来る7月22日、あと1週間で日本最大級のロックフェス「フジロックフェスティバル」が開幕します。記念すべき20回目を迎える今年、第1回にも出演したRED HOT CHILI PEPPERSをはじめ、多数のビッグネームが参加。例年以上に強力な出演者のなかから、見逃し厳禁アーティストを音楽ライターの石井恵梨子さんが教えてくれました。
夏フェス文化のはじまりとなったフジロック
フジロックフェスティバルは、97年の第1回から今年で20回目を数えます。日本の夏フェス文化はフジロックから始まり、成熟させてきたと言っていいでしょう。国内外約200組ものアーティストが出演することが最大の特徴ですが、豊かな自然と様々なジャンルの音楽が醸し出す、フジロックでしか体感することができない空間と空気も大きな魅力。それを求めて、多くのフジロッカーが毎年苗場に帰ってきます。
「自然と音楽の共生」というテーマを実践し、リサイクルを徹底した世界一クリーンなフェスと言われる環境は、多くの海外アーティストが驚嘆。彼らもまた最高の思い出と共に何度となく苗場に戻ってきます。日本が世界に誇るフジロック。今年もメインのグリーンステージなど、様々なステージで熱いライブが繰り広げられるはず。
【音楽ライター・石井恵梨子さんに聞く見逃し厳禁アーティスト】
ライター 石井恵梨子さん
ゲットナビ本誌にて「今日から音楽ツウのふり。」を連載中。似顔絵は24(日)出演予定のKen Yokoyama氏の直筆です!
■7.22 (FRI)
苗場の大自然をバックにした神秘的なステージは必見!
【GREEN STAGE】
SIGUR RÓS
幻想的で幽玄な「ポストロック」の神といわれるアイスランドの3人組。レディオヘッドやビョークにも影響を与えてきた壮大なハーモニーには、大自然の怖さと美しさ、そして人智を超えた力強さや崇高さが宿ります。ライブでは圧倒的なビジュアルにも注目。背後に深い森の広がるグリーンステージで聴けば、神秘も感じられるはず。
最先端にして孤高の音楽を圧倒的な音響で体感できる!
【GREEN STAGE】
JAMES BLAKE
ロンドンから現れた若き天才ソングライター。クラシックとソウル、そして最新のエレクトロニック・ミュージックであるダブステップを織り交ぜたサウンドが世界中で注目を集めます。ライブで圧倒的な音響を体感しましょう。
7年ぶりの新作を引っさげヘブンのステージに帰還!
【FIELD OF HEAVEN】
UA
7年ぶりの新作「JaPo(ヤポ)」が話題のUAは「自分はフジロックで育てられたといっても過言ではない」と語ります。大自然と音楽の融合、世界中の音楽と笑顔の共存。そんなテーマを歌わせたら彼女の右に出る者はいません。
ベテランロッカーの新たな伝説を見逃すな!
【RED MARQUEE】
The Birthday
元ミッシェル・ガン・エレファントのチバが率いるバンド。初期は洋楽メインだったフジで、日本人として幾多の伝説を作ったのがミッシェルでした。ベテランになっても攻めの姿勢を貫くロックンローラーの勇姿に惚れます。
【このアーティストも見逃せない!】
・DISCLOSURE
・THE NEW MASTERSOUNDS
・LEE “SCRATCH”PERRY
・JAKE BUGG
・illion
・THE BAWDIES
■7.23(SAT)
予想と期待を軽やかに超えるステージから目が離せない!
【GREEN STAGE】
BECK
20年前の第1回フジロックは、初日のレッチリに続き、2日目にはベックが出演予定でした。あれから20年、オルタナ系坊っちゃんだったベックはグラミー・アーティストになりましたが、時代に流されないセンスと次に何が出てくるかわからない面白さは相変わらず。台風直撃で中止になった20年前の雪辱戦を、いまこそ目撃したいですね。
ベテランにしか鳴らせない極上のロックを堪能すべし
【GREEN STAGE】
WILCO
オルタナの良心と呼ばれつつ、いまやアメリカの国民的バンドに。カントリーやフォークなど土着のサウンドに、ヒネリとユーモアとやるせなさを加えた温かい歌。これぞオヤジにしか鳴らせないロックでしょう。
最も勢いにのる注目バンドがグリーンステージに登場!
【GREEN STAGE】
WANIMA
いま日本で一番勢いのあるバンドがこちら。ストレートなパンクロックと、一度聴いたら忘れられないフックのあるメロディです。デビューからたった2年でグリーン出演という快挙もすごい。若きパワーを浴びたいなら必見です。
前衛的かつ緻密なサウンドを体感する好機!
【WHITE STAGE】
TORTOISE
90年代後半からブームになった「音響派」の先駆けであり、ジャズ、プログレ、ヒップホップ、エレクトロニカなどにも精通しているジャンルレスなインスト・バンドです。知性と前衛のUSインディ・シーン、その真髄をぜひ。
【このアーティストも見逃せない!】
・SQUAREPUSHER
・KULA SHAKER
・G.LOVE&SPECIAL SAUCE
・ザ・クロマニヨンズ
・SPECIAL OTHERS
・ROVO
■7.24(SUN)
世界最強のロックバンドが帰ってくる!
【GREEN STAGE】
RED HOT CHILI PEPPERS
伝説の第1回から数えてフジロックのトリは4回目。いまや親子二代で楽しめる世界的なロックバンドになった彼らが、最新作「ザ・ゲッタウェイ」を引っさげて再びやってきます。相変わらずやんちゃでありつつ、どっしり安定。アンソニーとチャドの姿を見るだけで興奮、ギビラウェイと歌うだけで号泣。そんな祝祭はまだまだ続きます。
話題のメタル少女たちがいよいよフジに降臨!
【WHITE STAGE】
BABYMETAL
今回の出演リストで一番大きなどよめきを生んだのが、この若きメタル少女たち。日本と欧米で同時に火が付き、すでに各国のメタルフェスを席巻してきましたが、フジは初登場。何が起こるかわからない未知数度はダントツです。
最高峰を体感せよ!
【FIELD OF HEAVEN】
ERNEST RANGLIN& FRIENDS
知らないワールドミュージックと出会う絶好の機会でもあるフジロック。こちらはジャマイカが誇る最高峰のギタリストで、あのボブ・マーリーにギターを教えた師匠でもあります。今年で最後と言われるステージは見逃し厳禁。
貴重なコラボステージ!
【RED MARQUEE】
VIDEOTAPEMUSIC× cero
日本の若手を中心に始まった「シティ・ポップ」ブームの中心的存在であるceroと、VHSを使った気鋭の映像作家にしてピアニカ奏者のVIDEOTAPEMUSICがこの一日だけ特別共演。いまの邦楽のクオリティに刮目したいですね。
【このアーティストも見逃せない!】
・電気グルーヴ
・BEN HARPER & THE INNOCENT CRIMINALS
・Ken Yokoyama
・BATTLES
・YEARS & YEARS
・はちみつぱい
【イベント詳細】
SMASH go round 20th Anniversary FUJI ROCK FESTIVAL ’16
期間:2016年 7月22日(金)、23日(土)、24日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
料金:1日券1万9000円、2日券3万6000円、3日券4万3000円(中学生以下は保護者同伴のうえ無料)
駐車券、キャンプサイト券などその他の料金は下記ホームページを参照
総合問合せ/オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com
主催:SMASH CORPORATION
企画・制作:SMASH CORPORATION/HOT STUFF PROMOTION/DOOBIE INC.