Poliumは、Web3ゲーム用のマルチチェーンゲーム専用機と称する「Polium One」を発表しました。公式ブログではNFTやゲーム内アイテムを売り買いでき、コントローラー内蔵の指紋スキャナによりゲーム中に安全かつ素早く取引できると宣伝されています。
Web3とは、ブロックチェーン技術を活用した次世代の分散型インターネットのこと。またマルチチェーンとは「異なるブロックチェーンをネットワークを切り替えることなく使える」ことだそうで、要するに複数タイプの暗号通貨やNFTをユーザーが意識せずに取引できる、程度の意味で使われているようです。
We are introducing the Polium One, A multi-chain console for Web 3 Gaming. #Web3OnConsole pic.twitter.com/tkRaP2O13A
— Polium (@Polium) July 2, 2022
NFTやブロックチェーンを組み込んだゲームといえば、その多くは「Play-to-earn」というブランド名で運営されています。つまり「遊んで稼ぐ」ということでお金儲けに直結しており、そのため純粋にゲームを楽しみたい人たちからは嫌われる傾向にあります。
公式サイトに紹介された対応ゲームにもいわく付きものが多く、たとえば西部劇バトルロイヤル「Grit」はEpic Storeで公開されたものの、馬のNFTに対して拒否反応が強く、立ち上げは上手く行きませんでした 。また、「Axie Infinity」も暗号通貨のSLPが暴落し、ゲーム内経済が完全に崩壊してしまっています。
「稼ぐ」ゲームへの反発のほか、ロゴが過去の任天堂製ゲーム機「ゲームキューブ」に酷似しているとの指摘も相次ぎました。これに対してPoliumは「コピーしたわけではない」「似たようなロゴを使っている会社が複数ある」と言いつつ、今後別にオリジナルのロゴを作るとも予告しています。
1️⃣ We did not copy the Nintendo’s GameCube logo. There are multiple companies that are using a similar logo. But we will illustrate a new logo that is original.
— Polium (@Polium) July 4, 2022
そうした批判を受けつつも、Poliumは「Web3ゲーミングは未来です」と楽観的なツイートをしています。さらに事前注文や資金提供を受ける前に、機能するプロトタイプを用意します……と述べていることから、まだ何もできていないことがうかがえます。
ともあれ、Polium Pass(事前出資)を買った人は2024年、一般ユーザー向けには2025年まで製品を出荷する予定とのこと。今後の展開を見守りたいところです。
via:Motherboard