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2019/9/3 21:00

「手間」と「味」が釣り合わない…いい意味で! 自動調理もできるパナソニック「電気圧力なべ」の調理コスパに驚いた

ライフスタイルが多様化し、共働き世帯が増えるなど、家事には時短が求められる時代。とはいっても、毎日の食事は手抜きせず自炊したい。そんなワガママな願いをかなえてくれる“ほったらかし家電”がいま注目されています。

 

そこでひそかに市場拡大中なのが、自動調理ができる電気鍋。各メーカーから新作がリリースされるなか、パナソニックの名機がリニューアルし、「電気圧力なべ SR-MP300」(以下SR-MP300・実売価格2万9450円)としてリリースされました。果たしてどれだけ“ほったらかし”で調理できるのか?  実際に使って、試してみました!

↑電気圧力なべ SR-MP300。サイズ(約)/質量:W29.2×D27.8×H27.0cm/3.6kg

 

コンパクトなサイズで出しっぱなしでも映えるデザイン

手間がかかる煮込み料理などを短時間で作れる圧力鍋。さらに電気のチカラで省エネや手軽さを実現したのが、電気圧力鍋です。電気圧力鍋は大きなサイズになりがちですが、今回のSR-MP300は思ったよりもコンパクト。キッチンに出しっぱなしでも映えるオシャレなデザインです。

↑ブラック×シルバーがスタイリッシュ。コンパクトサイズで収納もしやすい!

 

↑フタはパカッと取り外せて、お手入れもラクそう

 

食材を入れてボタンを押すだけで調理スタート

使い方はカンタン。鍋の中に食材や調味料を入れて、圧力と調理時間を設定するボタンを押していけば調理がスタートし、あとは完成を待つばかり。火を使わないので、面倒な火加減の調節は不要。水を使わない「無水調理」ができるし、油も使わないので、素材の味を活かしたヘルシーな仕上がりになるのも特徴です。

↑このつまみ(おもり)で圧力を調節したり、蒸気を逃がしたりします

 

これ一台で様々な料理が作れるのですが、何をどうしたらいいかわからない……という人のために、内容充実のレシピブックが付属しています。ほったらかし&時短に加えて、レパートリーも増えちゃいます。

↑和洋様々な料理の作り方が載ったレシピブック

 

「自動調理モード」で豚の角煮を作ってみる

それではさっそく使ってみましょう。付属のレシピブックのなかから、今回は2つの料理にトライしてみます。まずひとつめは家庭料理の定番、豚の角煮。本機に搭載された「自動調理モード」を使います。

 

豚バラのブロック肉を食べやすい大きさにカットして、水、濃口しょうゆ、砂糖、みりん、しょうがなどと一緒に鍋へ投入します。

↑全材料を鍋に入れたら準備完了

 

↑キッチンペーパーで落としブタをします

 

フタをしめて、おもりを「密閉」に合わせたらスイッチオン。「自動調理3」というモードにしたら、スタートボタンを押します。あとは完了するのを待つだけ。

↑「自動調理3」に設定します

 

調理中は動作しているか否かがわからないくらい静か

すぐに調理が始まるのですが、ボタンを押した直後は「あれ、ボタン押したっけ?」というぐらい静かなので、慣れるまでは押し忘れたかドキドキしそう。分数表示のカウントダウンも圧力が上がってから始まるので、たとえば表示時間が点滅するなど、動作している感が分かると親切かもしれないですね。

 

やがて、調理が進むと、辺りにはおいしい香りがただよってきます。調理開始から20分後に、加熱が完了。ここから内部の圧力が落ち着くまで少し「蒸らし」ます。この間も余熱で食材が加熱されています。

↑「完了」と表示されたら、圧力が下がるまでしばらく待ちます

 

とろとろ、プルプルの最高の豚角煮が完成!

やったことといえば、肉を切って調味料を入れただけ。本当にこれで完成なのでしょうか? 半信半疑のまま、フタを開けてみます。すると、予想以上にいい感じ! 肉にもしっかり火が通っています。しかも、とろとろ、プルプルの最高の状態! 普通に作ったら手間がかかる豚の角煮が恐るべき手軽さで完成しました。

↑いい感じに仕上がりました!

 

↑やわらかく煮込まれています

 

食べてみると、やはり長時間じっくり煮込んだかのようなやわらかさ。ホロッとくずれる食感は、感動的ですらあります。味はあっさりめに仕上がった印象。好みに応じてさらに煮詰めていけば、より濃厚な味が楽しめるはず。

 

次の料理の調理に行く前に、いちど圧力なべを洗っていきましょう。フッ素加工なので汚れも落ちやすく、フタのパッキン部分が取り外しできるなど、お手入れのしやすさにもしっかり配慮されています。

↑なべはフッ素加工なので洗いやすい!

 

↑フタもいろいろ取り外せて清潔にキープできそうです

 

キーマカレーはフライパンで炒めるひと手間が必要

続いて、レシピブックから「本格スパイスのキーマカレー」を選択して調理していきます。ここでは、本機の特徴でもある「無水調理」を使ってみます。いまトレンドになっているスパイスカレーは、まだ暑さの残るこの季節に食べたいところ。

 

こちらは少し下準備が必要。まずはフライパンでみじん切りにした玉ねぎとカレー粉、クミン、コリアンダーなどのスパイスと炒めます。今回は一気にまとめて炒めましたが、油にホールスパイスを入れて炒め、油に香りを移していく「テンパリング」をしてから玉ネギやカレー粉を入れると、より香りが立ちます。時間に余裕のある方は試してみてくださいね。

↑他にはカルダモン、カイエンヌペッパーなども使っています

 

↑香りが立ってきたらOKです

 

炒めた玉ねぎ、牛ひき肉、トマトの水煮缶、ひよこ豆、固形スープの素などを圧力鍋に入れます。無水調理なので、水は入れません。

↑鍋に食材を投入します

 

↑無水調理モードにセットして、調理スタート!

 

スイッチを入れたら、あとは待つだけ。固形ルウではなくスパイスから作るカレーって難しい、と思っている人にこそ試してほしい手軽さです。

フレッシュな本格スパイスカレーに仕上がった

味は予想通り、かなり本格派な仕上がり。トマトのフレッシュな酸味がスパイスとひとつになった、新鮮なスパイスカレーです。

↑20分の圧力調理後、蒸らしを経て完成!

 

↑イタリアンパセリなどをあしらうと、グッと雰囲気が出ます。今回はセルフィーユで代用

 

しばらく寝かせると、トマトのうまみが熟成してコクが出てきそうです。とはいえ、やはり香りを楽しみたいならできたてを食べるのがオススメ。辛さは余韻でピリっとする中辛です。お好みに応じて調節しましょう。

↑自分で作るからこその、フレッシュな香りと味わいがたまりません!

 

今回は、豚角煮とキーマカレーの2つを試してみましたが、どちらの料理も大成功。ふだん料理をする身としては「こんなにカンタンでいいの?」と拍子抜けしてしまうほど。カレーは炒める工程があるものの、あとの煮込みの工程が簡略化されているので、かなりラクな印象です。

↑ハイクオリティな料理が手軽にできました!

 

↑暑い季節は、キリッとした白ワインと一緒に楽しむと良さそう

 

ほかにも魚は小骨までやわらかく煮込めて、ご飯も炊けるうえ、前菜、スープ、メインディッシュにスイーツまで、いろいろな料理に使えます。この手軽さとマルチな活躍ぶりで、約3万円の価格はかなりお得といえるでしょう。皆さんもSR-MP300で、ラクしておいしい&ヘルシーな毎日を過ごしてみては?

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