デジタル
Apple
2023/8/15 11:00

M1 Mac miniの内蔵SSD、自力で大容量にアップグレード成功! ただし高い技術力と手間が必要です

Appleシリコン(独自開発チップ)に移行してからのMac miniは、ユーザーが内蔵ストレージを大容量のものに交換できなくなりました。なぜなら、SSDが基板にはんだ付けされているためです。

↑Mac mini

 

しかしテック系YouTuberが、M1チップ搭載Mac miniの256GBストレージを、自力で2TBにアップグレードすることに成功しました。

 

YouTuberのルーク・ミアーニ氏らは、まずMac miniを分解。それは比較的カンタンで、13本のネジを外し、プラスチックやその他のコンポーネントも可能な限りすべて取り外しています。

 

最初の大きな難関は、チップの下にある「アンダーフィル層」を取り除くこと。アンダーフィル層はチップと基板の間に注入された樹脂であり、時間とともに固まるものです。これを取り除くだけでも十分難しいのに、SSDチップの近くには抵抗器もあり、しかも埋め込まれています。

 

そこでSSDチップを削り取ったり持ち上げるための特殊な工具を使い、削りカスを熱風で吹き飛ばして、ようやく取り外しに成功しています。新たな大容量チップは基板に載せて、やはり熱風を吹きかけてはんだ付けしています。

 

そして再組立てした後、次のステップはApple Configurator 2を使ってmacOSを復元することです。しかし、現在のバージョンでは真っ新なNAND(SSDチップ)の復元はできないため、macOS Big Surや以前のエディションを使ってみたものの、問題が発生して復元を続けることはできませんでした。

 

それからチップを何度か交換した後、ようやく上手く行き、復元に成功しています。最後にミアーニ氏は、Mac miniのストレージやその他の部品を交換することは可能だと総括。が、「そのために必要なスキルセットは、プラスドライバーさえあればよかった昔よりもはるかに高くなっています」とまとめています。

 

たとえばM2 Mac miniの場合、アップルのCTOであれば、256GBモデルと2TBモデルでは11万円以上も価格差があります。もしも根気と技術があれば、自力での換装に挑戦してみてもいいかもしれません。ただし、自己責任ということで。

 

Source:Luke Miani(YouTube)
via:AppleInsider