「新しいスニーカー欲しいなぁ、でもこの前買ったばかりなんだけど、なんか欲しいんだよなぁ」はスニーカーヘッズの常日頃の思考回路だろう。こういうとき、無性にスニーカーを求める煩悩を抑えるには靴ひも。シューレースひとつで、表情も履き心地まで変わる。
今回、見つけたのはかなり見た目にも機能的にも、単なる靴ひもと異なるアイテム。忍者の里、伊賀から生まれた伊賀組紐の技術を使った、糸伍の「くみひもシューレース」だ。高級ブランド系スニーカーと、日常履きできるランニング寄りのシューズに通して、履いてみた感想をお届けしよう。
Prada adidas Superstarに通したら、煌(きら)びやかさが格段にアップ
もともと、伊賀組紐は着物の帯の上に結ぶひもとして使用されている小物である。もともと、伊賀組紐は着物の帯の上に結ぶひもとして使用されている小物である。ちなみに組紐自体は、一世を風靡した映画「君の名は。」のオフィシャルグッズとしても採用されているぐらい実績があるアイテムだ。今回は、パーティーシーンを想定して「Prada adidas Superstar」に装着してみた。
実際に通してみると、ドレッシーさが爆上げ。もともとPrada adidas Superstarのひもは白く太めのシンプルなタイプ。さらに、定番の「Superstar」ということもあって、スニーカー然とした見た目。なのだが「くみひもシューレース」と組み合わせると、実に煌びやか。今回撮影に使ったカラーリングの場合、足元に蝶ネクタイをあしらったようなキュートさもある。
また、ひもの長さ自体は一般的な靴ひもと変わらないのだが、通常の靴ひもの1.8〜2倍の糸を使用しているので、密度感がたっぷり。重厚感があってペラッペラな感じがない。
カジュアルなレストランパーティーと相性が良さそうだし、海外からのゲストがいる場なら「NINJAの街由来の靴ひもなんですよ!」なんてトークも映えそうだ。
ニューバランス「フレッシュフォーム」に通したら、全然ほどけないでやんの
続いて、デイリーに履くようなシューズに装着してみた。試したのは、ランニングカテゴリのシューズながら、街履きできるクッション性と快適性を持つニューバランスの「フレッシュフォーム 1080」。
ニット素材のアッパーと組み合わると食い合わせが悪いかなと思ったらそうでもなく、白一色シンプルだった表情がとても豊かに。足元のアクセントになった。
さらに、街歩きしたり、ジョギングしたりしても全然ほどけない。しっかり足を固定してくれる感じが得られる。それもそのはずで、糸伍ではアスリート向けの靴ひもも開発しており、プロ選手向けの靴ひもも手がけている。性能面でも実績があるのだ。また、本商品を含めて糸伍の伊賀組紐はすべて専用設備を使った機械織りで製造されていて、「作り」と「強度」へのこだわりも強い。
という意味では、アウトドアや山登りなど性能が求められる着用場面でも活躍してくれそうだ。
ラインナップは色とりどり。パイソン柄なんて変わり種も
今回手元にあったのは、紅白柄のタイプ「クールシューレース col-13(白×赤)」だったが、本商品は様々なカラーラインナップを用意。カラーだけでなく、柄に工夫をこらしたものも用意されており、なかにはパイソン柄といったパンチの効いたものもある。
今回紹介したクールシューレース col-13(白×赤)の価格は1760円(税込)で、同社のECサイトのほか、クシュレでも取り扱いがある。季節も変わって、夏に履き古したひもを交換するには良いタイミングでもある。
筆者は現在、どの結び方だとしっくりくるかを試行錯誤中。今回、「Prada adidas Superstar」はシングル、「フレッシュフォーム1080」はオーバーラップといった、オーソドックスなスタイルで結んだが、「組紐」だけに「ハッシュ結び」との相性も良さそうだ。「この結び方なんかハマらないなぁ、こっちがいいかな」というのも、スニーカーヘッズの常日頃の思考回路だろう。