ファッション
ホン・モノ・ケイカク
2018/6/19 18:00

美しき「ムラ」と「艶」が ビジネスシーンにも映える! 超薄マチが使いやすい! UKコードバン長財布

ホン・モノ・ケイカクの財布のなかで特に人気を集めていたものの、希少な材料が入手できず欠品していた「UKシェルコードバン薄長財布」が、満を持して復活! 英国の老舗タンナーが作る、極上な艶を持つシェルコードバンと、機能的な薄長財布の魅力をお伝えしよう。

 

 

ポケットを膨らませない! レア・コードバンの薄財布

馬のお尻の部分から採れる高級革・コードバン。中心にある丈夫で滑らかな繊維質「コードバン層」を、革の裏側から削り出して作られる高級皮革だ。頑丈なことから、高級紳士靴やバッグ、ランドセルに用いられることが多い。

 

近年、その需要はどんどん高まっているのだが、原皮からコードバンを作れるタンナーは現在世界にほんの数社しか存在しない。そんな状況のなか、少数生産ながら1世紀ものあいだ変わらぬ技法で静かにコードバンを作り続けているのが、英国の老舗タンナー、クレイトン社だ。原皮は、豊かなコードバン層を持つアイルランドとスコットランドの農耕馬から採れたもの。時間をかけてピット槽で丁寧になめされ、出荷される。そのすべての革が「Aランク」指定という高い品質を誇る。

 

この薄財布「グロス」には、日本ではまだ希少なこのクレイトンのコードバンを表革全面に使用。外革の縫製箇所を激減させる発想の転換によって、驚きの薄さを実現している。同時に、コードバンの持つ美しさと手触りを、最大限に味わえるものに仕上げた。無論、実用上、必要十分なカードや硬貨を収納する能力も備える。ジャケットの内ポケットやパンツのポケットを膨らませることなく、上品さを演出するアイテムだ。

 

【Materia】
シェルコードバン

175年の技術力が高貴な艶と美しい「微ムラ」を生む

手がけるのは、英国・ダービーシャー州に社を構えるクレイトン社。創業175年という長い歴史を誇る老舗だ。いまでこそブライドルレザーで有名なメーカーだが、コードバンも1世紀以上生産する。近年の需要の高まりを受け、その生産を強化。長い歴史で培われた確かな技術力で、コードバンを仕上げる。本作の内革には、植物タンニンなめしレザー「栃木レザー」を使用。

 

 

【Manufacture】

手間がかかる入念な本磨きがギラリと存在感を放つ!

小野勝久氏が代表を務めるクランプは、池之端銀革店を母体とするブランド。ヘビーウエイトレザーを用いたベルトを中心に、素材の風合いを生かした製品を作り続けている。特にエッジ部分のコバをハンドワークで磨いていく「本磨き」は、クランプの代名詞。本作でもその妙技を体感できる。

 

珍しい英国製のシェルコードバンを、表革にふんだんに使った薄マチL字ファスナー長財布。綴じ代を1辺に集約することで、高い機能性を確保しつつ驚きの薄さを実現した。カードも8枚以上収納可能。コードバンの艶と滑らかな手触りを生かし、服やカバンのポケットにするりと滑り込む使いやすさが魅力だ。

↑光り輝く結合部のコバは、長い時間と手間をかけ、職人の手と木製器具でひとつひとつ磨く。樹脂を盛って手軽に処理したのと異なり、経年変化により深い味わいが出てくるのだ

 

 

【Detail】

↑使用感を損なわない、極限まで切り詰めたサイズ。全パーツが研磨されたYKKの最上級ファスナー「エクセラ」の採用で、金具が引っかかることなく、するりとポケットに収まる!

 

↑薄いジップ財布の元祖とも言うべき構造を考案し、財布にイノベーションをもたらしたクランプの薄長財布。ポケットはもちろん、小さなバッグの中でも邪魔になりにくい

 

↑まとめの縫い代を1辺に集めることで、コードバンの丈夫さと美しさを生かしつつ、厚みを抑えることに成功している。L字ファスナーは開閉しやすく、中身の視認性も高い

 

↑中央のコイン収納部は容積も十分。しかしこれは、硬貨をよりたくさん入れるためというよりも、広い面積に分散させ、厚く膨らむことを防ぐ意味が込められた構造だ

 

↑コイン収納の両脇は横向きに、それ以外の部分には縦向きで、合計8枚のカード収納部を装備。取り出しやすさも良好だ。縦向きカード収納の底辺を縫わないのは、厚みを抑える工夫

 

↑1か所で革をまとめた独特の構造のため、そのコバは特に強く主張する。まとめられた部分は、なんと8枚もの革が縫い合わされ、職人の手でピカピカに磨き上げられている

 

 

クランプ
UKシェルコードバン
薄長財布「グロス」
価格:4万3740円(税込・送料込)
サイズ/質量:W178×H95×D20mm/142g
カラー:ブラック、チョコ、ネイビー、クラレット