NFT取引できる次世代ゲーム機「Polium One」発表。ゲームキューブに酷似したロゴにツッコミ相次ぐ

ink_pen 2022/7/6
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NFT取引できる次世代ゲーム機「Polium One」発表。ゲームキューブに酷似したロゴにツッコミ相次ぐ
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

Poliumは、Web3ゲーム用のマルチチェーンゲーム専用機と称する「Polium One」を発表しました。公式ブログではNFTやゲーム内アイテムを売り買いでき、コントローラー内蔵の指紋スキャナによりゲーム中に安全かつ素早く取引できると宣伝されています。

↑Polium

 

Web3とは、ブロックチェーン技術を活用した次世代の分散型インターネットのこと。またマルチチェーンとは「異なるブロックチェーンをネットワークを切り替えることなく使える」ことだそうで、要するに複数タイプの暗号通貨やNFTをユーザーが意識せずに取引できる、程度の意味で使われているようです。

 

NFTやブロックチェーンを組み込んだゲームといえば、その多くは「Play-to-earn」というブランド名で運営されています。つまり「遊んで稼ぐ」ということでお金儲けに直結しており、そのため純粋にゲームを楽しみたい人たちからは嫌われる傾向にあります。

 

公式サイトに紹介された対応ゲームにもいわく付きものが多く、たとえば西部劇バトルロイヤル「Grit」はEpic Storeで公開されたものの、馬のNFTに対して拒否反応が強く、立ち上げは上手く行きませんでした 。また、「Axie Infinity」も暗号通貨のSLPが暴落し、ゲーム内経済が完全に崩壊してしまっています。

 

「稼ぐ」ゲームへの反発のほか、ロゴが過去の任天堂製ゲーム機「ゲームキューブ」に酷似しているとの指摘も相次ぎました。これに対してPoliumは「コピーしたわけではない」「似たようなロゴを使っている会社が複数ある」と言いつつ、今後別にオリジナルのロゴを作るとも予告しています。

 

そうした批判を受けつつも、Poliumは「Web3ゲーミングは未来です」と楽観的なツイートをしています。さらに事前注文や資金提供を受ける前に、機能するプロトタイプを用意します……と述べていることから、まだ何もできていないことがうかがえます。

 

ともあれ、Polium Pass(事前出資)を買った人は2024年、一般ユーザー向けには2025年まで製品を出荷する予定とのこと。今後の展開を見守りたいところです。

 

Source:Polium,Medium

via:Motherboard

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