リディキュラス6予告編
キャラが個性的すぎる! これぞ「荒野のおそ松さん」!?
「リディキュラス」とは「バカバカしい」という意味なので、直訳すると「おバカ6兄弟」。タイトル通り、主人公+異母兄弟5人の計6人の男たちが、誘拐された父親を救う旅に出て、そのおバカパワーとチームワークでさまざまな困難を乗り越えるという、コメディタッチのロードムービーです。意訳すると……「荒野のおそ松さん」ってところでしょうか!? Netflixオリジナルコンテンツなので、他では見られませんよ!
主演はアダム・サンドラー。日本でも昨年公開された「ピクセル」など多数の映画に出演、製作もこなす多才さで、主演作は軒並みヒットし、アメリカ本国ではコメディアンとしても絶大な人気を誇る売れっ子俳優です。今作では製作と脚本も務めているので、オフビートから下ネタまで全編に笑いがちりばめられています。
「リディキュラス6」のポイントは、なんといっても6兄弟をはじめとする登場人物すべてが個性的すぎること! むしろ西部劇とかいう設定はどうでもよくなってしまうくらいの濃厚さです。
コーエン兄弟やタランティーノ好きにはたまらないキャスティング
主人公・トミー(アダム・サンドラー)は、伝説のギャング・フランク(ニック・ノルティ、渋い!)を父に持ち、白人なのにネイティブアメリカンのコミュニティで育ったという特異な生歴を持つ青年。「白いナイフの男」という名前を得るほど身体能力と自然適応能力がやたら高く、兄弟をひっぱるリーダーでもあります。
残る5兄弟は「アニマルマン」など、ド下ネタを得意とする俳優のロブ・シュナイダー、「エクスペンダブルズ」シリーズのテリー・クルーズ、クレイジーなデブ「LOST」のホルヘ・ガルシア、「トワイライト」シリーズや「アンリミテッド」のテイラー・ロートナー、「キューティー・ブロンド」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」などのルーク・ウィルソンという、なかなかナイスな顔ぶれ。強烈なトラウマがあったり、超天然だったりとみんなどこか変なのは、この顔豪華なぶれを見れば納得していただけるかと。
他にも、元囚人(!)で「マチェーテ」「プラネット・テラー in グラインドハウス」のダニー・トレホ、「イングロリアス・バスターズ」「グランド・ブタペスト・ホテル」のハーヴェイ・カイテル、「ファーゴ」「デスペラード」のスティーブ・ブシェミといった、映画好き(コーエン兄弟やタランティーノ好き?)にはたまらない「イイ顔」が揃っています。
6兄弟がそれぞれの能力を駆使し、力を合わせて、あこぎな金貸しや悪徳資産家から身代金の5万ドルをゲット!父親の身柄と引き換えに行ったのはいいけれど、まさかそんな!……という意外な結末はぜひNetflixでチェックしてみてください。
ハイクオリティな映像で見逃せない作品!
アメリカ男のマッチョイズムを象徴しているのに…というか、そのせいで衰退著しい西部劇という伝統的なジャンルで、あえておバカをやっている本作。唐突な野球ネタや、リンカーン大統領暗殺ネタなど、アメリカで育っていればもっと笑えるんだろうな〜と思われるギャグもあったりしますが、とにかく気軽に見られるのが良いです。
下ネタもアメリカンジョーク風味になっているし、残酷描写も笑えるように工夫されていますし(でもお子様はご注意)。劇場ではなく家で見るために作られた配信専用作品なので、そこらへんはちゃんと計算されているのかもしれません。当たり前ですがロケもセットもとてもしっかりしていて、画面からNetflixのコンテンツ製作への意欲もがひしひしと感じられます(ちなみにこの作品は、配信開始後30日で、もっとも観られたNetflixコンテンツのひとつとのこと!)。
アダム・サンドラープロデュース作品は全部で4本企画されているそうなので、あと3本も楽しみです。アメリカに比べて日本ではいまひとつ評価されないブロマンス(男同士の友情もの。日本のボーイズラブとは少々違う)やコメディー映画が、これらのNetflixオリジナル作品でブレイクしたらいいですね。配信のいいところは、いつもは見ないジャンルの作品に気軽に触れられるところだと思うので、普段はあまりこのテの映画は見ないという方もぜひぜひチェックしてみてください!
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文/上杉久代:イラストレーターなどとして活躍。最近の日本エンタメ界には山城新伍成分が足りないのではないかと危機感を抱いている中年女子。