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2018/12/19 22:23

パナvsダイソン2大高級ドライヤー「3項目徹底比較」を総まとめ -「使うべきユーザー」を完全解明!

ドライヤーといえば、かつては温風が出ればよしとされ、価格も3000~4000円で買えるものがほとんどでした。ところが近年は、イオン、大風量、速乾機能を搭載するなど年々高機能化し、今や1万円超えも当たり前に。この流れを牽引したのが、パナソニックとダイソンです。

パナソニックは2005年に発売した高級ドライヤー「ナノケア」シリーズが売れに売れ、2018年4月に国内累計販売台数1000万台を突破。一方のダイソンの「Dyson Supersonic(スーパーソニック)ヘアードライヤー」も2016年の登場以来、4万円を超える高価格にもかかわらず、「ナノケア」に追随する人気を誇っているのです。

 

この2台はいずれも高機能ですが、見た目も特徴も大きく異なるため、「どちらがいいのかわかりにくい!」と感じている人も多いはず。そこで本サイトでは、この2台のドライヤーを「乾燥性能」「使い勝手」「独自機能」の3項目を徹底的に検証した記事を連載してきました。今回はその結果を1本の記事にまとめてお届けします。記事末にはパナソニックとダイソン、それぞれオススメのユーザー像も提示しているので、ぜひ参考にしてみてください!

 

【テストする機種はコチラ】

エントリーその1

ナノイーとダブルミネラルマイナスイオンで乾かしながら“髪質改善”が可能

パナソニック

ヘアードライヤー「ナノケア」 EH-NA9A

実売価格1万9520円 ※価格はすべて編集部調べ

ミネラルマイナスイオンを発生させ、髪を乾かしながら“髪質改善”できるヘアードライヤー。パナソニック独自の微粒子イオン「ナノイー」と2つの亜鉛電極から発生するミネラルマイナスイオンがキューティクルを引き締め、髪の摩擦ダメージや紫外線の影響を抑えて、しっとりまとまる髪へと導く。毛先集中ケアモードからスカルプモード、スキンモードなど、地肌から毛先、肌までケアできるモードを搭載。

SPEC●サイズ/質量:W214×D92×H228mm/約575g(セットノズル含まず)●消費電力/1200W(ターボ時/ホット時)●風量/約1.3㎥/分(ターボ時)●コード長/約1.7m●付属品/セットノズル

 

エントリーその2

高圧・高速気流で髪の根元から毛先まで優しく速乾

ダイソン

Dyson Supersonic Ionic(ダイソン スーパーソニック イオニック) 

実売価格4万8600円

コンパクトながら一般的なドライヤー用モーターの最大8倍速く回転する「ダイソン デジタルモーター V9」を搭載。取り込んだ空気を3倍に増幅し、高圧・高速気流の風が髪の根元から毛先まで速乾する。さらに「インテリジェント・ヒートコントロール」機能を搭載し、過度の熱ダメージから髪を守るため、温風の最高温度は100℃に抑えるなど、髪へのダメージを抑える機能があるのも特徴だ。

SPEC●サイズ/質量:W78×D97×H245mm/約630g●消費電力/1200W(最大)●風量/約2.4㎥/分●コード長/約1.9m●付属品/ダイソン スムージングノズル、ダイソン スタイリングコンセントレーター、ダイソン ディフューザー
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検証01.「乾燥力」

【乾燥力テスト内容はコチラ

ドライヤーの基本機能として重要なのが、乾燥力。スピーディーに乾燥できるのはもちろんのこと、頭皮や髪が熱くなりすぎないか、乾燥後に髪がまとまりやすいかなどもチェックしました。

 

 

1-1 乾燥力テスト 

ヘアードライヤー「ナノケア」 EH-NA9A

風量、風速を上回る「速乾ノズル」の速乾性を実感

「ナノケア」の風量はスペック上では約1.3㎥/分と、決して大風量というわけではありません。しかしノズルに採用した「速乾ノズル」は、内側にある2つの穴から強風を、それ以外の部分から弱風を吹き出すことで、素早く毛束をほぐすため、乾燥性能がアップするといいます。

↑毛束のほぐし作用を強化し、風量だけに頼らず速乾性を実現したという「速乾ノズル」

 

