2015年4月の結成から7年、ハロー!プロジェクト所属のアイドルグループ「つばきファクトリー」の1期メンバーとして、チームの中核を担い牽引してきた浅倉樹々。昨年9月7日にグループおよびハロプロからの卒業を発表した彼女が、4月2日に迎えるラストステージを前に、ラストシングルをはじめこれまでの活動や、今後のビジョン、音楽活動へのこだわり、現在の心境を、ともに歩んできたメンバーとファンに対する感謝を込めて真摯に語る卒業直前のファイナルインタビュー!
(構成・撮影:丸山剛史/執筆:サマンサ五郎)
ラストシングルに込めたグループ&メンバーへの想い
――まずは、浅倉さんにとって最後のシングルとなる『間違いじゃない 泣いたりしない/スキップ・スキップ・スキップ/君と僕の絆 feat.KIKI』についてうかがえますか?
浅倉 今回のシングルは私にとってラストでもありますし、現在の12人体制最後の曲になるので想いを込めて歌いました。3曲とも新しい挑戦ができてよかったです。
――確かに「間違いじゃない 泣いたりしない」は、これまでにない新たなつばきファクトリーを感じさせる1曲でした。
浅倉 初めて聴いたとき、アニメの主題歌みたいだなって思うくらい曲調も歌詞も壮大で。今まで歌ってきた恋愛曲は、片思いの女の子だったり、想いを告げられないもどかしさを歌うことが多かったんですけど、今回は失恋した後の女性の心境を歌っていて、すごく表現が難しかったけど、徐々に大人になっていくつばきファクトリーと歌詞の大人っぽさがリンクしてる感じがしましたね。
――キーが低いパートも多く、歌唱の難易度も高かったんじゃないかと。
浅倉 難しかったです。Aメロ、Bメロの音程がすごく低いのに、サビは抑揚をつけて歌ったりするので波が激しくて。今までそういう曲調がなかなかなかったので、レコーディングでは引き出しの少なさを痛感しちゃって、ディレクターさんと意見交換しながら収録に臨みました。
――レコーディングで1曲すべて歌って後から個々の歌割りが決まる形だと思いますが、割り振られたソロパートについてはいかがでしたか?
浅倉 今回、私は2番サビ以降に歌割りをいただいたんですけど、「新しいストーリー歩む 次のステージ of love」というソロパートが卒業を控える自分にすごくリンクしていて、初めて聴いたとき、密かに「ここ欲しいな」と思っていたので選ばれて嬉しかったです。歌詞全体の内容も過去を受け止めて次のステップに進んでいくという意味が込められているので、失恋ソングではあるけど、私にとってはつばきファクトリーの活動を振り返って、今までやってきたことは間違いじゃないんだよと思わせてくれるような、そんな曲にもなっていると思います。
――一転して、次の「スキップ・スキップ・スキップ」は可愛らしいポップな曲調ですが、リズムがかなり跳ねていてハロプロらしさ溢れる楽曲というか、これも歌うのがなかなか難しい曲だったんじゃないかなと。
浅倉 リズムが難しかったんですよ。聴くよりも歌ったときの衝撃が大きくて、常にビートが跳ねてるし、言葉の数がすごく多くて、歌いながら「あ、ここにも言葉を入れてくるんだ」みたいな。でも、それくらい歌詞とメロディが盛り上げてくれるというか、すごく気分が上がる1曲になりました。
――MV はメンバーがワチャワチャ絡むカットも多々あって、撮影も楽しかったんじゃないですか?
浅倉 楽しかったです! けっこうストーリー仕立てになってるので、みんなのウキウキした表情だったり、あとはスマートフォンを使って自分たちでカメラを持ちながら撮影するというのを今回初めてやったので、ほんとに素に近い自撮り風の写真が出てきたりして、つばきらしさが溢れるすごく可愛くてポップなミュージックビデオになったと思います。この曲のリップシーンの撮影は私が一番最後だったんですけど、メンバー全員が見に来てくれて、終わったあとに「おつかれさまでしたー!」って一斉に声をかけられたときは、「あ、終わっちゃったんだ……」という驚きと、今までいっぱい作品を撮ってきたときのすごく大切な思い出を一気に感じた瞬間でもあったので、感動と涙と嬉しさといろんな感情が込み上げてきましたね。
――そして、浅倉さんの卒業曲「君と僕の絆 feat.KIKI」ですが、これはもともと『つばきファクトリーの夏祭り 2022~灼熱~』というライブで初披露された曲で、その歌割りを浅倉さんフィーチャーにバージョン変更してレコーディングされたんですよね?
