米ロックスター・ゲームス社が開発中の大作オープンワールドゲーム『Grand Theft Auto 6(GTA6)』のプレイ動画が90本以上、ネットに流出しました。初めは偽物ではないかと疑う声もありましたが、後にロックスター社が本物だと認め、遺憾の意を表明しています。
これらの動画は、「teapotuberhacker」というユーザーが海外ファンサイトGTAForumsに 投稿したものです。ロックスター社内のSlackから直接盗み出したと主張し、GTA5と6のソースコードとアセットなど、さらなるデータをすぐ流出させることも仄めかしていました。
そこでは強盗や銃撃戦、オープンワールドでのドライブやフルボイス会話など、GTAシリーズらしいプレイが確認できます。ほとんどの映像は短めですが、なかには、女性のキャラクターが食堂で強盗を働き、銃を突きつけられた客は恐怖した後、女性と共犯の男性が警察と銃撃戦を繰り広げ、パトカーに飛び乗って走り去る……という長めの映像もあります。
この内容は、BloombergのJason Schreier記者が報じていた「舞台は架空のマイアミ(おそらくGTA過去作のVice City)、シリーズ初の女性主人公」というリークを裏付けるものと思われます。ほとんどの映像ではデバッグ(不具合の修正)用と思しき数値やプログラム言語らしき表示があり、明らかに開発中の画面のようです。
今回の映像が流出した直後にも、Schreier氏はロックスター社の関係者に「初期・未完成」映像のリークが本物だと確認したとツイート。この出来事はビデオゲーム史上最大のリークの1つであり、ロックスター社にとって「悪夢」だと述べていました。
Not that there was much doubt, but I’ve confirmed with Rockstar sources that this weekend’s massive Grand Theft Auto VI leak is indeed real. The footage is early and unfinished, of course. This is one of the biggest leaks in video game history and a nightmare for Rockstar Games
— Jason Schreier (@jasonschreier) September 18, 2022
その後、これら動画はYouTubeに転載されたものの、次々と削除されています。「この動画は、Take 2 Interactive(ロックスター社の親会社)から著作権の申し立てがあったため削除されました」とあり、本物だったことは確定となっていました。
さらにロックスター社の公式アカウントがTwitterで声明を出し、「最近ネットワークに侵入され、無許可の第三者が当社のシステムから、GTA次回作の初期開発映像を含む機密情報を不正にアクセスしダウンロードする事件が発生しました」として、映像が本物だと認めています。
A Message from Rockstar Games pic.twitter.com/T4Wztu8RW8
— Rockstar Games (@RockstarGames) September 19, 2022
しかし「進行中のプロジェクトの開発に長期的な影響を及ぼすことはないと考えています」「GTA次回作の制作は予定通り進めます」とも付け加えており、開発が大幅に遅れることもなさそうです。
ゲームメーカーにとっては「どのように情報を出していくか」は販売戦略の一部でもあり、かたやユーザーにとってはネタバレによってゲームのおもしろさを損ないかねません。ともあれ、今後の犯人の動向にも注目したいところです。
Source:Polygon