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2024/7/3 21:54

19分で充電終わるのすごすぎ! しかも8万円切りのプレミアムスマホ「Motorola edge 50 pro」

モトローラ・モビリティ・ジャパンは7月3日、急速充電スマホ「motorola edge 50 pro」シリーズを発表しました。発売は7月12日を予定しています。

 

モトローラといえば折りたたみスマホの新モデル「motorola razr 50」をグローバル発表したニュースもありますが、今回日本向けに発表されたのはそれではなく“折りたたまない方”のプレミアムモデルedgeシリーズの新型です。

↑モトローラが7月3日に発表した急速充電スマホ、motorola edge 50 pro

 

ソフトバンク向けの「motorola edge 50s pro」とSIMフリー版の「motorola edge 50 pro」の2種類を展開します。SIMフリー版は通信キャリアとしてはMVNOのIIJmioが独占で取り扱います。単体販売ではAmazonや家電量販店などの多くの販路で販売します。

 

どちらもデザインや主な機能は共通。ソフトバンク版がメモリー8GBとなっているのに対して、SIMフリー版がメモリー12GBとなっている程度の違いです。

↑SIMフリー版のmotorola edge 50 pro

 

↑ソフトバンク向けのmotorola edge 50s proは3色展開

 

価格はソフトバンク版が8万5584円(税込)。ただし購入から12か月後に返却するプログラムを利用すると、実質12円で利用できます。一方のSIMフリー版はモトローラの直販価格で7万9800円(税込)。IIJmioではややこしい条件なしで、6万9800円(税込)で販売します。

↑ソフトバンク版は複雑な割引きで実質12円

 

↑IIJmioではSIMフリー版もモトローラ直販より1万円安く提供します

 

引き締まった形状にスタイリッシュな仕上げ

edge 50 proのデザインは、スタイリッシュな優美さと扱いやすい触り心地を両立しています。

 

前面はカーブディスプレイを採用し、側面にかけて滑らかに落ち込む形状となっています。6.7インチの大型ディスプレイ、背面のカーブと相まって端末全体が引き締まった形状です。

 

背面にはヴィーガンレザー(合皮)を使用し、すべすべ、サラッとした触感になっています。手に優しく落としづらいスタイリッシュな仕上げ。このヴィーガンレザーは再生プラスチックを使っていて、環境に優しい素材です。

 

モトローラは色彩管理を専門にしているPANTONE社と提携していて、スマホのカラーバリエーションにもPANTONEの色名を使っています。motorola edge 50 proではブラックビューティとリュクスラベンダーの2色を展開。ソフトバンク版ではこの2色にバニラクリームが加わり、3色展開となっています。

 

19分でフルチャージできる爆速充電に対応

最大の特徴は125Wの急速充電に対応していることです。USB PD規格をモトローラ独自に拡張した「125W TurboPower」充電に対応。専用充電器を使うと、バッテリー残量1~100%までの充電がわずか19分で完了します。ワイヤレス充電はQiで最大15Wをサポート。

↑125Wの急速充電器が同梱されています

 

ソフトバンクは急速充電のスマホをシリーズ化した「神ジューデン」というブランドを展開していますが、motorola edge 50s proもそのラインアップに加わります。XiaomiやOPPOの急速充電モデルに加えた、3ブランド目の選択肢となっています。

 

なお、急速充電の125W対応は付属の純正充電器を利用した場合のみ。この充電器を自宅以外にも置きたいという人は、別途8800円(税込)で購入することも可能です。共通規格のUSB PD3.0対応の充電器の場合は、最大100Wで充電できます。

 

ちなみに、充電まわりの仕様はソフトバンク版独自ではなく、SIMフリー版のmotorola edge 50 proも共通になっています。125W急速充電で、USB PD規格との互換性もあります。

 

PANTONE監修のディスプレイは特に肌色表現に優れる

ディスプレイはOLEDパネルを採用。解像度は2712×1220ドットとなっています。端末の左右両端まで隅々に広がるカーブディスプレイは、画面の境界を感じさせない臨場感を演出しています。

↑ディスプレイを手に持っている感覚

 

144Hzの高リフレッシュレート駆動対応で、SNSアプリなどの画面操作も快適にできそうです。またHDR 10+もサポートしています。色の再現性ではPANTONE社の監修も入っていて、特に肌色を適切な色味で表現できるようになっています。

 

カメラもPANTONE監修で色味の再現が正確に

カメラシステムは4眼カメラで、5000万画素のメインカメラ、1300万画素の超広角カメラ、1000万画素の3倍光学ズームカメラ、ToFセンサーという構成になっています。5000万画素のメインカメラはレーザーオートフォーカスと光学式手ブレ補正(OIS)を搭載。薄暗いシーンでもピントを的確に合わせて、手ブレを抑えた写真を撮影できます。超広角と3倍望遠はメインカメラではまかないきれない画角をカバー。ToFセンサーは動画撮影時のブレも補正しています。

 

また、インカメラは5000万画素を採用。前モデルより画素数がアップしています。

 

もちろん、カメラでもPANTONE社の監修付き。色味を正確に再現できるとしています。

↑カメラもPANTONE社の監修付き

 

