Googleの中価格帯スマートフォンPixel 7aは、高価なフラッグシップ機のPixel 7やPixel 7 Proと同じTensor G2チップを搭載していると公称されています。
が、チップの名前は同じながらも、上位モデルとは少し違っていることが明らかとなりました。
今年5月に登場したPixel 7aは、前モデルのPixel 6aよりも性能が優れており、バッテリー持ちも改善されています。それらが新チップTensor G2によることは間違いなさそうですが、有名リーカーが上位モデルよりも少し劣っている可能性を指摘しています。
Kamila Wojciechowska氏によれば、Pixel 7aに搭載されたTensor G2チップは「IPOP」というバリエーションだそうです。
Google uses Samsung’s services for both the manufacturing of the silicon dies as well as the packaging. Both the original Tensor and Pixel 7’s Tensor G2 appear to use Samsung’s proprietary FOPLP-PoP technology.
— kamila ?️⚧️ ? (@Za_Raczke) June 19, 2023
より具体的には、上位モデル用とはパッケージング(半導体を1つにまとめて外部から保護し、端子間を接続するプロセス)技術が違うとのこと。Pixel 7とPixel 7 ProのTensor G2に使われている「FOLOP-PoP」技術よりも、「IPOP」は製造コストが低く抑えられているようです。
実際にTensorチップを製造しているサムスンの資料によると、IPOPチップはFOLOPよりも分厚く、大きく、熱くなりやすいとのことです。
So what’s this IPOP stuff about? It seems like Google made a version of Tensor G2 in a worse package, most likely to reduce cost.
The implications of this? According to Samsung [3], IPOP is thicker, larger and hotter than FOPLP. pic.twitter.com/tBar4uLhde
— kamila ?️⚧️ ? (@Za_Raczke) June 19, 2023
ふだん使いにはほとんど問題とならないはずですが、「チップが熱くなりやすい」ことは望ましいとは言えません。特にTensorチップを搭載したPixelスマートフォンは熱くなりがちで、Googleもわざわざ公式サポートページを用意しているほどです。
Pixel 7aの完成度は非常に高く、先にPixel 7やPixel 7 Proを買った人は複雑な思いをしたかもしれませんが、上位モデルは「熱くなりにくい」可能性が高く、お値段に見合った価値はありそうです。
またTensor G2は、タブレットのPixel Tabletや折りたたみスマホPixel Foldにも搭載されています。これらデバイスが、どのバージョンのチップを使っているか不明ですが、使用したユーザーからのレビューを待ちたいところです。
Source:9to5Google