キヤノンマーケティングジャパンは2月13日、マスク型の「減音デバイス」とイヤホンがセットになった「Privacy Talk MD-100-GY」を正式販売すると発表しました。発売は4月下旬を予定しています。直販価格は2万3650円(税込)。
Privacy Talkは、マスクのように装着することで、自分の声が周囲に聞こえないように減音するうえに、周囲の雑音も軽減。加えて、換気用のファンで通気性も確保しています。
減音デバイスには「音響メタマテリアル技術」を採用。迷路のような構造に人が発した音が通るようにすることで音を吸収する仕組みで、約20デシベルの減音効果を実現しつつ、呼吸のための空気の通り道確保と本体の小型化を実現したといいます。
また、オンラインMTG時の発話をクリアにするための声用マイクに加え、装着時の通気性を保つファン、さらにはそのファンの音を消すためのマイクも内蔵。これらにより、快適性を確保しつつもクリアな音声を届けることが可能です。
Makuake出品で定まったコアターゲット
Privacy Talkは、2023年7月にコンセプトモデルを発表。その後10月に「Makuake」のプロジェクトとして応援購入を実施しており、総額で1000万円を突破するなど、人気を集めました。
Makuakeに出品した目的について、キヤノンマーケティングジャパン ichikara Lab室長の吉武裕子さんは「新しい商品であるがゆえに、実際に『ほしい』と言ってくださる方と購入してくださるお客様は別だと思いますので、どういった方が購入されて、どのような使い方をされているのかを詳しく確認していくことをやっておりました」と説明。
また、「きちんと届けたいターゲットを定めて正式発表に向かっていけるところは、Makuakeを使ったことで大きな成果」になったそうです。
Makuakeを通じてのPrivacy Talkの購入者は、30~40代の男性が多く、居住エリアは首都圏が多かったそうです。これは想定ターゲットではあるものの、最初に購入したユーザーの動向を見ながら、改めてターゲットを絞り込むことができたといいます。
さらに、当初ゲーミング用途も想定していたものの、大きい声で発話すると音が割れるといった発見もあり、「落ち着いたトーンで話す製品」という訴求ができるようになったなど、利用シーンも定まってきたとのこと。
そうした知見やデータを蓄積した結果、Privacy Talkのメインターゲットは「周囲に多数の人がいる環境で、オンライン会議をするビジネスパーソン」がコアターゲットになったそうです。
発売当初はECサイトや直販サイトが販路の中心で、量販店などへの展開は検討中とのこと。外出先や移動中で会議に出席する機会が多く、聞かれたくない話をするときに悩んでいる人にとっては福音ともいえる製品。コアターゲットに当てはまる人は検討してみてはいかがでしょうか。