浅倉 そうなんですよ。灼熱ライブのときに中島卓偉さんが作ってくださった楽曲です。だから、別に卒業を想定して書かれた曲ではなかったんですけど、歌詞の内容がこれまでつばきファクトリーの歩んできた歴史というか、仲間を思いやる言葉がすごく多いので、最初に披露したときも歌詞の深さに何人か泣いてるメンバーがいました。でも今回は、私からみんなへの想いだったり、みんなからの私への想いに変換して歌うことができて……。今までこういうしんみりするようなバラード曲はあまりなかったので、今後はこれがつばきファクトリーからメンバーが旅立つときの定番曲になるのかなと思います。
――この曲のMV は、結成メンバーがみんな並んで歩いてるカットから浅倉さんの歌い出しに入るじゃないですか。あれ、ずっと応援してきたファンは確実に泣きますよ。
浅倉 あぁー、最初にそのメンバーだけでいるというのが……本当に(笑)。今回、歌割りもけっこう同期ごとに分かれてたりするので、自然と同期のメンバーが集まりやすいんですよね。
――浅倉さんの歌い出しのあとに初期メンのソロパートが続いていく流れも……。
浅倉 泣かせに来てると思います(笑)。「泣いちゃうから回数をいっぱい観ることができない」ってけっこう言われますね。気持ちの準備が必要だからって。
――それこそ撮影してるときも来るものがあったんじゃないですか?
浅倉 来ました、来ました。メンバーと1人ずつハグするシーンもあったりして、そこはほんとに泣いちゃいましたし、その様子をカメラで撮影しててくれた女性スタッフさんも泣いちゃったんですよ。たぶん私たちの想いがカメラ越しに伝わって。そういうのを目の当たりにして、やっぱりちゃんと気持ちが入ると人の感情って動くんだなと思いました。
あと、スライドショーを見るシーンもあるんですけど、過去の写真を並べるとみんな「あっ、このときはこんなに若かったね」とか「このとき、こんな思い出あったよね」って、そうやって振り返るだけで、これだけ活動してきたんだな、そして卒業しちゃうんだなって感じる時間が生まれて。だから、「これで最後か」という気持ちで撮影していました。
――同期メンバーとは卒業について何か話されました?
浅倉 リーダーの山岸理子ちゃんはけっこうプライベートでも会うので、卒業のこともそうだし、これからのこととかいろんな相談をしています。あとはやっぱり今、みんなが一番気になってるのは、歌割りがどうなるんだろう? みたいな。そして、これからグループがどんな色になるんだろう? っていう、ちょっとソワソワしたりドキドキしてる雰囲気を感じますね。
――それって浅倉さんにとっても気になるところですか?
浅倉 楽しみです、すごく! 私が歌ってたパートを誰が歌うんだろうって。一番後輩の4人はまだ自分たちがレコーディングに参加してる曲が少なくて、過去の曲を歌うときにどうしてもユニゾンだけになっちゃったりするので、私のパートだったところをどんどん歌っていってほしいです。とはいえ、ずっと前からいたお姉さんメンバーたちにもまだまだ譲らないぞって気持ちでいてほしいですよね。遠慮するにはまだ早いぞって。そういうこともグループにとって大事だと思うので。
――そこはいい意味での競争というか。浅倉さんもずっとそういう気持ちを持って活動されてたわけですよね。
浅倉 ありました、ありました。歌割りが欲しいなとか……それは私に限らず、みんなそうです。だから、みんな歌を鍛えたり、自分の見せ場を作ったり、それがグループの強みに変わるので、そういうところはずっとあってほしいなと思います。
――新メンバーの4人についてはいかがですか? 今回のシングルでそれぞれ成長が見られたと思うんですが。
浅倉 まだ一緒に活動して2年も経ってなくて、それがちょっと信じられないくらい、ずっと一緒に活動してきたかのような安心感と信頼感がある4人で、パフォーマンスも確実に成長してるのが見ていてわかるし、これからのつばきファクトリーを引っ張っていくメンバーだと思うので、私が抜けたあとのつばきファクトリーがどうなっていくんだろうという楽しみも感じつつ、今も一緒に活動しながら本当に頑張って欲しいなって気持ちで見ています。
コロナ禍におけるグループの成長と念願のステージ実現
――ラストシングルのリリース翌日(2月23日)に開催された『つばきファクトリー メジャーデビュー6周年記念ライブ ~Moment~』は、浅倉さん念願の生バンドをバックに従えたステージでしたが、どういう経緯で実現したんですか?
