「低温蒸し青野菜」機能は「カット冷凍野菜」作りに便利
続いて日常的に料理をする人にぜひとも活用していただきたいのが、新搭載の「低温蒸し青野菜」機能です。
ヘルシオシリーズは上位モデル数機種に、低温スチームで蒸す「ソフト蒸し」機能を搭載しています。これは65℃から95℃まで5℃刻みで温度を設定し、65~70℃であれば最長2時間30分、75℃以上であれば最長45分まで食材を蒸せるというもの。以前からこの機能を利用して野菜を低温で蒸し、野菜の栄養素やシャキシャキ感を残したまま調理するというのが一部のユーザーで用いられていました。これをヘルシオが自動的に行ってくれるようになったというわけです。
ほうれん草や小松菜、水菜、キノコ類などを網に載せてセットし、低温蒸し青野菜機能を使うだけでシャキシャキ感を残したまま蒸すことができます。
筆者は従来モデルのヘルシオでソフト蒸し機能を使ってシャキシャキの蒸し野菜を作り、カットしてから冷凍することで「カット冷凍野菜」を自作しています。ソフト蒸しのいいところは野菜に火が通り過ぎないので、解凍してから野菜炒めに入れたり、ほうれん草のバター炒めなどを作ったりしてもグズグズにならないところです。野菜をおいしく調理したいという人はもちろん、筆者のように野菜を冷凍して効率的に使いたいという人にもおすすめの機能です。
「まかせて調理」の手軽さをマカロニサラダで実感
過熱水蒸気調理機能を搭載しているのはヘルシオシリーズだけではありませんが、過熱水蒸気のすごさや便利さを最も実感できるのがヘルシオの「まかせて調理」かもしれません。
まかせて調理は2015年モデルから搭載している機能で、食材の量が多くても少なくても、冷凍・冷蔵・常温の食材が一緒になっていても、角皿に並べて調理方法を選ぶだけで一度に調理できるというもの。「網焼き・揚げる」、「焼く」、「炒める」、「蒸す・ゆでる」の4種類の調理方法を選んでボタンを押せば、自動的に調理してくれます。
オーブン調理や電子レンジ調理の場合、凍った食材と常温の食材を混ぜると常温の食材は火が通り過ぎ、凍った食材は冷たいまま……といった状態になりがちです。一方、本機が採用する過熱水蒸気は温度の低いものに熱を奪われやすいため、最終的に均等に火が通るようになるのだそうです。
今回は、試しにマカロニサラダを作ってみました。マカロニを水に浸したバットと、軽くした味を付けたお肉と野菜を入れたバットを並べ、その外には生卵を2個置いて「蒸す・ゆでる」を選びました(下写真)。バットに残った水を切ってからボウルで混ぜ合わせ、塩コショウやマヨネーズで味付けすればサラダのできあがりです。最後に味付けするだけというのはかなり手軽に感じました。
「まかせて調理」は料理に慣れた人のサポートにも使える
オーブンレンジに用意されているレシピはすべて調味料の分量がしっかりと明記されていて、同じように計量したら同じように作れるようになっています。しかし、長年料理をしてきてフライパン調理や鍋調理に慣れた人は、少しずつ味見をしたりしながら最終的に味を調えて料理を完成させる人が多いと思います。そういう人にとっては、用意されたレシピは少し窮屈に感じることでしょう。
その点、まかせて調理の場合、4種類の方法で食材を加熱するところだけを自動化でき、あとで自分好みの味付けによって完成させることができます。たとえば、下味を付けた肉や魚と野菜をまかせて調理で調理しつつ、それにかける本格ソースをフライパンで作って完成させる、といった使い方をすれば、料理に慣れた人が料理をレベルアップさせるのに使えるでしょう。