リシュモン グループで初めてとなる女性CEOが就任してから迎えた国際高級時計展(SIHH)でのピアジェは、ブランドテーマ「サニーサイド オブ ライフ」に立ち返ってブースを一新。開放的なプールサイドを想起させる空間演出で、文字通り会場に潤いを与えていました。そんな優雅な雰囲気に対して、新作ウオッチでは自社が得意とする薄型ウオッチを、ストイックなまでに追求してきました。
「アルティプラノ」アルティメート・オートマティック 910P
2014年に発表したCal.900Pに自動巻きのメカニズムを追加しながら、厚みをわずか4.30mmに抑えた驚異の一本。裏ブタに地板の役割を持たせたケースとムーブメント一体型という基本設計なしには達成できなかった世界最薄の自動巻きウオッチといえるでしょう。
驚くべきは、これほどの薄さでありながら、実用レベルの耐久性を持たせ、約50時間パワーリザーブも確保している点。装飾の美しさも申し分なく、さすが薄型ウオッチの先駆者というほかありません。
「アルティプラノ」アルティメート・コンセプト
1957年、ピアジェは当時の機械式時計で類を見ない厚さ2mmの手巻きムーブメントCal.9Pを完成させて時計業界を震撼させました。それから60年が過ぎ、再び時計業界に衝撃を与えるコンセプトウオッチがピアジェから披露されました。
この「アルティプラノ」アルティメート・コンセプトは、ケースとムーブメント一体型の設計を突き詰めた世界最薄の手巻き時計となっています。
その薄さ、なんと2mm。1957年のCal.9Pムーブメントと同じ厚みで腕時計を作り上げてしまったわけです。
開発に4年をかけ、5件の特許を出願中という本機は、まだコンセプトウオッチのため市販化は未定。直径41mmのケースは、素材にコバルト基のハイテク合金を使うことで剛性を確保しているとのこと。これだけの薄さですから、質量も時計全体で21.7gと超軽量となっています。