ユーザーが電気シェーバーに求める性能は様々。ある人は短時間でシェービングが済ませられる「深剃り」を求めるでしょうし、肌が弱い人は「やさしい剃り味」を求めるでしょう。「クセ毛を逃さずカット」できるモデルを求める人もいるはずです。それらの要望をすべて満たすのが高級シェーバー。というより、価格も高額な高級シェーバーゆえに、それらの性能をすべて備えていることが前提となっている、というのが正しいでしょう。
パナソニックの「ラムダッシュ」シリーズは、従来「深剃り性能の高さ」と「肌へのやさしさ」でユーザー評価も抜群。今回は、その最上位モデル「ES-LV9DX」(※)の「深剃り具合」「肌への負担」「操作性」「メンテナンス性」「付加機能」の5項目をチェックしました。評判通りの実力を見せてくれるか、非常に楽しみです。
※「ES-LV9DX」は量販店モデルの品番ではありません。量販店モデルの品番は「ES-CLV9DX」で、性能は同じです
【チェックする機種はコチラ】
肌に密着するヘッド、先進のセンサー技術で肌にやさしく深剃りできる
パナソニック
ラムダッシュ ES-LV9DX
実売価格3万9000円
肌への圧力が少ない「5枚刃」採用に加え、「肌にやさしい深剃り」のための多彩な技術を集結。ヒゲの濃さを検知してパワーを制御する「ヒゲセンサー」の検知スピードが従来機種の約1.8倍になり、肌への余分な負担がさらに減りました。ヘッドが顔の起伏に柔軟に追随し、密着する「5Dアクティブサスペンション」、外刃には日本刀と同様の製法で鍛造し耐摩耗性に優れたステンレス刃物鋼を採用。あご下の寝たヒゲもとらえる「くせヒゲリフト刃」など3種5枚の外刃と、硬い毛もスパッと切る「30°鋭角ナノエッジ内刃」で、スムーズにヒゲが剃れます。
SPEC●刃の枚数:5枚刃●駆動方式:往復式(リニアモーター駆動)●ストローク数:約1万4000ストローク/分●充電時間:1時間●連続稼働時間:約42分(1日1回約3分間の仕様で約14日間使用可)●サイズ/質量(本体):W72×H167×D59mm/約215g
検証結果はコチラ
【深剃り具合】
ヘッドの一度の走行で大量のヒゲをカットし、あっという間にシェービングが終了
「深剃り具合」はシェービング終了後のヒゲの残り具合を見た目と手で触った感触でチェックしました。
シェービングに関しては、ゆっくりなでるようにヘッドを前後に移動させて剃ったところ、80秒ほどでひと通りシェービングが終了。ヘッドが肌の上を通ったとき1回で剃れる量がかなり多いと感じました。口の上のやや青い部分は、筆者の場合これ以上シェービングすると、肌がひりつき始めます。また、口元の左右の部分にわずかにザラッとした剃り残し感がありました。
ヘッドの動きに関しては、「5Dアクティブサスペンション」の有効性を強く感じました。ヘッドが前後左右上下・ひねりなど、柔軟に動くので、あごの下や頬などの凹凸がある部分にも密着し、あまり手首で本体の角度を変えなくても、本体(ヘッド)のほうで勝手に肌をトレースしてくれる感覚です。
また、筆者が普段使っている3枚刃のシェーバーだと、なぜか1本だけ長いヒゲを剃り残してしまう場合があるのですが、今回、そういった剃り残しはまったくありませんでした。これは寝たヒゲを起こしてカットする「くせヒゲリフト刃」「パワークイックスリット刃」などの刃を搭載しているメリットでしょう。
ということで、約80秒でシェービングはいったん終えましたが、先ほどの剃り残しがどれくらい剃れるか、試しにシェービングを続けました。肌に負担をかけないようにヘッドを肌に軽く当てた状態でゆっくり動かしましたが、それでも「チリ、チリ」とヒゲが剃れる音がします。追加で80秒ほどシェービングした結果、手触りでは「より剃れた」感触がありましたが、写真ではそれほど違いが見られません。また、口の上側と左右の口元にややひりつきを感じました。筆者の場合、80秒程度のシェービングで十分のようです