社会のデジタル化を背景にインターネット広告費は過去最高を更新し、その種類や形態も多様になっています。
一方で、広告を閉じようと思ったのに、意図せずクリックしてしまう動作上のストレスや、過激な内容の広告に不快感を覚えるユーザーも。とくに子どもがいる保護者にとっては、頭を悩ませる課題のひとつになっています。
約8割の保護者が子どものスマートフォン利用に不安を抱えている
キングソフト株式会社が小学校高学年(4〜6年生)の子どもにスマホを持たせている保護者104名を対象に行った「子どものスマホ利用に関する意識調査」によると、約8割の保護者が子どものスマホ利用に不安を抱えていると回答。
くわしいデータを見ると、不安を「非常に感じている」という回答が29.9%、「やや感じている」回答が53.8%という結果になっています。
数ある悩みのなかでとくに注目したいのが、子どもに見せたくない広告があるという保護者の回答が約9割にのぼるという点。
いちばん多いのが、成人向けの内容が記載されたマンガなどの広告で58.5%、次いで子どもが真似をすると危険な広告が54.3%という結果に。
とくに子どもの年齢が低いほど、配慮したいと考える保護者は多いと言えるのではないでしょうか。
対策はブロック系アプリやブラウザ活用の一択
誰でも簡単にスピーディーに出稿できる「インターネット広告」の市場規模は、年間3兆円規模にまで成長し、その数は今も増え続けています。
無料で利用できるサイトの多くは広告収益によって成り立っているため、インターネットを利用する限り、広告表示は避けられません。なかには、表示される動画広告を一定時間見ることで、記事を読むことができるタイプや、無料でゲームができるタイプもあり、利用者に選択を委ねている状況も。
とはいえ、過激なアダルト系の広告や暴力的な内容の広告を子どもの目に触れさせたくない場合は、広告表示をブロックするアプリやブラウザの活用が有効です。
これらのブロック系サービスの活用は、広告表示に使用されているデータ通信料を節約できるメリットも! 無料から有料までさまざまな種類のプログラムがリリースされています。
広告ブロックとフィッシングブロックの2in1機能を装備したアプリ「アドクリーナーPlus」
キングソフト
アドクリーナーPlus(アドクリーナープラス)
月額550円(1台版)、770円(3台版)、990円(5台版)(すべて税込)
対応OS:Android 8.0 以上 / iOS 14.0以降
「アドクリーナーPlus」は、フィッシングサイトと広告を同時にブロックできる2in1機能を兼ね備えたアプリです。
アプリTOPのスイッチをONにしておくだけで、ウェブサイトやアプリの広告、動画配信サービスの最初や途中に再生される動画広告をブロックしてくれる点が、保護者にとっては安心できるポイント。
また、このアプリの強みは、広告ブロックだけではなく、近年急増しているフィッシング詐欺対策もできるという点にあります。
フィッシング対策協議会や警察庁、ECサイトから提供されるフィッシングサイト情報を毎日更新。利用者をインターネットの危険から守るために、セキュリティの強化を図っています。
最近は「ダークパターン」と言って、WEBデザインを利用して消費者を欺く手法もあり、消費者庁の調査が始まったばかり。本物そっくりのサイトデザインで個人情報を抜き取る、初回無料と誤認させて定期購入させる、解約ボタンがなかなか見つからないといったパターンなど、その手法は多岐に渡るため注意が必要です。
消費者1人ひとりのITリテラシーを高めていくのはもちろん、デジタルな対策としてブロック系のアプリやサービスを活用してみてはいかがでしょうか。
取材・文/石橋沙織