浅倉 私もサプライズでお知らせされたので詳しい経緯はわからないんですけど、メジャーデビューするときくらいから「生バンドでパフォーマンスしたい」と言ってきてたので、そうやって口にしたことがちゃんと届いたんだなと思って本当に嬉しかったです。
――6周年とロックをかけて“ロック”周年というのも気の利いたコンセプトだなと。
浅倉 6周年でロックというのも私は別に考えてなかったんですけど、「あっ、そういうことになるな」と思って、全部が全部いいタイミングで物事が進んでいった感じはありますし、やっぱり念願のステージだったので本当に嬉しかったです。1日限りだったのがもったいないくらい、今でも夢みたいなライブでした。
――セットリストについてはメンバーの意向も?
浅倉 はい。私から「これを歌いたい」ってオーダーして、けっこう希望の曲を入れ込みました。全部はバンドでパフォーマンスできなかったんですけど、その中でも生バンドでやりたい曲を絞って選びましたね。サウンドが激しめの楽曲や盛り上がりそうな楽曲を。
――全16曲中、最初の4曲と10曲目以降の7曲がバンド編成で、10曲目の「光のカーテン」はいつもと歌割りも違い、1番が浅倉さんのソロパフォーマンス、2番からメンバーが次々登場してくるという、卒業を意識した演出でした。
浅倉 最初はピアノから始まるので、音も少ない中で歌うのは緊張する場面でもあったんですけど、卒業を決めてからソロで歌わせていただく機会が少しずつできて、自分の中で1人で歌うことに抵抗がなくなってきたタイミングだったので、上手く歌おうということよりも感情を込めて歌えたらいいなと思って……。歌詞も今までを感じる切ないものでしたから、これまでのことを頭に思い浮かべながら、あとは目の前のファンのみなさんがライトピンクのペンライトで応援してくれていたので、その景色にうっとりしながら歌いました。
――――近年はコロナ禍で活動が制限され、当初はライブの開催もままならない状況のなか、ハロプロは、観客が声出しせず座って観られるようバラード曲のカバーによるハロメンのソロ歌唱ライブ(『Hello! Project 2020 ~The Ballad~』)を行い、試行錯誤しながらいち早くライブ活動を再開しました。その結果、メンバーのみなさんは様々なアーティストの曲をカバーすることになったわけですが。
浅倉 びっくりしました。ライブといえばハロー!プロジェクトの楽曲、自分たちの歌を歌うことだったので、これは未知の世界だなと思って。歌い方も普段と全然違うし、バラードだからテンポもゆっくりなので、より歌に集中できる分、粗が出ないようにとか歌に対して繊細な気持ちで取り組むことができて、すごくいい経験になりました。1人1人の個性とか自分の歌はこれだというのをちゃんと吸収して持ち帰って、グループとして見たときにまた大きくなってパフォーマンスできたんじゃないかと思います。
――2020年にグループ初のホールツアー、2021年に単独では初の日本武道館公演、2022年に9thシングル『アドレナリン・ダメ/弱さじゃないよ、恋は/アイドル天職音頭』で初のオリコン週間シングルランキング1位獲得と、グループとして着実に飛躍と達成を成し遂げていきましたよね。
浅倉 コロナ禍になってしまって活動の制限があったので、当初は本当にどうなっていくんだろうと思ってたんですけど、新しく4人が加入してから世の中の状況はともかくグループは活動を多くできるようになってきて、ファンのみなさんもいろんなルールに従って楽しんでくださって……。だから、そんな状況でここまでやることができたのは嬉しいことですし、夢だったことがひとつひとつ叶っていく瞬間に立ち会えたので、今はもう本当にやりきれたなという気持ちでいっぱいです。
――なかなか選べないとは思いますが、これまでで一番思い入れの深い曲は?
