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掃除機
2019/10/16 21:15

「ようやくルンバを脅かす製品が…」5万円台のロボット掃除機が、家電のプロの想像を超えていた【徹底比較】

【チェックその2 拭き掃除性能 4.0/5.0pt】

仕上がりはキレイだが、マットに乗り上げてしまうことも

本機の大きな特徴が、ゴミの吸引と水拭きが同時にできること(水拭きだけのモードも可能)。吸い残した細かなホコリもクロスで拭き取ってくれるので、仕上がりはかなりキレイに感じます。水拭きの水の量は3段階に設定が可能。通常のフローリングであれば「小」が、拭いた感じがわかりつつビチョビチョにならない、ほどよい水の分量でした。クロスには給水タンクから水分が適宜供給されるので、最後まで適度な湿り気があるのがいいですね。

↑「モップモジュール」を本体裏にセットするとモードが切り替わります。モップ部は軽く押すだけでセット完了

 

問題は、多少の段差でも乗り越えてしまうため、玄関マットや部分敷きのカーペットなど、水拭きのときも乗り上げてしまうのが残念。玄関マットに乗り上げて、マットがうっすら湿ってしまったことも。ただし、アプリを使えば侵入禁止エリアを指定することは可能なので、カーペットの部分には入らないように指定できますが、そうすると吸引掃除もできなくなるのが悩ましいところ。部屋の床全体の掃除を任せるなら、置き敷きのカーペットやマットははがしておくのがおすすめです。次世代機では水拭きモードのとき、段差を乗り越えないようにできるとうれしいですね。

 

また、円形なので、どうしても壁際や部屋の角まではカバーできません。直径もそこそこ大きいので、狭いところは拭けないのも惜しい。拭き掃除のクオリティは、ブラーバ(アイロボット社の床拭きロボット)には劣るかな…といった印象です。

 

【チェックその3 走行性能 5.0/5.0pt】

間取りや家具をしっかり認識し、効率よく掃除するのがお見事!

リアルタイムに部屋の形をマッピングできる頭脳派。充電ステーションから動き出すと同時に空間を把握し始め、部屋の大きさや間取りを認識していきます。その様子はアプリのマップでもよくわかり、まずは本体上面にあるレーザーが放射線状に広がり、だいたいの部屋の形を把握している様子がわかります。やがて掃除機本体が動くことで、部屋全体の形が徐々に明らかになり、次々とマップを完成させていく様子を見ていると、本当に頭がいいと感じます。

↑こちらの突起から赤外線を照射し、自らの位置を把握します

 

↑マッピングを開始したアプリ画面

 

認識した部屋の形に合わせて最も効率の良い経路を導き出し、ジグザク走行で無駄なく動くので、約33㎡(約20畳)の広さを平均40分前後で掃除できました。これは、ランダムに走行するモデルに比べるとかなり早いです。アプリで掃除の結果を確認すると、見事に間取りが再現されていて、かつ家具もしっかり認識できているのがわかりました。さらに、アプリで掃除機が走行した軌跡を見てみると、廊下など狭い場所は長手方向に走行するなど、効率よく隅々までしっかり走行していました。この結果を見る限り、行き忘れた場所は無いと確信できました。

 

なお、筆者の家はリビングからダイニング・キッチン・廊下と、ぐるりと回れる間取り。ドアの開け閉めの状況を変えて試してみたところ、いずれのケースでもすべての床をカバーしていました。これはなかなかお見事!

↑間取りを把握して、効率よく掃除してくれました

 

モードは部屋全部をカバーする自動モードのほか、指定したエリアを集中的に掃除するスポットモードがあります。アプリ操作でエリアを指定することもできるので、状況に応じて使い分けられるのは便利でした。

 

 

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