さっそくターボ運転で髪を乾かしてみると、決して勢いが強いわけではないものの物足りなさもなく、平均的な印象です。顔周りに使ってみたところ、なびくように広がる髪と、勢いよくまっすぐ飛んでいく髪があり、なるほど強弱の風を吹き分ける速乾ノズルの効果を実感しました。

↑濡れた髪を乾かす際は、温度が高いドライまたは、より風量が強いターボ運転で。今回はターボ運転を使用しました

 

↑勢いよく飛んでいく髪もありますが、髪がなびく風もあり、強弱のある風がリズミカルに当たっている様子

 

今度は根元に風を当ててみました。すると、角度によっては髪がかき上げられて地肌が見える部分はありますが、必ずしも根元にピンポイントにアプローチするわけではなさそう。根元をしっかり乾かしたいときは、手を使って髪をかき分けるか、「スカルプモード」を使うといいかもしれません(後述)。

↑角度によって地肌が見えるときと見えないときがあります。これも速乾ノズルの効果でしょうか

 

乾燥時間は平均で6分~6分30秒で、風がやや熱く感じる

風速計を使い、ドライヤーの先端から10㎝離した状態で計測すると、平均で12m/秒を記録しました。また頭皮が熱く感じることが多かったので温度を測ってみると、もっとも高いときで90℃。髪が傷み始める温度が100℃~125℃といわれているため、髪への影響はなさそうですが、やや熱く感じたため、同じ場所を当て続けず、こまめに動かしたほうがよさそうです。

↑今回計測した最高値が13.6m /秒。他メーカーの1万円のドライヤーで最大10m /秒だったため、風速も速いほうといえます

 

なお髪が細くてセミロングの筆者の髪の乾燥時間は、平均で6分~6分30秒。手ぐしで乾かした後、ブラッシングしたところ、トリートメントしたようにキレイにまとまりました。

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1-2  乾燥力テスト 

ダイソン

Dyson Supersonic Ionic

地肌丸見え! 乾きにくい根元を一気に乾かす風速がスゴすぎる

「スーパーソニック」の風量は2.4㎥と圧倒的。モーター部が取り込んだ空気を3倍に増幅し、高圧・高速気流を生み出すほか、吹き出される風に20度の傾斜をつけることで、狙った場所に風を送ることができるのが特徴です。

↑こちらが温風の吹出口。同社の「羽根のない扇風機」と同じく、Air Multiplier(エアマルチプライヤー)テクノロジーを採用した形状が特徴

 

実際に髪を乾かしてみると、とにかく風速がスゴい! 2㎥/分を超える大風量ドライヤーはほかにもありますが、この速さは経験できません。顔周りに当ててみると、髪が勢いよく後ろに飛び、広がらずにうねっています。続いて、髪の根元に当ててみると、ぱっくり割れて地肌が丸見え(笑)。手でかき分けることなく、完全に根元まで乾かせました。

↑勢いがある風がまっすぐ遠くまで飛ぶのが特徴。髪はほとんど広がりません

 

↑風速、風圧ともに高いので、地肌までしっかり風が届きます

 

乾燥時間は5分と圧倒的! 熱さを感じることはほとんどなし

こうなってくると楽しみなのは風速の数値。風速計で測ってみると、さすが! 21.4m/秒と、20m/秒を超える数値を記録しました。一方で温度は、上がっては下がり、上がっては下がりを繰り返し、もっとも上がっても70℃前後止まり。インテリジェント・ヒートコントロール機能が働いているようで、熱さを感じることはほとんどありません。なお本機は、風量は3段階で設定が可能なので、強すぎると感じたら調節すればOKです。なお、温度は3+1(コールドショット)段階で設定が可能。

↑風速がとにかくスゴい! 温度が低い点をカバーしても余りある勢いで髪を乾かしてくれます

 

↑吹出口の反対側にある操作部はとてもシンプル。左のボタンで風量(強・中・弱)、右のボタンで温度(高温・中温・低温)が設定できます

 

