今年12月18日に、10年ぶりとなる待望のシリーズ最新作が公開される「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。それに先駆け、現在六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリーでは特別展「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」を開催中。コアなファンでなくとも映画の世界観が存分に楽しめる本イベントの見どころを徹底レポートしていきます。
入り口からダース・ベイダーとデス・スターがお出迎え
今回の展覧会のテーマは“ビジョン”。会場は「スター・ウォーズの原点」「フォースの光と闇」「戦いと兵器」「サーガと運命の肖像」「銀河と生態系」「ドロイドが見たサーガ」の6つのセクションで構成されています。展示内容は、ジョージ・ルーカス氏が世界中から選りすぐったアーティストたちによるアート作品のほか、実際に過去の6作品で使用されたおよぶ小道具や衣裳など約100点です。
メインエントランスに足を踏み入れると、そこに待ち受けるのは等身大のダース・ベイダー卿。頭上には巨大なデス・スターも飾られ、音と光による演出も8分ごとに行われるなど、入り口から映画の世界にどっぷりと浸ることができます。
SWシリーズの根幹に触れられる「スター・ウォーズの原点」
最初に登場するセクションは「The Original Visions:スター・ウォーズの原点」。ここは、「スター・ウォーズ」制作前夜の源流を感じられる展示が盛りだくさんのセクションです。
例えば、ルーカスがスター・ウォーズシリーズを制作するにあたってまず考えた、サーガ(叙事詩)と言われる神話的なストーリーテリングのほか、“善と悪”、“冒険と試練”、“父と子の関係性”などをテーマにした展示を見られます。
さらに、ルーカスが子どものころに夢中になったという宇宙冒険ファンタジー「フラッシュ・ゴードン」や、彼が傾倒しインスピレーションを得た黒澤 明監督の「隠し砦の三悪人」などの資料も用意。まさにその名の通り「スター・ウォーズの原点」といえる展示内容です!
登場キャラのライトセーバーの違いも楽しめる
「フォースの光と闇」
続いてのコーナーは「Vision of FORCE:フォースの光と闇」。映画のなかで何度も語られ、作品の根幹となっている“フォース”についての展示が多くあるコーナーです。
ちなみにフォースとは、あらゆる生命体から発せられるエネルギーであり、宇宙を結びつけている神秘的な存在。作中ではこのフォースを、ジェダイはライトサイド(=善)のために、シスはダークサイド(=悪)のために使っていきます。それらの力を具現化した象徴ともいえるのが、かの有名な「ライトセーバー」です。
ここでは、主要登場人物たちが持つライトセーバーの違いを間近で堪能できるとともに、フォースをテーマにしたアート作品も楽しめます。
戦闘シーンを映像で振り返る「戦いと兵器」
タイトルからも分かるとおり、「スター・ウォーズ」とは戦いの歴史を綴った作品です。3つ目のセクション「Vision of BATTLE:戦いと兵器」はその“バトル”をフィーチャーした内容で、映画で描かれたいくつもの名場面を映像で紹介。さらに、量産型兵士のバトル・ドロイドや惑星をも滅ぼす力を持った巨大兵器「デス・スター」、宇宙船「スター・デストロイヤー」などのミニチュアを使い、それらのシーンをリアルに再現します。
ちなみにルーカスは、第一次・第二次世界大戦の映像をもとに、パイロットたちがどのように戦闘機を動かしているのかを研究していました。その研究の成果ともいえる戦闘シーンの見せ方からこだわりを感じ取るのも面白いでしょう。
小道具や衣裳が100点!
ファン垂涎のメインエリア「サーガと運命の肖像」
4番目に登場するエリアは、本展覧会のメインセクションともいえる「Vision of SAGA:サーガと運命の肖像」。映画の肝でもある壮大なサーガ(叙事詩)を描く上で欠かせないのが、いくつもの運命を背負った魅力あふれる登場人物たちです。
ジェダイとシスの狭間で揺れ動きながらダークサイドに身を委ねてしまったアナキン(=ダース・ベイダー)や、彼を再びライトサイドへ呼び戻そうするその息子、ルーク・スカイウォーカー、そしてルークの仲間であるハン・ソロや師のヨーダ……彼らの肖像画や登場シーンのイラストが観賞できます。さらに、実際に映画で使用された小道具や衣裳などがところ狭しと展示され、物語の軌跡を生で楽しめるのです。
映画を彩るクリーチャーたちが躍動する「銀河と生態系」
「スター・ウォーズ」作品をより魅惑的なものにし、映像に深みを与えているのがユニークさに富んだクリーチャーたちです。映画には砂漠の惑星や密林の衛星、氷・火山でできた惑星などいくつもの星が登場しますが、5つ目のセクション「Vision of GALAXY:銀河と生態系」では、そうした環境で生きる個性豊かな知的生物たちを紹介しています。
ぜひ注目していただきたいのは、ハン・ソロと強い絆で結ばれ、幾度の危機を救ってくれるチューバッカ。ほかにも、クマのぬいぐるみのような愛くるしい外見ながら果敢に帝国軍との戦いへ身を投じるイウォークや、強欲の権化のような性格でありつつも、見た目のインパクトから隠れファンも多いジャバ・ザ・ハットなど、個性的なキャラクターたちの像が観る者を楽しませてくれます。
C-3POとR2-D2の等身大像も展示!
「ドロイドが見たサーガ」
最後のセクション「Vision of DROID:ドロイドが見たサーガ」では、人気のキャラクターであるC-3POとR2-D2をフィーチャー。この2体のドロイドが黒澤 明監督作品「隠し砦の三悪人」からインスピレーションを受けて生まれたというのはファンの間では有名な話です。彼らはこれまでのシリーズ6作品のすべてに登場している唯一のキャラクターでもあり、作品もときおり彼らの目を通して主人公たちが織りなす冒険譚として描かれています。
ここでは、そんな2体の等身大像が展示されているほか、これまでの6作品を彼らの目線で追った特別ダイジェスト映像を観ることができるのです。また、シカゴにある「ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート」所蔵のコンセプトアートも、いたるところに展示されています。
限定グッズも多数揃えるスペシャルショップ!
会場の出口近くにはグッズショップも登場。公式図録(2000円)のほか、先行で販売されているTシャツ(3240円〜)や展覧会限定 ダイナーマグ(3024円)、ぬいぐるみなどファン垂涎のアイテムが満載。本展を訪れたのならこちらもぜひチェックしていただきたい。
「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」概要
開催期間:2015年4月29日(水・祝)~6月28日(日) (会期中無休)
開館時間:10:00~22:00 (最終入場時間は閉館の30分前まで)
場所:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリー(森タワー 52階)
入場料:一般 1800円/高・大学生1200円/4歳~中学生600円/シニア(65歳以上) 1500円
(展望台、森美術館への入場も可)
なお、屋上スカイデッキへではダース・ベイダーと記念撮影できるスペースも用意!
(500円/11:00~22:00/最終入場21:30/荒天時クローズ)
公式サイト:http://www.roppongihills.com/tcv/jp/sw-visions/
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