浅倉 えぇ〜、何だろうな……? 今までで一番歌ってきた楽曲は、メジャーデビューシングルの「初恋サンライズ」ですね。インディーズのときに3作リリースさせていただいたんですけど、そのときとはまた違うジャンルの楽曲をいただけて、歌詞の「何かが始まる予感」というフレーズはまさにその通りだなと思いました。
この曲を聴いたとき、一気にこれから歩んでいく道が見えたというか、炭酸水みたいなフレッシュさ、スパークリング感をすごく感じて、この曲でメジャーデビューできることにすごく可能性を感じたんです。インディーズのころはどうしたらいいんだろうってちょっと迷いつつのパフォーマンスだったんですけど、この曲で一気にグループのカラーが見えたので、メンバーもみんなすごく生き生きしてました。
メジャーデビューに向けて頑張ってたのもそうだし、メジャーデビューしたあとも一個一個目標を見つけながら歌ってきた曲なので、すごく思い入れがあります。サビの“サンライズジャンプ”でファンの人と一緒に飛ぶのもライブの楽しさのひとつだったので、まさにこの曲とともに歩んできたつばきにとって今でも大事な曲だし、これからもメンバーみんなに大切に歌っていってほしいなって思います。
――4月2日に行われる『Hello! Project ひなフェス 2023』の「つばきファクトリー プレミアム ~浅倉樹々 卒業スペシャル~」が、つばきファクトリーのメンバーとしては浅倉さんのラストステージになりますね。
浅倉 最後という実感が徐々に湧いてくるのか……意外と今はフワッとしちゃってる状態で。でも、本番当日はとにかく楽しみたい気持ちでいっぱいです。上手く見せようとかじゃなくて、そのときの感情でライブができたらいいなって。12人で見せる最後のパフォーマンスになりますが、12人になってからはまだ披露してない過去の楽曲もあるし、卒業ということでセレモニーも行いますけど、そのときに歌う曲の歌詞がけっこう沁みるんですよね。なので、大好きなつばきファクトリーの楽曲をメンバーと一緒に想いを込めてパフォーマンスできたらいいなと思いますし、観てくださるみなさんに想いが届くように最後まで全力で頑張ります。
グループ活動のピリオド、変わらない自分、新しい私の始まり
――卒業後は動物専門学校に通われるとのことですが、今後のビジョンは?
浅倉 私はもともと愛犬を3匹飼っていて、幼稚園の年長さんのときに最初にウチに来た子が去年の3月に亡くなってしまったんです。15年一緒にいて、最初はただただ可愛いなと思って私が面倒を見てる感じだったんですけど、ふと気づいたら私が支えてもらってるなと思う瞬間が増えて、この子たちがいるから明日も頑張ろうって思えるし、何かと側にいてもらえる存在で感謝しなきゃいけないなと思うことが多かったんですね。
だから、最初の子が亡くなってしまったのがすごくショックだったんです、当初は。というか今もそうなんですけど、どうやったら恩返しができるか考えときに、ただ可愛がるとか「ありがとう」って気持ちを伝えるだけじゃなく、動物のことに詳しくなって、動物たちや動物を飼われている飼い主さんをサポートできる、そんな人になれたらまた「ありがとう」の伝え方が変わるんじゃないかなと思って。それをきっかけに動物のことを深く学んでいきたいと思い卒業を決意しました。
ただ、学校に通っている期間も並行して音楽活動をやっていくつもりなので、音楽活動をしながら動物のことをちゃんと発信していければなと。SNSを通じて犬の知識だったり愛犬の日常を今よりももっと出していきたいし、動物タレントとしてバラエティとかにもガンガン出ていけるような人になりたいと思っています。
――音楽活動に関しては、少し前のブログで「自分のプロデュースを卓偉さんにしてほしい」とすごく小さい文字で書かれていましたけど(笑)。
浅倉 (笑)。それは……ほんとにほんとにただの願望です。私は音楽も犬と同じくらい大好きで、その中でも90年代のロックに触れてきて、X-JAPAN だったりL’Arc~en ~Cielの音楽にすごく惹かれているので、1人でどこまでできるかわからないですけど、つばきにはなかったバンド形式で歌っていけたらいいなって。でも、アイドルとしての私を見たいという方もいると思うので、今までにない浅倉樹々というジャンルを生み出していけるようオールマイティに表現していきたいですね。
――ある取材で「カッコいいと言われたくてロック系の煽りやパフォーマンスに力を注いできた」とおっしゃっていましたが、そこのこだわりはかなりお強い?