肝心の乾燥時間は、筆者の髪で平均5分前後と、筆者の中で新記録! ただし細くてもつれやすい髪質のため、手ぐしだけで乾かした後にブラッシングすると、ブラシが引っかかって大変でした。風量を調節して、乾かしながら整えていったほうがよさそうです。
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1-3 乾燥力テストのまとめ

乾かす速さではダイソンが圧倒的! パナソニックはまとまりやすさが際立つ

もともと風量で約2倍の違いがあったパナソニックとダイソンですが、実際に使ってみても、その差は歴然。ダイソンは風量だけでなく風速も強いため、根元までしっかり乾かすことができ、大きな時短につながりました。とはいえパナソニックも、風量が平均的だったにもかかわらず、「速乾ノズル」の効果か、短時間で乾かせたのは驚きです。

 

乾燥の過程にも大きな違いがありました。ダイソンは根元がしっかり乾かせる半面、風が全体に広がりにくいため、根元が乾いたあとも毛髪が湿っていましたが、パナソニックは速乾ノズルが髪をほぐしながら乾かすため、根元より毛髪全体が乾かしやすいようです。乾燥後にまとまりやすかったのはパナソニック。これはミネラルマイナスイオン(続編記事にて詳述)の影響か、または速乾ノズルが髪をほぐしながら乾かした効果でしょう。

 

「速乾性」と、スタイリングに立体感をもたらす「髪の根元の立ち上がり」を重視する人はダイソン、多少時間はかかっても、「髪の毛全体の乾燥」と、「まとまり」を重視する人はパナソニックを選ぶといいようです。
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検証02.「使い勝手」

【使い勝手テストの内容はコチラ】

ドライヤーは毎日使うものだけに、使いやすさも重要です。今回は、取り回しのしやすさのほか、収納しやすさ、お手入れのしやすさを中心にチェックしていきます。

 

2-1 使い勝手テスト 

パナソニック

ヘアードライヤー「ナノケア」 EH-NA9A

多機能なぶん、使いこなすには慣れが必要

使用時は、グリップ部分に付いている電源スイッチを「OFF」「SET」「DRY」「TURBO」に切り替えるだけと、昔ながらの方式です。これ以外に、本体の脇にある「風温切替ボタン」を利用すると、多彩なモード切替ができるのですが、これが意外と複雑。例えば、電源スイッチが「TURBO・DRY」時に、風温切替ボタンを押すと、「温風モード(長押しでインテリジェント温風モード)→温冷リズムモード→冷風モード→スカルプモード」と切り替えが可能です。一方、電源スイッチが「SET」のときに風温切替ボタンを押すと、「温風モード(弱風)→毛先集中ケアモード→スキンモード→スカルプモード」と切り替えができるのです。

↑こちらのボタンが風温切替ボタン。「TURBO・DRY」時と「SET」時に選択できるモードが違います。モードが多いゆえ、いつ、どのモードを使うのが適切かの判断も難しく、使いこなすまでに時間がかかるかも

 

高い位置で振りながら使うと重く感じることも

ドライヤーとしての形状はオーソドックスですが、ヘッド部分がやや大きいため、頭頂部など高い位置を乾かすときは、少々腕が疲れることも。特に吹出口を左右に振りながら使おうとすると、長いヘッドが重く感じました。

↑ヘッドが長い分、頭頂部や後頭部などはより腕を高く上げなくてはいけません。また重心が前に傾きやすいので、腕に力がかかりやすく、結果として疲れを感じることも

 

↑実測では510g程度(コードは除く)で、他のハイエンドモデルと比べても重すぎることはありません

 

本体が折り畳めるうえ、コードがかさばらない

続いて収納しやすさをチェック。本体自体は大きいですが、ハンドル部分が折りたためるので、そのぶんコンパクトにできます。

↑洗面カウンターの引き出しに入れてみたら、なんとピッタリ!

