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2019/1/18 14:40

「ヘルシオ ホットクック」が絶賛されるワケを実感! 「情けない独身中年」が実家で1週間、使い続けてわかったこと

昼ごはんとしてナポリタンとカレーを作る

その翌日から、昼ごはんも本機で作ることにしました。まずは「ナポリタン風パスタ」。たまねぎ、きのこなどの野菜と半分に折ったパスタを入れ、スイッチを押せば25分で完成。味付けは塩とケチャップのみ。こちらは無水調理ではないですが、乾麺を鍋に入れて作れるというのが驚きです。

↑「ナポリタン風パスタ」は、たまねぎの甘さが感じられ、ケチャップの酸味がほどよく和らいでこちらもウマイ! パスタはモッチモチで、茹でないため表面の粉が残るからか、ソースのとろみが強いです。一部、パスタ同士がくっついていた部分があったので、パスタが重ならないよう、気をつけて投入すべきでした

 

翌日は、本機メニューでも特に人気が高いカレーのなかから、無水調理の「チキンと野菜のカレー」をチョイス。作り方は、まぜ技ユニットを装備して、鍋に角切りトマト、たまねぎとセロリのみじん切り、鶏の手羽元と市販のカレールーなどを入れるだけ。この日は朝に準備して昼にできるよう、仕上がり時間を設定できる予約調理を利用しました。

↑メニューに「予約可」とあるものは、仕上がり時間を設定できます

 

カレーの準備が終わったら、家庭菜園で農作業。夏野菜の苗を植え、倒れないように棒にゆわえるという地味な作業です。おなかを減らして家に戻ると、できたてのカレーが待っているという最高のシチュエーション。そして食べてみると…これはウマイ! これほどの料理が予約でできるなら、「帰ったらあれが食べられる!」と生活に張り合いが出ますね。

↑出来上がったカレーは、野菜の甘みとチキンの旨みが凝縮された豊かな味。鶏の手羽元はほろほろ、プルプルです

 

先述の「ナポリタン風パスタ」と「チキンと野菜のカレー」を食べた両親は、「味はいい」とコメント。えっ、味「は」いいって、味がいいならいいじゃない。なに、その歯に物が挟まったような言い方……。どうやら、母は本機の電気代が気になっている模様です。特に予約調理をした際は、「ずーっと加熱してたよ。電気代がかかってしょうがないよねぇ」とこぼしていました。この予約時からの断続的な加熱は、予約調理機能「食べごろ予約調理」の特性で、40℃前後の食材が腐敗しやすい温度を避け、絶妙な温度をキープしているから。この間、食材に味がしみこんでいるんだろうな…というのも想像に難くありません。

↑食べごろ予約調理のイメージ。食品が腐敗しやすい40℃前後を避けて適温をキープし、予約設定時間の直前に仕上げの加熱を行います

 

電気代はカレー4人分で約6.8円、予約調理でプラス約10円

さて、気になる電気代は、シャープのホームページによると、チキンと野菜のカレー(無水カレー)4人分(調理時間約1時間5分)を作った場合で約6.8円。肉じゃがを無水調理した場合は約5.5円とのこと。また、チキンと野菜のカレー(無水カレー)4人分を12時間予約した場合、電気代は約16.7円と、通常より約10円高くなるようです。ふうむ…確かに高い気がするかもしれないけど、調べてみると、ガスでカレーを作ってもそれくらいはかかるみたいです。火の番が不要で、放っておいて料理が完成するメリットを考えれば、妥当なのでは?

 

一方、父が気になったのは、食材の価格。無水調理ゆえに、「チキンと野菜のカレー」をはじめ、多くの野菜を使用した点が気になったようです。「1本158円もするセロリを使ったんだって。トマトも3つも使ったんだって!」という母の告げ口を聞き、父は「もう少しコストも考えなきゃな…」と苦言。

 

もちろん、今回の食材費は筆者が負担しましたが、日常的に自分が使う場合を考えると、確かにごもっともではあります。ただ、今回はスタンダードな味を知っておきたいから、レシピ通りに作っただけ。今後はセロリを省略してもいいですし、トマトは水煮の缶詰で代用してもいいでしょう。

↑「チキンと野菜のカレー」の素材を投入したところ。肉の下にはセロリ、たまねぎ、トマトといった野菜が敷いてあります

 

また、本機では先述の「きのこの佃煮」ほか、「はちみつ入り肉みそもやし」など、安い食材のメニューも多く、工夫次第で食材費は抑えられるはず。4人前のところ、食材の量を抑えて2人前にするなどの調整も可能です。その点を踏まえれば、まったく問題がないのでは? …と、そのとき説明できればよかったのですが……。あっ、というよりも、41才にもなって両親にお金の心配をさせてしまう、甲斐性のない自分が情けない……。

 

とはいえ、「自動調理ってのはすげえなー。今後は全部こうなっていくのかねえ」(父)と、本機の手軽さに純粋に感心していたのも事実。カレーを食べ終わるスピードが異常に早かったのを見ても、味は相当に気に入ったようです。

 

手動メニューを賢く使えば、「もう一品」の追加もカンタン

その後も毎日、筆者はおつまみを作り続けました。ある夜は、豚バラかたまり肉と大根を使う「べっこう煮」、筍とわかめをだしで煮る「若竹煮」を。また、ある夜はレシピを離れてみようかな、と手動メニュー(後述)の「炒める」を利用して「はまぐりとキャベツの炒め物」を。姉夫婦が訪れたときは、定番の「肉じゃが」と、先述の「ツナキャベツのカレーマヨ風味」を作りました。

↑「べっこう煮」は、大根と豚肉を厚く切りすぎて、ちょっと失敗。追加で加熱をしたらなんとかなりました

 

↑「ツナキャベツのカレーマヨ風味」(奥)と「肉じゃが」(左手前)のある食卓

 

ちなみに、プログラムを使わない手動メニューには、「煮物を作る」「スープを作る」があるほか、「炒める」「無水でゆでる」などがあるので、上手に使えば、省手間で調理や下ごしらえが可能になります。ちなみに、筆者は先日のカレーの余りを使い、まぜ技ユニットを使う「炒める」で麻婆豆腐を調理したところ、豆腐がクズクズになってしまいました。この結果は少し考えればわかることなので、筆者の弱脳を呪うばかりです(とはいえ、それなりに美味しかったです)。このほか、本機では温泉卵を作る、ごはんを炊くといった使い方も可能。指定の温度をキープすることができるので、発酵食品の調理や流行の低温調理にも利用できます。

↑姉がホットクックを使って作ってくれた温泉卵。約40分で失敗せずにできるのはいいですね。だしをかければそれだけでおつまみにもなるし、うどんやそば、パスタやカレーなどのトッピングにも最高です

 

↑本機で5合の無洗米を炊いてみたところ、やや粘りが少なく、あっさりめの味に炊き上がりました。正直言って、炊き上がりは炊飯ジャーのほうが美味しいです。ごはんが鍋の内側に大量にくっつくこともあり、あくまでオプションとして利用するのがいいでしょう

 

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