ソニーのPlayStation 5やマイクロソフトのXbox Series X|S、任天堂のNintendo Switchなど、メーカーが違えばコントローラーも異なり、ゲーム機が増えれば増えるほど、家には多くのコントローラーが散らばることになります。
そんな悩みを解消するためか、なんと任天堂が「どのゲーム機でも使えるコントローラー」の開発に取り組んでいたことを、かつて任天堂アメリカ(NOA)で社長兼CEOを務めていた「レジーさん」が明かしました。
レジーさんことレジナルド・フィサメイ氏は、米デジタルメディアInverseの取材に応じて、15年にわたるNOAでの経験を振り返っています。そこではWiiやニンテンドーDS、スイッチなどが大成功とされる一方、Wii Uや『Nintendo Labo』が「頭を悩ませる失敗作」であったと、ため息をついています。
しかし、フィサメイ氏はもっぱらメタバースについて語っており、自分がブロックチェーン技術の信奉者であり、NFTが非常に興味深いとしながらも、「最初からゲームデザインに組み込まれる必要がある」と指摘。もっとも、もし任天堂にまだ在職していたなら、NFTに対して好意的と受け取れる発言もあり得なかったかもしれません。
さて本題は、どのゲーム機でも使えるコントローラーを検討していたという下り。それは2019年に引退を控えていた頃に、Xboxアダプティブコントローラーがプラットフォームにとらわれず、どんなユーザーでも使える(障がい者にとっても不自由がない)ものを作るための出発点であると見なしたゲーム業界の動きに加わっていたときのことだそうです。
レジーさんは「最新のXbox、PlayStation、任天堂のプラットフォームで遊べるアダプティブコントローラーを想像してみてください。それが、3年前に私たちが取り組んでいたことなのです」と語っています。
さらに「私の希望は、その努力が(任天堂社内で)続いていることです」「最良のソリューションは、すべてのゲーム専用機とPCで動作し、身体能力と技術に応じてプレイヤーに寄り添うことができる業界の工夫だと信じています」と付け加えています。
すでにPCゲーム配信プラットフォームのSteamは、任天堂のJoy-Con、PS5のDualSense、Xboxワイヤレスコントローラーの全てに対応していますが、もし任天堂製コントローラーが他社のゲーム機でも使えるようになれば、任天堂開発のゲームの操作感覚も他のプラットフォームに引き継げるはず。その暁には、マリオやスプラトゥーンがソニーやMSのハードウェアにも移植されることがあり得るのかもしれません。
Source:Inverse
via:Gamesradar