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2018/10/25 17:00

あの「エアコン不快あるある」も解消! 湿度の達人・ダイキンが「最高品“湿”」を謳うハイエンドモデルを発表

「エアコンの賢い使い方は、おまかせ自動運転コースを選択すること」。よく耳にする言葉です。エアコンが快適な室温になるよう自動的に調整してくれて、かつ電気代も節約できるから…とされています。その通りなのですが、実際はエアコンの自動運転はちょっと不快…と感じている方も多いはず。結局、自分でリモコンを操作して快適な温度を探ることも多いでしょう。

 

自動運転への不満を解消するハイエンドモデル

こうしたユーザーのちょっとした不満を解決してくれるエアコンが登場しました。ダイキンが11月1日に発売する「うるさら7(Rシリーズ)」です。AI+新たなセンシング+新たな除湿機構という3つの仕組みで、ユーザーが本当に快適と感じる室内環境を実現するとのこと。主に6畳用の2.2kWタイプから29畳用の9.0kWタイプまで10機種をラインアップしており、実売予想価格は24~43万円前後(税別)となります。

 

 

今回新たに搭載した「AI快適自動」運転は、ユーザーに対するリモコン操作の調査をもとに開発されました。人は、快適に感じないと何度もリモコンを操作して設定温度を上げ下げします。エアコンをつけてから30分以内にリモコン操作をする割合は22%ですが、運転が安定した30分後以降も操作をしている人は多く、180分以上を経過すると極端に操作する割合が増加します。

↑エアコンの運転が安定する30分後以降にもリモコンを操作する人が多く、180分以上だと34%がリモコンを操作しているとの結果が。ユーザーは、最初の設定では満足していなことがわかります

 

リモコン操作を分析してユーザーの好みを学習

うるさら7では、こうしたリモコン操作からユーザーの好みを学習。エアコンの立ち上げから30分経過して安定運転に入った段階で、ユーザーがどのようにリモコン操作したか、その後、その状態をどのくらい維持し、再びどんなリモコン操作したか、データを分析してユーザーの快適設定を更新。徐々にユーザーの好みにぴったりな設定に近づけていくのです。しかも温度だけでなく、湿度や気流などもすべてコントロールしてくれるのがポイント。

↑室内温度+壁温度+リモコン操作で好みの快適さを学習。外気温が急激に下がったり上がったりしても好みの快適さをキープします。それは、ダイキン独自の加湿と除湿の技術、気流技術によって実現しています

 

↑「AI快適自動」運転中のリモン。加湿・除湿のコントロールができるのものダイキンならでは

 

壁温度が検知可能になり、快適さを維持する精度が上がった

この実現のために、センサーも新しく開発しました。これまでは室温と床温度を見ていましたが、新製品では壁温度も検知します。壁・窓からの熱気・冷気を検知することで、それが部屋全体の室温に与える影響を推測し、目標温度に到達した後もこまめに吹き出し温度を調節して、快適を温度を維持します。

↑壁から伝わる冷気の影響を推測して室温を自動調整するから、室内はいつも快適な温度にキープ

 

↑赤外線センサー(写真右)が回転しながらセンシング

 

電気代のかかる「再熱除湿」を見直す必要があった

そしてもう一つ重要な進化が盛り込まれています。一年を通して快適に過ごすためには欠かせない「湿度」のコントロールです。一般的に、エアコンの「除湿」モードは弱冷房運転とほぼ同等。緩やかに冷房することで室内の空気中の湿気を取り除きますが、冷房を続けているのだから当然、室温は徐々に下がってきます。

 

そのため、夏季の夜間や、梅雨、秋の長雨など、気温は高くないのに湿度が高く不快な日に除湿運転を続けると、肌寒くなってしまって快適とはいえませんでした。そこで、室温を一定に保とうと冷房運転にすると、設定温度に達した後は運転を止めてしまい、除湿が行われずまたムシムシ……。「エアコンあるある」とも言うべきよくある事態で、こうした不便を解消すべく開発されたのが「再熱除湿」方式でした。これは、除湿して冷えた空気を温めて室内に戻す仕組みですが、部分的に暖房運転を使うため、電気代がかかるのが難点でした。

↑適正な湿度を維持することも快適な室内環境にとって重要なこと。室内外の温度差が少ないときなど、低負荷時の環境で除湿する仕組みが必要でした

 

低消費電力で冷やさず除湿する「新・ハイブリッド除湿」を開発

それを解決すべく今回、ダイキン開発したのが「新・ハイブリッド除湿」です。新開発の「超低流量除湿弁」によりごく少量の冷媒を流し、低負荷運転で除湿する一方で、室外機から取り入れた外気を利用して冷えた空気を温め、室内に戻す仕組みです。これにより室温を下げずに除湿が可能となり、1Wあたりの除湿量も従来比約2倍と、効率も大幅にアップ。さらに、「弱冷房運転と同程度の電気代」(ダイキン関係者)と、少ない消費電力で十分な除湿が可能になりました。

 

また、室内に存在するカビが繁殖する環境(室内20℃以上かつ湿度70%以上)になると、自動的に除湿運転をスタートする「しつどみはり」機能も搭載。出張や旅行など、長時間の不在時も安心です。

↑低負荷時の除湿量が従来の約2倍に大幅アップ、安定した室温でも湿気だけを取り除いて快適性を維持できます

 

↑新開発の除湿弁。冷媒を超低流量で流すことに成功し、少ないい消費電力でも十分な除湿ができるようになりました

 

無線LANを標準搭載し、アプリ操作や同社製品との連携が可能に

このほか、無線LANを室内機に標準搭載したことで、スマートフォンからの遠隔操作やスマートスピーカーによる音声操作が可能になり、また、アプリを通じて同社の「アシストサーキュレータ」との連動運転もできるようになりました。

↑うるさら7のその他の特徴。カビの成長を抑える「ストリーマ内部クリーン」や、風が直接あたりにくい「サーキュレーション気流」を搭載するほか、スマホ操作やスマートスピーカーでの操作にも対応しています

 

↑うるさら7は無線LAN接続アダプターを標準搭載。「Daikin Smart APP」アプリによって、アシストサーキュレータ、ストリーマ空気清浄機、スマートスピーカーと連携できます

 

冬のエアコン暖房で乾燥した室内には、給水いらずの自動加湿(うるる加湿)という独自の仕組みで快適性を確保してきたダイキン。今回はさらに一歩進んで、低消費電力下での除湿力アップを実現し、一年中を快適に過ごせる「最高品“湿”」を打ち出しました。もともと加湿に定評があった同社が、除湿力を高めたことで、湿度に関しては死角がなくなったという印象です。

 

思えば、いままで「ここは温度じゃない、湿度を変えてくれよ!」「ここは温度だろ!」とイライラすることもありましたが、これをAIが高精度でコントロールしてくれるなら、これほど快適なことはありません。リモコン操作も不要となるのであれば、「エアコンがあることすら忘れる」という、理想的な状態になるはず。本機の登場で、真の「エアコンまかせ」の時代が近づいたといえるでしょう。

 

協力:楽天市場