 

なお電源コードの根元には、丸いリング状のつり輪が付いているため、S字フックなどに引っ掛けてもOK。また、一般的に、ドライヤーを収納するうえで注意したいのがコードの扱い。つい本体にぐるぐる巻きつけたくなりますが、これは電線が断線してショートの原因になるため、NGです。となると、軽くまとめる程度になりますが、パナソニックのコードは細いのでかさばらずに収納できます。

↑コードは細くてやわらかいため、かさばらず邪魔にもなりません

 

続いてチェックしたのは、お手入れ方法。これが意外と多い! まず空気の吸込口のホコリを取り、温風の吹出口やナノイーとミネラルマイナスイオン吹出口の汚れも綿棒でかき出します。多機能ゆえの手間ではあるのですが、お手入れは1か月に一度程度でOKなので、許容範囲ですね。

↑ナノイーとミネラルマイナスイオン吹出口のお手入れの手間も、多機能がゆえ。汚れると発生量に影響が出るので忘れずに行いましょう

 

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2-2 使い勝手テスト 

ダイソン

Dyson Supersonic Ionic

操作ボタンは少なく、迷わずに操作できる

ダイソンは一般的なドライヤーとは構造も形状も異なるため、使用感にも大きな違いが出ます。まずは使い方からチェックしてみましょう。操作ボタンは少なく、電源と風量(3段階)、温度(3段階)とクールショットボタンのみ。操作自体はシンプルです。

 

なお、細かいことですが、風量と温度の変更は電源を入れてから行うため、風の向きには注意が必要です。温風が出ている状態で、風量や温度を変えようと手元に持ってきた瞬間、温風があらぬ方向に飛んで、机上の紙が舞うなど、周囲が大変なことに(笑)。

↑左のボタンで風量(強・中・弱)、右のボタンで温度(高温・中温・低温)が設定できます

 

重心バランスが良く、実際よりも軽く感じる

一方で、ハンドルの中心にヘッドが乗っている重心バランスがよく、実際より軽く感じます。また、ヘッドが短いため腕を必要以上に上げる必要がなく、前に傾くこともないので疲れにくいと感じました。この形状を可能にしたのが、小型でハイパワーの「ダイソン デジタルモーター V9」。通常、ヘッドに搭載されるモーターをハンドル内に収めることができたため、この形状が実現したわけです。

↑持った瞬間はずっしり感じましたが、重心バランスが良く、ヘッドが短いため軽く感じました

 

↑実際に測ってみると、パナソニックとほぼ同じ重量。確かに持った瞬間は同じくらいの重さを感じましたが、使用感はまったく違います

 

折り畳めず、コードも太く弾力があるので置き場所を選ぶ

気になるのが収納場所です。サイズ自体はコンパクトに見えますが、ハンドル部分が折れ曲がらないため、収納場所には長さを確保する必要があるのです。さらに、アタッチメントも大きくて重いので、まとめて収納しようと思ったら、工夫が必要。コードも太くて弾力があるので、まとめようと思っても、すぐに広がってしまいます。

↑一見コンパクトに見えますが、長さがあるため引き出しには入りませんでした

 

↑我が家の場合、三面鏡裏にある長くて浅い収納スペースがピッタリ

 

↑アタッチメントが大きいので、一緒にしまっておこうと思うと、さらに場所が限られます

 

↑パワフルなゆえ、太いコードを使用。まとめてもかさばり、しかもすぐに広がってしまうので、諦めるしかありません

 

一方、お手入れはとてもカンタン。基本的には、コードの付け根あたりにあるメッシュ状の吸い込み口のホコリを取るだけ。とはいえ、数回使っただけでかなりホコリが溜まっていたので、マメに取り除いたほうがよさそうです。

↑メッシュ状のフィルターを外し、内側にこびりついたホコリを取り除きます。基本的なお手入れはこれだけ

 

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2-3 使い勝手テストのまとめ

取り回しではダイソン、収納面ではパナソニックが優秀

使い勝手では、それぞれの特徴ゆえのメリットとデメリットが見えました。パナソニックは基本的な操作方法は実にオーソドックスなので、取扱説明書なしでも使えます。しかし、多くの機能をとことん使おうとなると、複雑なモード切り替えを覚える必要があります。また、ヘッドが大きいため、高い位置で使う場合は腕が疲れることも。一方、サイズは大きいようでいて、ハンドル部分が折り畳めるため収納しやすく、コードの根元には、丸いリング状のつり輪が付いていて、吊り下げ収納できるのは高ポイントでした。

 

