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2020/12/25 18:45

サステナブルは足元から! 地球環境に優しくてオシャレなスニーカー5選

近年、あらゆる場面で耳にするようになったキーワード、「サステナブル」。それはファッションシーンでも顕著に現れていて、新たなリサイクル素材を開発したり、生産工程における環境負荷を軽減したりと、各ブランドが地球環境に配慮した持続可能な社会を目指す取り組みを行っています。私たち個人も今以上に意識を高めていく必要がありますが、正直よく分からないと思っている人も多いはず。そこでこの記事では、気軽にサステナブルをコーディネートへ取り入れられるように、スニーカーをピックアップ。オシャレを楽しみながら、豊かな社会のバトンを繋いでいきましょう

 

【その1】淡いカラーリングが季節感ある着こなしに導く!

コンバース

ALL STAR PET-CANVAS HI

8000円(税別)※2021年1月発売

地球環境に配慮したエコ素材を実験的に紹介する、サステナブルなシリーズ「コンバース イーシーラボ」。これまで、廃棄される食材を染料として活用したり、無染色のオーガニックコットンをアッパーに使ったりと、ブランドのアイコンモデル「オールスター」をベースにして発表してきました。その新作となるのがこちら。

本作は、ペットボトルを再利用したリサイクルポリエステル100%のキャンバス素材をアッパーに採用しています。他にも、アウトソールにはリサイクルラバーが混合され、古い漁網や産業廃棄物を再利用したヒールのカウンターを搭載。インソールも98%がリサイクル素材です。そして、トウスプリングを低く設定したクラシックなシルエットが玄人の食指さえも動かします。しかし、見たままのデザインはスタンダードな「オールスター」とほぼ変わりません。軽快なペールトーンが3色揃っているので、これから迎える春夏シーズンの洒落っ気を高めてくれることでしょう。

 

↑アウトソールの斑点で確認できるリサイクルラバー。履いて立っているだけは気づかれにくいですが、歩けばチラリと垣間見えます

 

【その2】世界一売れたスニーカーのサステナブル設計

アディダス オリジナルス

STAN SMITH

1万3000円(税別)

アディダスは2024年までに、すべての製品においてバージンポリエステルの使用を廃止し、リサイクルポリエステルだけを採用するコミットメント“END PLASTIC WASTE”を遂行中。その高い目標達成に向けた取り組みのひとつとして、世界一売れたスニーカーとして知られる「スタンスミス」をサステナブル仕様にモディファイ。一部動物由来の素材を一切使用しないヴィーガン設計へと生まれ変わったのです。

アッパー素材はプレミアムPUコーティングを施したリサイクルポリエステルで、本物のレザーと遜色ない見た目と手触り。アウトソールには天然ラバーとリサイクルラバーを使い、さらにはシューレースからライニング、インソールまで、すべてリサイクル素材で構築されています。ここまで大幅に刷新されましたが、愛され続けてきたルックスもシルエットも、そのまま変わりません。何世代にも渡って受け継がれてきたスタンダードモデルのリニューアル。それはスニーカー史に残る、大きな一歩となりました。

 

↑光沢感のあるツヤやかな風合いは、天然皮革さながら。2021年に迎えるファーストモデルの登場から半世紀経ち、新たなフェーズに突入しました

 

【その3】日本代表が着用していたモデルをリサイクル素材でアップデート

オニツカタイガー

DELEGATION EX

1万5000円(税別)※2021年1月発売

オニツカタイガーからはリサイクルレザーを使った3モデル「リサイクルレザーパック」が登場します。その中でも今の気分にぴったりなのが、1964年に東京で開催されたスポーツの国際大会で、日本代表選手らが着用していたモデルからインスピレーションを得た「デレゲーション EX」。そんな歴史あるモデルが、エコフレンドリーな素材でアップデートされました。

