人と話すことが減った在宅ワークや制限された外出など、慣れてきたニューノーマルの生活でも知らない間にストレスが蓄積している。ストレスが爆発する前にチェックする項目を臨床心理士の先生に聞いた。
※こちらは「GetNavi」 2021年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
【解説する人】
収束が見えない新型コロナはココロを確実に蝕んでいる
「長期化したコロナ禍のストレスには特有の怖さがあります。ストレスを受けると、正常さを保つためにココロが抵抗する状態になりますが、コロナ禍で問題なのは、ストレス対処法として最も効果的な『外出して人と触れ合う』機会が減少したこと。十分にストレスを解消できなくなり、ココロが抵抗する状態が長く続き、知らない間にココロとカラダに異変が起きます。
自律神経が不調になり、ホルモンバランスが崩れて、免疫機能も低下。場合によっては、鬱などの精神疾患、胃潰瘍、偏頭痛などといったストレス関連の疾患を発症する恐れがあります。自粛生活が続いていることによる影響か、2020年度はDVに関する相談件数が過去最多でした。
さらに、女性や若者の自殺件数が例年よりも増加しましたストレスからココロとカラダを守るには、ストレスと向き合い、対処法を持つことが大切。ストレスを和らげ、息抜きをして生き抜き、レジリエンス(しなやかに生きる力)を身につけましょう」
正しい精神科・心療内科の選び方
かかりつけの病院や診療所で相談する
いきなり心療内科や精神科の門を叩くのに抵抗があるなら、まずは、かかりつけ医や馴染みのある病院に自分の状態を相談してみよう。話を聞いたうえで、オススメの病院を紹介してくれる。
公式HPでどのような治療法を行っているのか調べる
心療内科や精神科は、医師ごとに得意分野がある。気分がずっと沈んだまま、ココロの不調からくる慢性的な疾患に悩んでいるなど、自分の状態を把握したうえで、医院のHPにて適した治療法か確認してから行こう。
Q:日常生活でストレスをどれくらい感じていますか?
【Check!】コロナ禍でこんな症状は出ていませんか?
当てはまる項目にチェック!
□ 物事に対して興味が出ない、または楽しめない □ すぐに気分が落ち込む、憂鬱になる □ 寝つきが悪い、途中で目が覚める。または眠り過ぎる □ 疲れた感じがする、気力が出ない □ あまり食欲がない。または食べ過ぎる □ 自分を責めがち、または家族に申し訳ないと感じる □ 新聞を読む、テレビを見ることに集中できない □ ほかの人が気付くぐらい動きや話し方が遅くなる。 □ 人生が空っぽに感じる |
あなたのココロとカラダの元気度は? ・0個なら ココロとカラダは元気です! ・1〜4個なら ココロとカラダが不調になりかけています ・5個以上なら 医療機関に相談することを推奨します |
※このチェックシートは、疾患の診断を確定するものではありません。チェックの結果、 問題や異常がなくても、不安や気になることがあれば必ず医療機関に相談してください。