一方のダイソンは、ハンドルが折りたためないため、収納スペースには工夫が必要。コードがまとまりにくいので、そのまま放り込めて、アタッチメントも一緒にしまっておける専用のカゴなどを用意するといいでしょう。ただし使い勝手は良好で、重心バランスが良いおかげで疲れにくく、ヘッドが短いため、きめ細かく動かすこともできました。
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検証03.「独自機能」

【独自機能テストの内容はコチラ】

髪を整えセットするモードやノズルなど、髪を乾かすだけではない独自機能の実力や使いやすさをチェックします。

 

3-1 独自機能テスト 
パナソニック
ヘアードライヤー「ナノケア」  EH-NA9A

髪の毛から地肌まで、潤いを与えるモードが満載

前編でも触れたように、パナソニック「ナノケア」はモードが多彩。基本的な仕様として、「ナノイー」とミネラルマイナスイオンが髪に潤いを与えてしっとりまとまりやすくしてくれるほか、「温冷リズムモード」「毛先集中ケアモード」「スカルプモード」「スキンモード」「インテリジェント温風モード」を備えています。これらは髪を乾かすときに上手に組み合わせることで、髪はツヤツヤ、地肌にはしっとり感をもたらすというもの。さっそくいくつかのモードを試してみましょう。

 

温風・冷風を交互に出して髪を整える【温冷リズムモード】

↑髪を乾燥させる際に使う「TURBO」または「DRY」のときに、丸い「風温切替ボタン」を一回押すと「温冷リズムモード」に

 

髪は温められると形を変えやすくなり、冷やすと固まるため、温風と冷風を交互に当てると髪の表面が整います。そんな性質を利用して、しなやかでツヤ感のある髪に仕上げてくれるのが「温冷リズムモード」。周囲の温度を検知して、最適な間隔で温風と冷風を交互に自動で出してくれます。

↑手ぐしでテンションをかけながら、頭頂部から毛先に向けて当てていきます。「温風」「冷風」のセットを2~3回繰り返していくと…

 

↑髪が細く、静電気で浮きやすかった髪(左)が、キレイにひとつにまとまりました(右)。ツヤもあるように見えます

 

散らばりやすい毛先を集中的にケアする【毛先集中ケアモード】

↑「毛先集中ケアモード」は、温冷リズムモードの毛先バージョン。風の強さを弱風の「SET」に合わせた状態で、「風温切替ボタン」を1回押します

 

毛先にまとまりが欲しいときは、「毛先集中ケアモード」を使用します。こちらは温冷リズムモード同様、周囲の温度をセンサーで自動検知し、最適な間隔と風量で、毛先の仕上げに適した温風・冷風を交互に発生させるもの。風量が強いと毛先が散らばりやすいため、あえて髪に風を当てやすい弱風で、じっくり集中的にケアすることが可能です。

↑毛先を手ぐしでまとめながら、毛先の内側と外側の両方から風を当てていったところ、バラツキがちだった毛先がしっとりまとまりました!

 

地肌をやさしく乾かす【スカルプモード】

髪の根元を乾かしたいときに使うのが、地肌をやさしく乾かすスカルプモード。パナソニックのドライヤーはダイソンに比べ根元が乾きにくいため、まずスカルプモードで髪の根元をしっかり乾かしておくと、乾き残りが防げます。

スカルプモードにすると、風温が60℃と低温になるため、地肌に当てても熱く感じません。地肌に風を当てると、水分たっぷりのナノイーが潤いを与えて乾燥を抑えるほか、余分な皮脂を周辺の水分と混ざりやすくするメリットもあるそう。

↑「スカルプモード」で風量と温度を計測したところ、10.8m/秒と風量はTURBO(計測では13.6m /秒)より少し弱め。また頭皮に当たる風の温度は40℃前後なので、頭皮に直接当たっても熱く感じません

 

肌の水分量が増える【スキンモード】

ヘアケアだけでなく、なんと美肌ケアまでできちゃうのも「ナノケア」のウリ。通常、ドライヤーの風が顔に当たると乾燥の原因になるため、できるだけ当てないほうがいいと言われていますが、「スキンモード」で風を当てると、乾燥するどころか、肌がしっとりするといいます。実際、使用前と使用後をスキンチェッカーで比較したところ、確かに肌がうるおうことがわかりました。

↑洗顔後、15分放置した頬の水分量をスキンチェッカーで計測してみると、なんと18%! 普通の肌で35~50%だそうなので、かなり乾燥しています。これはマズイ!