アッパーはリサイクルレザーで、つま先部分とオニツカタイガーストライプもリサイクル材。そこに見られる黒とオレンジの斑点は、レザー工場で実際に出た廃材そのものの色味なんです。インソールにはクッション性に長けたオーソライトを搭載していて、その表面にリサイクルメッシュを落とし込んでいます。シューレースもペットボトルを再利用した素材を採用して、細部にまで抜かりなし。ミッドソールに雲の上を走っているような履き心地の「フライトフォームプロペル」、アウトソールにはラバースポンジを採用したことで、その2つの相乗効果でクッション性と反発力がさらに向上しました。

 

↑シュータンに記されている「TOKYO ONITSUKA」は、オリジナルモデルのロゴを受け継いでいます。シューレースホールと連動しているオニツカタイガーストライプもデザインの特徴です

 

【その4】ブランド初! 植物由来の素材を原料にした高機能ランシュー

リーボック

FOREVER FLOATRIDE GROW

1万4000円(税別)

温暖化による気候変動問題は、アスリートにとっても重要な課題。スポーツの健全な将来のために、身にまとうアイテムから地球環境に配慮したいものです。リーボックは2024年までに、未使用のポリエステルを商品原材料から排除することを目標に掲げています。その取り組みのひとつとしてリリースされたのが、この一足。

クッション性と反発性が高い軽量なミッドソールは、植物由来の素材「エラスティル BIO」を採用していて、それはオリジナルモデル「フォーエバー フロートライド エナジー2」と同等のクオリティ。丈夫で通気性に優れたアッパーには、ユーカリを原料にした素材を使い、最後は自然に生分解されます。そして、アウトソールは石油ベースではない天然のゴムを使用。ソックライナーも配慮されていて、侵入性増殖が進む地域から収穫したブルーム藻を応用したことで、天然の防臭効果を発揮します。天然素材を用いながらも、最高レベルのランニングシューズに匹敵するパフォーマンスの実現に成功したのです。

 

↑積水化成品工業が開発した特許素材「エラスティル BIO」をミッドソールに使い、リーボック独自のクッショニングシステム「フロートライドフォーム」が完成します

 

【その5】不朽の名作もサステナブル仕様に!

ナイキ スポーツウェア

NIKE AIR FORCE 1 CRATER

1万2000円(税別)

(C)NIKE

スポーツの未来を守るべく、生産工程における二酸化炭素と廃棄物の排出ゼロを目指す“Move To Zero”に取り組んでいるナイキ。今年はサステナブル仕様になった人気モデルをいくつも発表しましたが、ついにブランドを代表する名作「ナイキ エア フォース 1」もサステナブルなイノベーションで表現しました。

「ナイキ フォーム」と廃棄物由来の「ナイキ グラインド ラバー」を掛け合わせた「ナイキ クレーター フォーム」をミッドソールに採用して、軽量で弾むような履き心地に。つま先部分は、廃棄物から作った鮮やかな素材がトランスルーセント素材から透けて見えるデザインで、着こなしのアクセントになります。他のアッパー部分にはリサイクル合成皮革を24%使用していて、アウトソールの斑点模様はナイキ グラインドを15%含む素材によるもの。クラシカルなフォルムを生かしつつ、唯一無二のサステナブルなスタイルに昇華した新たな「ナイキ エア フォース 1」。スニーカー好きならマストハブです。

 

↑まるでステンドグラスのような鮮やかな色彩は、リサイクル素材と言われなければ気づかないほどの美しさ。ステッチワークもアクセントになります

(C)NIKE

 

サステナブルに移り変わりゆくスニーカーをいち早く履こう!

ご紹介したように、どのブランドも地球の未来のために、環境に配慮したスニーカーを続々と発表しています。今後はそれが主流となるかもしれません。サステナブルと聞けば少し難しく感じるかもしれませんが、スニーカーなら日常から手軽に取り入れることができそうです。環境問題は、見て見ぬふりができる他人事ではないので、まずは身近なファッションを通じて考えてみませんか?

 

 

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