Nintendo Switch後継モデル(通称「スイッチ2」)が2024年に発売されるとの噂が相次ぐなか、最も関心が集まる1つは“ドリフト問題”の解消でしょう。現行モデルのJoy-Conはドリフト問題、つまり「アナログスティックが触ってなくても勝手に動く」現象が、多くのユーザーから報告されてきました。
任天堂が、この問題の解決に繋がる可能性のある特許を出願したことが明らかとなりました。
アクセシビリティ(誰もが機器を使いやすくする仕組み)の専門家Laura Kate Dale氏はX(Twitter)で、任天堂が出願した特許が公開されたことを報告。これがスイッチ2の噂と重なっていることもあり、ドリフト問題が解消すると予想しています。
この特許は、ジョイスティックの動きを磁性流体により検出するというもの。細かな部分は異なるかもしれませんが、基本的には「ホール効果センサー」を使った技術に似ているようです。
現在のJoy-Conは「ポテンショメーター」という技術を使っています。すなわち、コントローラーの一部をセンサーに当てながら移動し、抵抗を読み取って位置を測定する仕組み。この方式は、ジョイスティック末端が回路基板上のパッドをこすり続けるため、摩耗は避けがたくあります。
それに対してホール効果センサーは、センサーが磁石を使ってジョイスティックの動きを検出するというもの。物理的に部品が接触することはないため、センサー部分が消耗することもあり得ません。実は、1998年に発売されたセガのゲーム機「ドリームキャスト」の標準コントローラーに採用されていました。その後、主なゲーム機の標準コントローラーには使われていませんが、サードパーティ製のコントローラーや交換用パーツには徐々に採用されつつあります。
もちろん、大企業が申請・取得した全ての特許が、実際の製品に採用されるわけではありません。が、ドリフト問題は海外では集団訴訟に発展していたほか、任天堂も海外の公式サイトでは「いわゆるドリフト」症状が起こったJoy-Conを無償修理すると述べていました。いずれ、根本的に問題を解決すると期待したいところです。