 

↑スキンモードで1分間、左右に振りながら顔に風を当てました。ナノイーが出ているのはドライヤーの上部なので、ここを当てるイメージで!

 

↑水分量を計測すると、29%までアップ。さらに1分間追加して顔に当てると、31%まで上がりました。これは確かに潤っている!

 

ほかにも、室温が18℃以上の高い場合に、通常の温度より温度を下げるので、暑い時期でも快適に乾燥できる【インテリジェント温風モード】もあります。これがあれば、夏にシャワーを浴びた後、髪を乾かしているうちにまた汗をかいてしまう……という不満も解消できそうですね。
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3-2 独自機能テスト 

ダイソン

Dyson Supersonic Ionic

ダイソンの独自機能は付属するノズルにあり!

一方、ダイソンで設定できるのは、風量3段階と温度3段階、そしてクールショットのみで、パナソニックのような複数のモードは搭載されていません。ただし、温風でヘアドライしている途中でもクールショットを押せばすぐに冷風に切り替わるので、手動で温風と冷風を繰り返す“温冷ケア”もカンタンです。

↑青い印がついたクールショットボタンを押せば、温風でドライ中でも冷風に切り替えられます。使用中に親指で押しやすい位置にあるのもポイント

 

また、ダイソンは風圧が強いので、髪がまとまりにくいイメージもありますが、付属する3つのノズルを上手に使いこなせば、よりツヤのあるキレイな髪に整えることができます。つまり、“ノズル”もダイソンの独自機能ということになりますね。

↑写真手前左が「ダイソン スタイリングコンセントレーター」、右が「ダイソン スムージングノズル」、奥が「ダイソン ディフューザー」

 

↑マグネット式なので、近づけただけで強力にピタっとくっつきます。取り外すときに少し力が必要ですが、使用時はしっかりと装着して使用できます

 

最後に使えば、手触りなめらかに仕上がる【ダイソン スムージングノズル】

↑手ぐしで乾かすのに適した「ダイソン スムージングノズル」。ノズルの向きは、手で簡単に回すことができます

 

ブラシを使わずに手ぐしで自然に仕上げたいときには、「ダイソン スムージングノズル」が最適。風の流れをコントロールし、髪表面をなめらかに整えてくれます。このとき、地肌と直角ではなく、毛の流れに沿って上から下に、髪全体をなでるように当てていくのがポイント。

↑高い位置から下に向かって風を当てていきます。確かにこれならなめらかに髪が整う!

 

ドライの最後にこのノズルを使えば、手触りなめらかに仕上がることがわかりました。スピーディに髪を乾かしたあと、仕上げに使うという手順がオススメ。ちなみに、後頭部など乾かしたい位置によっては、ノズルを使いこなすまで多少の慣れが必要です。

 

ピンポイントのセットに役立つ【ダイソン スタイリングコンセントレーター】

続いては、ブローするために設計されたという「スタイリングコンセントレーター」を使ってみます。スムージングノズルよりさらに口が狭いノズルから、風圧の高い風が集中して出てくるため、ブローしたい箇所に風を的確に当てられるのが特徴。ブラシと合わせて使うことで、ブローのほか、ソフトなカールを作ることも可能です。

↑「ダイソン スタイリングコンセントレーター」は、先述のスムージングノズルとよく似ていますが、口が狭いぶん、集中的に風を当てることができます

 

↑前髪のセットに使ってみました。カールブラシに前髪を巻き付け、温風を当てた後冷風を当てると、ふんわり横に流れる前髪に

 

↑裾もさりげなく内巻きにしたら、「きちんと感」を出すことができました

 

カールやウェーブを崩さず、ふんわりブローできる【ダイソン ディフューザー】

こちらはパーマがかかった髪をブローできる「ディフューザー」。風を均一に分散させることで、本来のカールやウェーブを崩さず、やさしい風でふんわりブローできます。自然乾燥に近いイメージで乾かしたいときもオススメとのこと。

