アップルがグーグルをデバイスの標準検索エンジンとして設定する対価として、グーグルの収益の36%を受け取っていたことが訴訟により判明しました。
アップルデバイスの標準検索エンジンに設定するために、グーグルがアップルに多額の金額を支払っていることは以前から何度も報じられています。アナリストのBernstein氏によれば、2021年の金額は「年間100億ドル(約1兆5000億円)」、2023年は「年間180億〜200億ドル(約2兆7000億円〜3兆円)」になるとのこと。
そして今回、米司法省による反トラスト法違反訴訟の中で、グーグルはiPhone、iPad、Macの「Safari」ブラウザで行われた検索から得た総収入のうちの36%をアップルに支払っていることが明らかとなりました。
アップルのデバイスではグーグルが標準検索エンジンに設定されていますが、ユーザーはYahooやBing、DuckDuckGo、Ecosiaに切り替えることができます。アップルのサービス責任者は10月に「グーグルを標準検索エンジンにしたのは、それがベストだと考えたからだ」と発言していました。
グーグルが反トラスト法違反訴訟で敗れれば、アップルとグーグルの契約が解消する可能性があります。もしかすると、アップルが独自の検索エンジンを開発することにもなるかもしれません。訴訟の行方はまだわかりませんが、今後はアップルデバイスの標準検索エンジンの座を巡り、競争が激しくなるかもしれません。