
2016/11/13 13:18

ウォークマン・MD・アイボ……ソニーの歴史的アイテムが一同に会す「It’s a Sony展」

ソニーは11月12日から、銀座ソニービルにおいて、「It’s a Sony展」をスタートした。このイベントは、ソニービルが50年にわたって歩んできた歴史と今後の進化について、歴代のソニー商品と共に一望しようと企画されたものだ。

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ソニーは創業70周年を迎えた今年、新たな時代への挑戦を象徴する取り組みとして、ソニービルを大規模にリニューアルする事業計画「銀座ソニーパークプロジェクト」に着手している。計画によれば、ソニービルの現在の敷地を2018年夏から2020年秋の間は「銀座ソニーパーク」として一般に広く開放。その後2022年までに新しいソニービルを建設して開業する計画でいる。

↑銀座のソニービル(2015年12月撮影)
↑銀座のソニービル(2015年12月撮影)

 

これにともない現ソニービルは2017年3月31日をもって営業を一旦終了し、一連の工事に着手することになっている。本イベントはこの計画に移行するまでの記念イベントとして企画されたものだ。

 

そもそも「It’s a Sony」とは、1970年代にアメリカの広告で使われ始めたタグラインで、日本国内では1982年から2000年にかけてテレビCMのサウンドロゴとしても使用された。このフレーズはソニー製品のユニークさや違いを短い言葉で表現したもので、このサウンドロゴを聞くだけで誰もが「あ、ソニー!」と思い浮かべるほど世界中で広く浸透。多くの人がソニーの名前に親しみを抱く大きなきっかけの一つともなった。

 

会場にはソニー創立時の製品から一世を風靡した懐かしい製品全730点を展示。年代を追う形でフロア別に構成されている。

 

最初のフロアで見られるのは、各界の著名人10名の思い出のソニー商品をエピソードとともに紹介する「My Favorite Sony」コーナー。その後、ソニーが創立時に製品化した真空管電圧計から、日本発の「G型テープレコーダー」や、すべての製品へ「SONY」のロゴマークを入れることのきっかけとなった日本発のトランジスタラジオ「TR-55」など、ソニー創業時の製品を展示。

↑1955年に発売された日本初のトランジスタラジオ「TR-55」。この製品以降、「SONY」のロゴマークが全製品に入れられるようになった
↑1955年に発売された日本初のトランジスタラジオ「TR-55」。この製品以降、「SONY」のロゴマークが全製品に入れられるようになった

 

↑1950年に製品化された日本初のテープレーダー「G型」。大卒初任給が4000円という時代に16万円もしたことからまったく売れなかったという
↑1950年に製品化された日本初のテープレーダー「G型」。大卒初任給が4000円という時代に16万円もしたことからまったく売れなかったという

 

↑世界最小のトランジスタラジオは1957年の発売。“ポケッタブル(ラジオ)”との愛称でソニーが世界へ打って出るきっかけとなった製品
↑世界最小のトランジスタラジオは1957年の発売。“ポケッタブル(ラジオ)”との愛称でソニーが世界へ打って出るきっかけとなった製品

 

続いて既存方式に頼らず独自開発した「トリニトロンカラーTV」や、日本初の一体型ビデオカメラ「ベータムービー」、世界を席巻したポータブルカセットプレーヤー「ウォークマン」、テレビで写真が見られる「マビカ」など、時代の潮流を導いた製品も並べられた。

↑独自方式のカラーTV方式「トリニトロン」を採用した第1号モデル。発表会は銀座ソニービルで行われた
↑独自方式のカラーTV方式「トリニトロン」を採用した第1号モデル。発表会は銀座ソニービルで行われた

 

↑カメラ一体型ビデオレコーダーとして1983年に商品化された「ベータムービー」の第1号機。当時の世界最小・最軽量を実現して話題を呼んだ
↑カメラ一体型ビデオレコーダーとして1983年に商品化された「ベータムービー」の第1号機。当時の世界最小・最軽量を実現して話題を呼んだ

 

↑当時は今よりも少し大きかった“パスポートサイズ”に投影面積でほぼ同寸サイズを実現て人気をさらった8mmビデオカメラ「CCD-TR55」
↑当時は今よりも少し大きかった“パスポートサイズ”に投影面積でほぼ同寸サイズを実現て人気をさらった8mmビデオカメラ「CCD-TR55」

 

↑初代「ウォークマン」と付属していたヘッドホン(左)。「再生専用機なんて売れるわけない」とする社内評価をよそに世界で大ヒットを遂げた
↑初代「ウォークマン」と付属していたヘッドホン(左)。「再生専用機なんて売れるわけない」とする社内評価をよそに世界で大ヒットを遂げた

 

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↑歴代のウォークマンも展示

 

↑世界初MDレコーダーのウォークマン第1号モデル。日本だけのローカルメディアではあったが、ウォークマンの新たな時代を作るきっかけとなった
↑世界初MDレコーダーのウォークマン第1号モデル。日本だけのローカルメディアではあったが、ウォークマンの新たな時代を作るきっかけとなった

 

↑ソニーは数多くのメディアのフォーマッターでもある。会場ではそのメディアの全てが展示された
↑ソニーは数多くのメディアのフォーマッターでもある。会場ではそのメディアの全てが展示された

 

そのほか、愛玩ロボットとして話題をさらった「アイボ」は開発中に生まれた試作品も含め、全ラインナップを展示。今もなおゲーム機の中心にある「プレイステーション」のコーナーでは、コントローラーを模したディスプレイとともに歴代モデルを見ることができる。ソニーミュージックが提供した音楽ソフトのコーナーでは懐かしいサウンドの試聴もできる見逃せないコーナーも用意された。特に40代以降の人たちにとっては青春が蘇るひと時を過ごすイベントとなりそうだ。

↑ご存知「プレイステーション」の第1号機。ソニーがゲーム界に本格参入するきっかけとなった。会場にはコントローラーを模したセットの中に歴代モデルが並ぶ
↑ご存知「プレイステーション」の第1号機。ソニーがゲーム界に本格参入するきっかけとなった。会場にはコントローラーを模したセットの中に歴代モデルが並ぶ

 

↑愛玩ロボットとして今もなお愛好家が少なくない「AIBO(アイボ)」の展示では、開発中に生まれた試作機も見ることができる
↑愛玩ロボットとして今もなお愛好家が少なくない「AIBO(アイボ)」の展示では、開発中に生まれた試作機も見ることができる

 

開催期間は2017年3月31日までの全138日間。2016年11月12日~2017年2月12日までの前半は、「歴史」をテーマに過去のソニー製品を展示。2017年2月17日~3月31日(金)までの後半は、「未来」をテーマとして2018年夏にオープン予定の「銀座ソニーパーク」の様子を先取りして見られる企画となる。懐かしいソニー製品を見たいならこの前半がチャンスだ。入場料は全期間にわたって無料となっている。

↑会場には500円でストラップグッズが買えるガチャポンコーナーも用意。全6種類が提供され、時期によって内容は変更されるが、ソニービルのは常に含まれるとのこと
↑会場には500円でストラップグッズが買えるガチャポンコーナーも用意。全6種類が提供され、時期によって内容は変更されるが、ソニービルのは常に含まれるとのこと