Twitterの共同創業者で前CEOのジャック・ドーシー氏が支援する分散型SNS「Bluesky」が、先週の水曜から木曜にかけてユーザー数が2倍となり、過去最大の増加を記録したと米Bloombergが報じています。
Blueskyの人気が急騰している理由は、Twitterの有名人らが相次いで参加しているため。米国の作家でコメディアンのDril氏、米下院議員のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏、映画監督のジェームズ・ガン氏など、Twitterで最も影響力あるユーザーが次々とBlueskyに登場しています。
まだBlueskyはベータテスト中ですが、CEOのJay Graber氏は現在4万人以上のユーザーが利用していると語っています。しかし、ユーザーからの関心はそれを上回っているようです。iPhoneアプリは約36万回ダウンロードされ、Androidアプリも米国や英国、日本で最近リリースされた直後なのにトップクラスのダウンロード数を誇っています。
Blueskyを使うには招待コードが必要であり、順番待ちリストに登録して待つことになりますが、上記のインフルエンサーらがBlueskyのハンドルネームをツイートしているため、より多くのユーザーが順番待ちリストに登録していると思われます。
Twitterが旧認証バッジを削除し、その後に特定の人物だけにバッジを復活させたことで、Twitterから離脱する動きが加速している模様。モデルのクリスシー・テイゲン氏も最近、自分のアカウントに青いバッジを付けられることを「罰」だと表現したこともあり、実際にBlueskyに参加しています。
wait I’m crying they’re giving them for punishment now !!?!! https://t.co/V2K8zCKScf
— chrissy teigen (@chrissyteigen) April 22, 2023
従来のSNSは中央集権型サーバーに依存していましたが、Blueskyのような分散型SNSは複数あるSNSの連合からなり、ある会社なり経営者の判断に左右されにくい強みを持つことが特徴。つまり、マスク氏という個人の意思が大きく反映されるTwitterのような事態にはなりにくいわけです。
しかし、一方でBlueskyはなりすましや不適切な投稿の取締りがしにくい問題を抱えています。また、順番待ちリストに登録してから半年後も招待コードが送られてこないとの声も多くあり、そう簡単にTwitterの代わりになることはなさそうです。
Source:Bloomberg
via:Ars Technica