会津木綿は、約400年前から庶民の日常着や野良着として愛用されてきた素材。そんな会津の伝統工芸を使ったストールを企画・販売するのが、地元の若者が立ち上げた「IIE(イー)」という会社です。
400年の伝統の技で、3.11を“ひっくり返す”
IIEが立ち上がるきっかけは、東日本大震災でした。IIEは、福島県会津地域の仮設住宅居住者の女性向けに、地域の伝統工芸会津木綿を素材とした手仕事内職事業として2011年秋にスタート。翌年秋に主力商品である「会津木綿ストール」が誕生しました。
このストール、丈夫で保温性や通気性に優れ、1年中使える会津木綿の特徴を生かした逸品です。シンプルなデザインで、コーディネートのアクセントとしてどんなスタイルにも合うため、使い勝手も抜群。また、使うほどに風合いが増
していくのも魅力です。2012年に登場した会津木綿ストールは、品質の高さと温かみのある模様が人気を博し、いまでは約70色ものラインナップを揃えるまでに成長しました。
ちなみに、「IIE」という社名は「311」を逆さにしたもの。そこには、伝統産業の新たな可能性で会津を復興していくという、強い決意と未来への想いが込められています。現在は事業を拡大し、地元の作家や縫製工場、授産施設など、地域のもの作りの力を結集し、商品の生産を行っています。復興に向けた気持ちがこもった同社の製品を一度手にしてみてはどうでしょうか。