カメラに「moto ai」機能搭載で性能アップ

そして、2024年のスマホの発表に欠かせない要素が“AI”です。モトローラは「moto ai」として、カメラ機能をAIで改善したとアピールしました。

 

moto aiのカメラ機能はどのようなものがあるのでしょうか。基本的な部分では白飛びや手ブレにおいてAIによる改善が盛り込まれています。数十枚を連写してそのフレームを合成し、白飛びや手ブレを抑えるという仕組みです。特に設定せずに、シャッターボタンを押すだけで機能します。使う人としては、小難しいことを考えずに、きれいに撮影してくれるカメラになったといえます。

 

また、今回新たに加わった望遠レンズを強化し、最大30倍のデジタルズームを行なうための画素補完にもAIを使っています。動画ではAIオーディオズームとして、画面の中の人物の声をしっかり検出する機能も備えています。

↑moto aiによるカメラ画質改善

 

↑黒い被写体にフォーカスを合わせても、白飛びを抑えた写真を撮れます。これはmoto aiによる改善

 

撮影機能ではミニチュア風の写真を撮れるティルトシフト撮影も搭載。さらにAdobe Scanと連動して書類を簡単に撮影できる文書撮影モードもあります。ここまで来るとモトローラのAIではなさそうですが、これもmoto aiと呼ばれています。

↑カメラモードも追加

 

ただし、これらのAIの使い方は他社のスマホでは以前から搭載されています。アプローチとしては堅実ではあるものの2024年に発表する「AIスマホの新機能」としてはインパクトが薄めと言わざるを得ません。

 

moto aiの機能のうち“AIっぽい”機能が壁紙生成機能です。その日の服装を撮影すると、その柄を取り入れた壁紙を作成してくれます。日々の装いにあわせてスマホをイメチェンできる楽しさがありそうな機能です。

↑AIによる壁紙作成機能

 

↑ジャケットを撮ったら万華鏡のようなパターンが生成されました

 

PCと連携できるSmart Connect

モトローラスマホにはWindows PCと連携するSmart Connectという新機能があります。PCとWi-Fiで接続して、PCのウインドウのひとつとしてスマホのアプリを映し出せます。

 

Windows標準の機能でもこのようなスクリーンミラーリングは可能ですが、Smart Connectでは3つのアプリを同時に起動できるようになっています。さらにスマホ上にマウスカーソルを表示して、PCの外部ディスプレイのひとつのように操作することもできます。たとえばスマホ宛のメールに対してキーボードを使ってしっかり返信したいときに便利に使えそうです。

↑PCとスマホが深く連携するSmart Connect

 

直感的な操作ができるジェスチャーも搭載

モトローラスマホではおなじみの、便利なジェスチャー機能も搭載しています。カメラを起動したいときは、スマホを持った手首をひねるだけ。3本指で画面をスライドしてスクリーンショットを撮れたり、アプリ上で指を左右に動かすと画面分割を起動できたりします。直感的な操作でスマホを使いこなせるのが快適です。

 

ちなみに日本向けの機能にはしっかり対応しています。防水防塵はIP68相当で、FeliCa/おサイフケータイも搭載。マイナンバーカードのスマホ搭載も発売後のソフトウェアアップデートで対応予定となっています。

 

まとめ

motorola edge 50 proシリーズは、プレミアム機能を備えながらも挑戦的な価格設定を実現したスマートフォンです。125Wの超高速充電により、わずか19分でフル充電が可能なため、常に忙しく動き回るアクティブなユーザーにとって重宝しそうです。

 

高性能な4眼カメラシステムとmoto aiによる撮影機能は、手軽にパッと良い写真を撮りたいユーザーの期待に答えられそうです。6.7インチの大画面ディスプレイに144Hzの高リフレッシュレートと、動画視聴やゲームを遊ぶうえでも隙のないスペックになっています。

 

価格と性能のバランスが優れているため、高機能スマートフォンを手に入れたいが、フラッグシップモデルほどの出費は避けたいと考える学生や若手社会人にとって、特に魅力的な選択肢となりそうです。

 

主なスペック

OS:Android 14

CPU:Qualcomm Snapdragon 7 Gen 3(オクタコア)

メモリー:8GB(ソフトバンク版:edge 50s pro)/12GB(SIMフリー版:edge 50 pro)

ストレージ:256GB

SDカード:非対応

モバイル通信:5G

SIM:nanoSIM/eSIM

Wi-Fi:Wi-Fi 6E

Bluetooth:Bluetooth 5.4

背面カメラ:約5000万画素(広角)/約1300万画素(超広角)/約1000万画素(3倍望遠)/ToFセンサー

インカメラ:約5000万画素

外部端子:USB Type-C(USB 3.1、DisplayPort 1.4)

生体認証:指紋認証、顔認証

NFC/おサイフケータイ:○

FMラジオ:非搭載

Moto Secure:〇

内蔵スピーカー:ステレオスピーカー

バッテリー:4500mAh

急速充電:125W TurboPowerチャージ対応

ワイヤレス充電:15W ワイヤレス充電(Qi準拠)

大きさ:約162mm×73mm×8.2mm

重さ:約186g

防水防塵:IP68