向井理さんが警察官と詐欺師の2つの顔を持ち、法で裁けぬ詐欺師を狙うダークヒーローを演じている連続ドラマ「ダブルチート 偽りの警官 Season1」がテレビ東京系にて放送中。結木滉星さんは詐欺事件を扱う捜査二課の若きエリート刑事・山本貫太役で出演している。役柄とリンクするという向井さんへの憧れや、共演者とのエピソードなどを語ってくれた。
【結木滉星さん撮り下ろし写真】
クールさとかっこつけって紙一重なんです
──ドラマを見ていろんな詐欺師がいるんだなって改めて感じました。
結木 インターネットが普及して、詐欺の種類もどんどん増えていますよね。僕も全く知らない種類の詐欺があったので勉強になりました。
──主演の向井理さんが詐欺師を騙す詐欺師という裏の顔を持つ交番勤務の警察官を演じています。設定と内容を聞いてどう感じましたか。
結木 脚本を読んで率直に面白いなと思いました。ドラマはフィクションですが、実際に起きうる話だと思います。第一印象ですごく面白い題材だなと感じて、読み進めていくのが楽しみになりました。向井さん演じる多家良啓介が分かりやすく悪を裁いていくので、台本を読んでもスカッとします。
──結木さん演じる山本貫太は捜査二課の刑事で、準キャリアの統括主任という設定です。どんな人物と捉えて演じていらっしゃいますか。
結木 1話で内田理央さん演じる宮部ひかりにキツイ物言いをしていたので、冷たい人間なのかなって印象を抱いた方も多いだろうなと思います(笑)。でも僕自身は脚本を読むに連れて、すごく人間味のある役だなと思うようになりました。被害者の気持ちにも寄り添えて、後輩をさりげなく思いやることもできる人です。
──4話(5/17放送)までの間にひかりへの接し方に変化がありましたし、嫌なヤツではないんだなと徐々に見えてきました。その変化は意識して演じているのでしょうか。
結木 それは内田さんが演じるひかりが、山本に対して真っすぐ来てくれるからだと思います。山本にもそういう時代があり、多家良さんと一緒に仕事をしていた2年前は彼も真っすぐだったと思うんです。だからこそひかりの気持ちが分かり、寄り添えるようになったんだろうなと。
──そんな山本を演じる上で意識していることは?
結木 クールさとかっこつけって紙一重なんですよね。なので、かっこつけに見えないように意識しています。それと警察官の役なので、ビシッとするように姿勢やお辞儀の仕方にも気を付けています。上司には礼儀を持って接している部分を表現したいので。
内田さんと一緒に向井さんの欠点を探しています
──向井さんの印象はいかがですか。
結木 顔がとても小さくてビックリしました。世の中にはこんなにスタイルのいい方がいるんだって。スタイリッシュで現場での立ち居振る舞いも素敵なんです。向井さんがいるだけで現場が締まるので、やはりさすがだなと思います。かっこいいですし、僕もこんなふうに年月を重ねていきたいなって思っています。山本もかつて二課のエースだった多家良さんに憧れていたんだろうなと僕は思っていますが、僕も同じように、向井さんに憧れていますし、目標とさせていただいております。
──どんなところに憧れますか。
結木 芝居のことを僕が言うのもおこがましいんですが、現場では本当に多家良さんでしかなく、表現が合っているか分からないのですが、無駄がない素敵なお芝居をされています。あと内田さんともよく話すんですけど、プライベートの話をしていても、向井さんに欠点がなさすぎて面白くないんです(笑)。なので内田さんと一緒に向井さんの欠点を探しています。クランクアップまでに、向井さんのどこか抜けている姿が見つかるといいなって。
──見つかるといいですね(笑)。ところで劇中の山本は多家良に対して複雑な感情を持っていそうですが、2人の関係性についてはどう解釈していらっしゃるのでしょうか。
結木 山本の多家良さんに対する感情の根本には憧れがあり、ピリピリした態度はその裏返しだと思っています。憧れていた多家良さんが何で交番勤務をしているんだって。だからギスギスした態度を取ってしまう。「多家良さん……不甲斐ない」って悔しさみたいな部分が大きい気がします。
2年前と今の山本のギャップに注目してほしい
──捜査二課の刑事も個性的なメンバーぞろいですよね。皆さんで撮影しているときの雰囲気はどんな感じですか。
結木 和気あいあい、ほんわかした現場です。特別捜査室6係・係長、堀北隆司役の梶原善さんが気さくな方で、よくお話して雰囲気を良くしてくださっています。
──梶原さん演じる堀北は昔気質の厳しそうな刑事という印象でした。普段は気さくな方なんですね。
結木 僕も厳しい方なのかなってイメージでした(笑)。普段の気さくな雰囲気とは全く違う役柄を演じていらっしゃるので、素敵な役者さんだなって改めて思いました。
──多家良の過去など、まだまだ気になることがたくさんありますが、ここに注目すると面白く見られるというポイントを教えてください。
結木 これから多家良がどうなるのか皆さん気になっていますよね。多家良なりの正義を掲げ、彼なりのやり方で犯罪に立ち向かっていますが、だからといって詐欺という犯罪がなくなるわけはなくて。そこに僕ら捜査二課がどう関わって、どんな決着をつけるのかに注目してほしいです。そして僕自身の見どころとしては、2年前と今の山本のギャップでしょうか。多家良さんと一緒に捜査をしていた頃の山本は、今と全く印象が違うと思うので注目してください。
緑に囲まれる場所ってなかなか行けないので、ゴルフ場に行った時点で気持ちいい
──ところで結木さんは「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」も含めて、刑事役が多い気がします。ご自身ではどうしてだと思います?
