本物のファミコンを「ゲームボーイ」に改造! オープンソース化はありがたいが…

ink_pen 2022/5/26
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本物のファミコンを「ゲームボーイ」に改造! オープンソース化はありがたいが…
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

過去の据え置きゲーム機を、Raspberry Piなど最新技術を使って再現することは珍しくありません。ですが最近、本物のファミコンのハードウェアを使って初代ゲームボーイと同じサイズの携帯ゲーム機を自作した猛者が現れました。

Twitterユーザーredherring32氏による最新の「フランケンシュタイン」作品、つまり過去の製品を継ぎ接ぎしたものは「TinyTendo」と呼ばれ、ゲームボーイのように十字ボタンやスタート&セレクトにA/Bボタンを備えた携帯ゲーム機です。

 

このゲーム機に挿されたミニチュアのカートリッジこそカスタムメイド品ですが、本体の中身は本物のファミコン(海外版のNES)を使っているため、アダプターを介せばオリジナルのROMカートリッジも使えるそう。

 

ツイートによれば「これはエミュレーションでもなく、Piでもなく、NOACでもなく、FPGAでもありません。本物のファミコンのハードウェアです」とのこと。NOACとは「NES-on-a-Chip」のことで、FPGAとはプログラムできる集積回路のこと。詳しい説明は省きますが、どちらも「ファミコンを丸ごと最新技術によりチップ上で再現」することであり、オリジナルのハードウェアは使いません。

では、どうやって作ったのか? redherring32氏は、本物のファミコン搭載チップをカットしてサンドペーパーで削り、オリジナルの7%以下のサイズにしてRaspberry Pi 3よりも小さなPCB(基板)に収めたとのこと。切断作業はすべて手作業で行われています……ということで、究極のローテクで加工されたようです。

このプロジェクトは数週間後にはオープンソース化される予定で、ほかの人も同じことに挑戦できるようになります。しかし、作業にかかる時間や、そもそも手先が器用でなければできないこと、せっかく作ったものの、もったいなくて持ち出せそうにないことを考えると、公式サービスのNintendo Switch Onlineで「ファミコン」を遊んだほうが、はるかに楽かもしれません。

 

Source:redherring32(Twitter) 
via:NintendoLife

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