↑特にパーマがかかった髪によさそうなノズルです

 

実はこのディフューザー、私のようなパーマがかかっていないヘアスタイルにも使えます。筆者は、以前参加したダイソンの体験会でストレートヘアの毛先に動きを出し、ゆるふわ系スタイルに仕上げる方法を教えてもらっていたので、以下写真の通り、改めて試してみました。

↑少し湿らせた髪の毛先を指でクルクル巻いて、ディフューザーで下から持ち上げるように風を当てます。ある程度温まったら、今度はクールショットで冷やして固めます

 

↑もともとストレートだった髪(左)が、ふんわりニュアンスあるスタイルに(右)!

 

ちなみに体験会では、頭の高い位置でおだんごを2つ作り、デュフューザーでおだんごを覆うようにじっくり温風で温めてから風で冷やし固め、外国人風のウェーブヘアも作っていました。なお、普通は同じ場所にドライヤーの風を当て続けると熱く感じますが、ダイソンには過熱を防ぐ「インテリジェント・ヒートコントロール」機能がついているので安心です。
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3-3 独自機能のテストのまとめ

パナソニックは髪と肌がうるおうのがうれしい!

「独自機能」に関しては、パナソニックとダイソンがまったく違った方向性を示していました。パナソニックは、とにかく「潤い」を重視。ナノイーとミネラルマイナスイオンを利用して、髪全体から毛先、頭皮、肌にまで、それぞれの場所に適した風量、風温で潤いを届けてくれます。驚いたのが「スキンモード」を使って計測した際、本当に肌の水分量がアップしていたこと。髪を乾かすついでにフェイシャルケアまでできるのは、忙しい人にうれしい機能です。

 

ダイソンは乾燥からヘアセットまで1台で完結する

一方、ダイソンは強い風速・風圧をノズルで見事にコントロールしている印象。風圧が高いぶんテンションもかけやすく、キューティクルが整ってツヤ感がアップしたように感じます。また、ヘアセット力が高く、ドライのついでにストレートから巻き髪まで整えられるのは便利でした。
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4.テストの結論・オススメのユーザー像

以上、3回項目の検証の結果から、パナソニックとダイソン、それぞれのドライヤーをおすすめしたいユーザーは以下の通りになります。

 

【パナソニック】

ダメージケアと自然なまとまりを重視し、オーソドックスなモデルを求める人に

ナノイーとミネラルマイナスイオンが髪に水分を与え、しっとりまとまりのある髪に仕上げてくれる「ナノケア」は、パーマやカラー、エイジングなどによる髪の傷みやパサつきが気になる人にピッタリ。特に髪が長い人は、静電気や紫外線の影響を受けやすいですが、「ナノケア」がこれらの影響を抑えて髪の広がりをセーブし、清潔感を与えてくれます。スキンモードを搭載し、肌のケアができるのも大きな魅力。単なるドライヤーではなく、「美容家電」としての価値を重視する人にオススメです。風量のわりに乾燥時間も早く、基本的な使い方や収納方法は従来通りなので、いままでのドライヤーを手軽にアップグレードしたい人も選びやすいモデルといえるでしょう。

 

【ダイソン】

速乾性とヘアセット力を重視し、斬新なモデルを求める人に

取り回しがよく、とにかく短時間で髪を乾かしたい人に! その速乾性は、髪が長い人はもちろん、髪が短い男性やショートヘアの女性でも十分に実感できます。また、ピンポイントの強力な送風で髪の立ち上げを促すほか、テンションがかけやすく、ヘアセットに効果的なノズルが付属することもあって、自分でスタイリングを追求したい人には楽しいアイテムとなるはず。また、髪を傷めにくい温度の風で乾かすため、すでに傷んでしまった髪というより、傷みを予防したい人に向いています。このほか、ダイソンならではのスタイリッシュなデザインも魅力で、サニタリー空間をおしゃれに演出したい人にも◎。従来のドライヤーというよりは、「いままでにないモノ」がほしい方にオススメですね。

 

こうして見ると、見事に対照的な結果となりました。異なる魅力を持つ両モデル、自分へのごほうびに、パートナーへのプレゼントに、ぜひ検討してみてください!

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