ソニーのPlayStation 5やマイクロソフトのXbox Series X|Sはまだ(品不足もあり)スタートラインに立ったばかりの印象もありますが、それでも発売から1年半以上が経過しました。最近では早くも、両陣営ともに強化型の「Pro」バージョンを準備中ではないかと噂されています。
そんななか中国の大手電気機器メーカーTCLが、新型テレビの発表会で2023年~2024年に「PS5 Pro」と「新型Xbox Series X|S」が登場するとしたスライドを披露したことが話題となっています。
ポーランドのテック系サイトPPEによると、TCLは最新のコンソール(据え置きゲーム機)の世代を年表にしたものを公表したそうです。そこには両社の中世代機、つまり完全な次世代機までの中継ぎとなる強化発展モデルがしっかりと書かれていたしだいです。
また、ここ数か月で噂になっているAMD社のRDNA第3世代ミッドレンジ・グラフィックカード「Radeon RX 7700 XT」にも触れられています。「RDNA」とは、PS5およびXbox Series X|Sに採用されているグラフィックアーキテクチャであり、現在発売中のRadeon RX 6700 XTは(ざっくり言えば)PS5やXbox Series Xとほぼ同等。つまり「2023年~2024年の普及モデルは、この水準」と示唆したいようです。
TCLとしては、これら強化されたハードウェアが、4Kないし8K/60 – 120fpsのゲームプレイを実現することを織り込みつつ、自社のテレビはそれに対応していくと表明しているわけです。
さて問題は、TCLが実際にソニーやMSの強化発展モデルの開発計画をどの程度知っているのか? ということでしょう。2022年現在、TCLは世界テレビ市場シェアで第3位であり、テレビと切っても切れない関係にある家庭用ゲーム機の今後について情報を持っていてもおかしくはないはず。その一方で、家電と直接関係のないAMD社の未発表製品に触れるのは勇み足の感もあり、今のところは半信半疑として扱っておく方がよさそうです。
とはいえ、ソニーとMSともに、かつて強化発展モデルを出したことは事実です。特にソニーは2013年にPS4を発売した3年後にPS4 Proを投入した前例もあり、すでに改良型のPS5 Proに取り組んでいても不思議ではありません。両社にチップを供給するAMDにも動きがあり、今後は次々と噂が浮上してくるのかもしれません。