日本が世界に誇るタフネスウオッチの金字塔「G-SHOCK」が祝40周年を迎えた。唯一無二のドメスティックブランド「G-SHOCK」が誕生したのは1983年。以来、G-SHOCKはたゆまぬ進化を続けてきた。 そして40周年の節目に、栄光の歴史の集大成ともいえる新機軸が続々お目見え。本記事では、話題の3シリーズを紹介する。あわせて、「G-SHOCK」の進化の歴史も一挙公開!
※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
【その1】人気のスポーツ系ラインが懐古調デザインで大進化
様々なアクティビティやトレーニングに適した機能を搭載する「G-SQUAD」の最新作は、G-SHOCKの原点である初代DW-5000Cと同じ角型フォルムを採用。まさに節目にふさわしい “原点回帰” を思わせる展開だが、そのパフォーマンスは最新鋭だ。心拍計測が可能な光学式センサー、歩数計測が可能な加速度センサーを搭載し、ランニングやウォーキングなどの効率化を促進。トレーニング解析や睡眠による快復度の解析、呼吸エクササイズなども行うことができる。時代のニーズを最大限に汲み取った高機能の数々が、シンプルなデザインの中に集約されているのだ。
スポーツやワークアウトが楽しくなる機能が充実
G-SQUAD DW-H5600シリーズ
DW-H5600MB-1JR 4万4000円
Bluetoothで無料アプリ「CASIO WATCHES」と連携し、トレーニング分析やアクティビティ履歴の管理が行える。血中酸素レベル計測機能など、ワークアウトに役立つ様々な機能をベーシックな “5000系” デザインで実現。クオーツ。樹脂ケース&ストラップ。幅44.5mm、厚さ16.6mm。20気圧防水。
質感が高いメタルベゼルモデル
DW-H5600EX-1JR 6万500円
DW-H5600MB-2JR 4万4000円
外観上の大きなポイントとなるスクエアシェイプのベゼルに、堅牢かつ質感が美しいメタル素材をフィーチャー。持ち前のタフネスに高品位なイメージをプラスしている。
オリジンを受け継ぐ樹脂ベゼルモデル
DW-H5600-1JR 4万1800円
DW-H5600-2JR 4万1800円
初代のイメージをより強く感じさせるのは、旧来同様の樹脂ベゼル。「ベゼル」とはいえ樹脂製のケースと一体の形状のため、G-SHOCKらしいマッシブな存在感がより際立つ。
【その2】新たな特殊技術を駆使したプレミアムで独創的な外装
G-SHOCKの40周年を謳ったアニバーサリーコレクションは、個性豊かな3モデルである。いずれも1983年の初代モデルをベースに、素材や仕上げのさらなる進化が図られているのが特徴だ。 「リクリスタライズド」と銘打ったこれらは、ステンレスの再結晶化と深層硬化処理を組み合わせた特殊技術をG-SHOCKに初採用したもので、くだんのステンレスは一般的なものに比べ強靭、かつ質感の美しさも魅力となっている。 “強さ” と “美しさ” はそもそもG-SHOCKに通底する要素だが、この試みによって両方がかつてないレベルで一体化。高品位で独創的な外観が実現した。
G-SHOCK史上初の煌めきと質感・強度を華麗に達成
G-SHOCK40周年記念リクリスタライズドシリーズ
左からGMW-B5000PG-9JR 12万1000円/DW-5040PG-1JR 3万8500円/GMW-B5000PS-1JR 12万1000円
独自の金属加工法であるリクリスタライズドを用いたスペシャル限定エディション。写真中央のDW-5040PG-1JRはケースバックにその意匠が採用されている。クオーツ。ステンレススチールケース&ブレスレット(DW-5040PG-1JR/樹脂ケース&ストラップ)。20気圧防水。
【その3】プロ仕様の本格潜水モデルが最高クオリティの外装をまとう
2023年はラインナップで唯一、ISOの200m潜水用防水の規格に準拠したダイバーズ「フロッグマン」の30周年にもあたる。 ダブルアニバーサリーを祝して誕生した最新作は、アナログフロッグマン初のチタン外装を採用。ケースやベゼルだけでなく、小さなリューズやボタンなどもチタンとし、外装を構成する部品の総数はパーツ間の緩衝素材も含めると、実に70点以上に及ぶ。これらが高精度で組み合わさることでMR-Gが誇るフルメタルの造形美や耐衝撃性、フロッグマンの高気密構造が高度に融合する。30年目に “最強” フロッグマン爆誕。そのポテンシャルは日常でも信頼性抜群だ。
より強く美しくなった “MR-G” のフロッグマン
フロッグマン30周年記念
MRG-BF1000R-1AJR 59万4000円
本格ダイバーズとして君臨するフロッグマンのコンセプトをフルメタルのMR-Gで実現。電波受信感度を上げるために採用されたサファイアガラスのケースバックに、お馴染みのカエルのイラストを採用した。クオーツ。チタンケース、フッ素ラバーストラップ。直径49.7mm。
「G-SHOCK」進化の歴史を振り返る
G-SHOCKは誕生当初からタフネスウオッチというアイデンティティを軸に、多彩に進化してきた。40年に及ぶ革新のヒストリーは、世界の時計シーンに大きな影響を与え続けている。
1983年 記念すべきファーストモデルが誕生
G-SHOCKの生みの親である伊部菊雄氏が試行錯誤の末に完成させた初代モデル。いまなお多くのラインナップにデザインコードが継承されている。
1993年 初の本格ダイバーズ フロッグマン
ISOのダイバーズウオッチ規格に準拠したフロッグマンが登場。G-SHOCKの新たな領域 “海” における可能性を切り拓いた。
1996年 冬の風物詩・ラバーズコレクション
毎年クリスマスの時期にリリースされる限定ペアウオッチ「ラバーズコレクション」が初登場。年ごとに機種が変わり、熱心なコレクターも多い。
2002年 G-SHOCK初の電波ソーラーが誕生
標準電波を受信して時刻を修正するソーラーモデルGW-300がデビュー。ラウンドフェイスを用いた斬新なデザインも話題となった。
2014年 GPSハイブリッド電波ソーラー
GPS衛星の電波と地上の送信所の標準電波を受信。世界のあらゆる場所で正確な時刻を表示することができるGPW-1000を発売した。
2018年 フルメタルの耐衝撃構造が誕生
ステンレススチール製のベゼルとケースの間に、ファインレジン製の緩衝材をセットした耐衝撃構造が実用化。GMW-B5000Dに採用。
2021年 オンラインのカスタマイズサービス「MY G-SHOCK」が始動
初期スクエアデザインのDWE-5610をベースに、好みのパーツを自由にアッセンブルして購入する新形態のサービスがスタート。選択肢はなんと100億通り以上になり、他者とカブりにくい “究極のG-SHOCK” が、オンラインで気軽に手に入る。
2022年 バイオマスプラスチックを採用
原料にひまし油やトウモロコシなど、再生可能な有機資源を用いる次世代素材を外装に初採用。環境保全をさらに推進する。