グーグルの「Chrome OS」を搭載したノートPCの「Chromebook」は、海外の教育市場では安価さを武器としてiPadを圧倒するほど普及しています。その一部をPCゲームプラットフォーム「Steam」に対応させる動きが進んでいましたが、ようやく初期ベータ版の提供がスタートしました。
今年3月に正式発表(アルファ版)された際は、第11世代のインテルCore i5またはi7プロセッサが必須とされていました。が、今回の初期ベータ版では第12世代インテルCPUが含まれるほか、最小システム要件がCore i3/Ryzen 3以上のCPUへと引き下げられています。
つまりアルファ版では「10万円前後のハイエンドChromebookでしか動かない」でしたが、ベータ版では「1ケタ万円のミドルエンドマシンでも動く」ようになったわけです。
このChromebook版も、携帯ゲーミングPC「Steam Deck」と同じように互換レイヤー「Proton」を使って、多くのWindowsゲームとの互換性を実現する予定です。グーグルのChromiumブログによれば「Linux版のゲームが存在すればそれを実行します」 とあり、Windows版しかないものはProton経由になりそうです。
ChromebookでSteamを使いたい人は、Chromiumブログにあるセットアップ方法を参照してください。Protonを使うタイトルの場合は、Steam Playを有効にする必要がありますが、これはSteamクライアントから設定できます。
記事執筆時点では、「The Witcher 3: Wild Hunt」「Portal 2」「Hades」「Disco Elysium」「Return of the Obra Dinn」「Fallout 4」「Civilization V」など、多くの有名タイトルがサポートされています。
わざわざ条件を満たすChromebookを買うまでもありませんが(同価格帯でWindows PCを買った方が良いでしょう)、もしも該当するマシンをお持ちであれば、試してみてもよさそうです。
Source:Chromium Blog
via:The Verge