スマートフォンアプリはまだまだ進化の余地あり
ヘルシオシリーズは比較的早くからスマートフォンアプリを提供しており、本体にWi-Fiを搭載して音声によるレシピ検索ができるなど、「AIoT(AI+IoT)」に力を入れています。とはいえ、レシピ検索は肉や魚の種類や部位、野菜の種類などからドロップダウンして選べるようなツリー構造ではなく、キーワード検索しかできないなど、使い勝手はいまひとつ。
キーワード検索して見つけたレシピを見ながら食材を買いに行くといった使い方はできるものの、調理が終了すると知らせてくれる日立ヘルシーシェフのアプリなどと比べると、まだこなれていない感はありました。また、筆者がスマホのヘビーユーザーだからかもしれませんが、音声でレシピを検索できる機能や、食材と手段に応じたおすすめの調理方法を音声でアドバイスしてくれる新機能などは、いまひとつ使い勝手の良さが感じられませんでした。
おそらくどのメーカーも、オーブンレンジでは「レシピがあまり活用されない」という課題があると思います。たしかにユーザー側からすると、レシピブックを汚れが付きやすいキッチンには置きたくないですし、レシピアプリやレシピサイトの使い勝手が今ひとつで使いづらいという問題もあるでしょう。これに対応したのが日立のヘルシーシェフで、「どうせスマホを使ってレシピ検索をするから、本体にカラー液晶は付けない」と、割り切った仕様にしています。一方、ヘルシオはカラー液晶は見やすくていいですが、せっかく用意したアプリは使い勝手がいま一歩。「あぶり豊潤焼き」「低温蒸し青野菜」「まかせて調理」と、調理機能は極めて充実しているだけに、今後はそれらをより活用できるよう、進化に期待したいところです。
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