浅倉 こだわってますね。ロックってひとつの言葉では表せないじゃないですか? パフォーマンスがロックとか、気持ちがロックとか、私はそのどちらもロックでいたいなと思っていて。生き様もロックな人でありたいし、パフォーマンスもそう。煽りのときにちょっと足をひっかけてみるとか、首を振って髪をなびかせてみるとか、そういうことをするメンバーが周りにいなかったので、私らしさってなんだろう? って思ったとき、好きなアーティストさんを見るとそういう動きをされていて、そういうところから盗んで自分らしさを見つけていった感じです。今後はソロになるので、そういう自分の色をもっと濃くしていきたいし、やりたいことを心から楽しんでやれたらなって思ってます。
――ハロー!プロジェクトでロックといえば、当時℃-uteの鈴木愛理さん、Berryz工房の嗣永桃子さんと夏焼雅さんの3人で結成していたBuono!(ボーノ)ですよね。
浅倉 私、Buono!さんが大好きで、そこも始まりのひとつとしてあります。Buono!さんってライブはDolce(ドルチェ)というバックバンドのみなさんとパフォーマンスされてたじゃないですか。こないだの「Moment」も幕が降りてバンドが見えてというステージングだったんですけど、私はそれをBuono!さんのときに観ていたので同じことをやれている喜びがあったし、鈴木愛理さんがゲネプロを観に来てくださって「ここはこうしたほうがいいんだよ」ってアドバイスをたくさんいただいたのが本当に嬉しすぎて、当時の自分に「こういう未来が待ってるんだよ」って言ってあげたくなりました(笑)。
――なるほど。念願だったスタイルでライブできただけじゃなく、自分のルーツに辿り着いたステージでもあり、そのルーツの当事者から助言もいただいて、浅倉さん的にはまるで盆と正月がいっぺんに来たような公演だったわけですね。
浅倉 そうなんですよ。本当に今、何が起こってるんだろうって思っちゃうくらい(笑)。で、気づいたら本番当日がやって来て、もう終わっちゃったみたいな。それくらいあっという間でした、あの夢の時間は。
――では最後に、改めてつばきファクトリーの活動を振り返って思うことは?
浅倉 私は腰のヘルニアで活動を2度休止していた時期があったので、当時はいろんな方に迷惑をかけてしまった申し訳なさを感じながら活動してたり、私が休んでいる間もつばきファクトリーの活動は続いていくので、戻って来たときにみんながすごく先にいるなと感じて「どうしようどうしよう、私だけ違うところにいる」と思いながら活動していた時期もありました。だから、本当に山あり谷ありの目まぐるしい日々の中で活動してきましたけど、つばきファクトリーじゃなかったら続けられなかったと思うことが多かったので、本当にメンバーには感謝しています。
――そういう意味では決して順風満帆とはいえない活動だったかもしれませんが、でも悔いはないと。
浅倉 悔いはないです(キッパリ)。本当にやりきりました。応援してくださるみなさんは私以上に私を好きでいてくださる方が多くて、けっこう自信をなくしがちだったんですけど、でもみなさんが褒めてくれるからその言葉に支えられて日々頑張ってこれたし、ライブをしてるときはみなさんと一緒に作れるからこそ最高のステージを生み出してこれたと思うので、感謝を伝えても伝えきれないくらい感謝しています。つばきファクトリーとしてはこれで最後だけど、浅倉樹々の人生はまだまだこれからなので、変わらず一緒に付いてきてもらえたら嬉しいですね。これからが新しい私の始まりなので。
【INFORMATION】
Hello! Project ひなフェス 2023
4/1(土)、4/2(日)幕張メッセ 国際展示場4ホール (千葉)
※4/2(日)17:00公演は「つばきファクトリープレミアム ~浅倉樹々卒業スペシャル~」
公演詳細ページ:
http://www.helloproject.com/event/detail/8d6c7db01c9166be4a96fbf3db4cb68274184b8e/
【書籍情報】
つばきファクトリー浅倉樹々写真集『cherie』
発売日:2023年3月22日
仕様:B5判・全112ページ
価格:¥3,500 (税込)
発売元:オデッセー出版
撮影者:根本好伸