結木 一番最初にやった「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」がきっかけになっていると思います。正義感のある熱血漢を演じたので、そのイメージが付いているのかもしれないですね。ただ刑事といっても、捜査一課、捜査二課で捜査対象もやるべき業務も違うんです。職業としては刑事と一括りにされていますが、全く違う仕事だなと思っています。
──ここからはモノやコトに関するお話をお聞かせください。最近ハマっているモノや趣味はありますか。
結木 趣味はゴルフとサウナです。ゴルフは仲のいい友達が始めて、打ちっ放しに連れて行かれたのがきっかけです。そのまま勢いでコースにも連れて行かれたんですよね(笑)。それからハマりました。やっぱり気持ちいいですよ。
──打ちっ放しに何回くらい行ってコースに出たんですか。
結木 2回ぐらいです(笑)。それでも意外に回れるものなんだなと思って、ハマっています! 普段都内にいると、ゴルフ場みたいに緑に囲まれる場所ってなかなか行けないので、ゴルフ場に行った時点で気持ちいいです。あとゴルフ場にはお風呂があるので、みんなで大浴場に浸かるのが気持ちいい瞬間なんです。
──ウェアやギアにこだわりはあります?
結木 ゴルフウェアはデザイン重視でかわいいと思ったものを選びます。ゴルフウェアって普段使いもできるデザインが多いんです。たまにジャケットの中にゴルフウェアとして買ったポロシャツを着たりしますよ。僕は服も好きなので、こだわりで言うとネットショッピングは絶対にしないです。お店に見に行って、絶対に試着してから買います。
──絶対試着する派なんですね。
結木 試着は重要ですよ。ネットショッピングで買って、届いて着てみたら「あれ、ちょっとイメージと違う」みたいになるのが嫌なんです。逆に見ただけではピンと来なくても、着てみたら「意外にイケるな」って発見することもあるので。服は実際に着てみないと、似合う似合わないは分からないと思います。
──なるほど。確かに着てみたら意外にいいなってなることはありますね。ではサウナにハマったきっかけも教えてください。
結木 サウナブームのすごい流れがあったじゃないですか。その頃、僕は水風呂に入れなかったので、そんなにハマらなかったんです。でも一緒にサウナに行った人に「水風呂に入らなきゃダメだ」って言われて、入ってみたら「整うってこういうことなんだ!」って気付いたんですよね(笑)。それからハマりました。
──「整う」ということが分かってからはちょくちょく行くように?
結木 最近行けてないので、月に2回ぐらいですかね。でも自分ではそれぐらいがいいペースかなって思います。
──現場に必ず持っていくものはありますか。
結木 自分にとっての必需品になってしまいますけど、歯ブラシは絶対にバッグに入れていますね。バッグを替えて歯ブラシを忘れたら、「やばい!」と思って買ってから現場に行きます。一度ご飯を食べたら、その後に絶対に磨きたいんです。食べた後そのままの口でやりたくなくて。歯を磨くことによって集中できるし、気持ちも切り換えられるんです。
テレビ東京×WOWOW共同製作連続ドラマ
ダブルチート 偽りの警官 Season1
テレビ東京系 毎週(金)午後8時~
Season2はWOWOWにて6月29日(土)午後10時よりスタート
公式HP https://www.doublecheat.com/
【ドラマ「ダブルチート 偽りの警官 Season1」よりシーン写真】
撮影/中田智章 取材・文/佐久間裕子 ヘアメイク/中島愛貴 スタイリスト/伊藤省吾