Windows 11にも加工後のスクショが復元できてしまう問題が見つかる。マイクロソフトは「調査中」

ink_pen 2023/3/24
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Windows 11にも加工後のスクショが復元できてしまう問題が見つかる。マイクロソフトは「調査中」
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

今週初め、GoogleのPixelスマホで編集した画像から元の画像が復元できてしまう脆弱性(修正済み)が報告されていました 。同じような問題が、Windows 11の画像編集ツール「Snipping Tool」にも見つかったと報じられています。

David Buchanan/Twitter

 

このバグは、既存のファイルを編集して上書きする際に、不要となったデータを切り捨てずに残してしまうため、部分的に復元できてしまうというものです。

 

実際にPNGファイルをSnipping Toolで開き、トリミングしてから上書きした検証結果も公開されています。

↑左が元の画像、右がトリミング後の画像

 

切り取られた画像は元の画像よりもはるかに少ないデータ量のはずですが、下記のように元画像(office-screenshot-original.png)と加工後の画像(office-screenshot.png)のファイルサイズは同じになっています。

↑サイズの比較

 

つまり、切り取られたはずのデータは上書き後にも残り続けており、ただファイルの末尾を示す[IEND]チャンク以降にあるデータは画像編集アプリやビューアーから無視されているだけでした。これらのデータも読み取って部分的に復元できたとして、サンプル画像が公開されています。

 

すべてが復元できるわけではないものの、それでも番号を消したクレジットカードなど、機密情報が漏えいする恐れはあるかもしれません。

 

マイクロソフトはこの問題につき「調査中」との声明を出しています。Pixelスマホよりも影響する範囲は広がるかもしれず、今後の対応を待ちたいところです。

 

Source:Bleeping Computer
via:Ars Technica

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