日立グローバルライフソリューションズは10月9日、洗濯機の新製品発表会を開催しました。発表会の会場となったのは、東京・国分寺にあり、豊かな緑に囲まれた日立製作所中央研究所内の「協創の森」。こちらで新製品の新機能をたっぷり紹介していただきましたので、その様子をレポートします!
大容量モデルにも「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能を追加
今回発表されたのは、11月16日に発売されるドラム式洗濯乾燥機「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム」の新モデル「BD-NX120E」(実売予想価格38万円前後・税抜)。洗濯・脱水容量12㎏、洗濯~乾燥・乾燥容量6㎏と大容量ながら奥行き620㎜の奥行きスリムタイプで、スマホと連携する”コネクテッド家電”です。この大容量モデルにも、好評の「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能が追加されたほか、従来の「AIお洗濯」や「風アイロン」、さらにスマートフォンと連携して洗濯をサポートするアプリ「洗濯コンシェルジュ」も進化しています。
背景にあるのは、共働き世帯と高齢者人口の増加により浮かび上がったニーズ。忙しい共働き世帯にとっては「時短」や「省手間」「効率化」、体力低下が気になるアクティブシニアにとっては「使いやすさ」というニーズがあることから、一度に大量に洗える大容量モデルも、「より簡単に使えて」「かしこくきれいに洗える」よう進化させた、というわけです。
自動投入機能はアプリ「洗濯コンシェルジュ」と連携
ちなみに「液体洗剤・柔軟剤自動投入」自体は、2018年11月に発売された洗濯容量11㎏のビッグドラムにすでに搭載されている人気の機能。洗剤や柔軟剤をあらかじめタンクに投入しておけば、洗濯のたびに自動で適量を投入してくれるため、計量、投入の手間が省けるほか、洗剤の置き場所が不要になるなど、様々なメリットがあります。タンクは、詰め替え用タイプが丸ごと1本入る大容量。
この自動投入機能は、スマートフォンアプリ「洗濯コンシェルジュ」と連携することで、さらに便利になります。従来、洗剤・柔軟剤の使用量やすすぎ回数は、銘柄によって異なるため、パッケージに表示された数字を設定する必要がありましたが、新モデルは「洗濯コンシェルジュ」アプリ内の「自動投入銘柄設定」からメーカー名、銘柄を選択するだけで、投入量やすすぎ回数は自動で設定。補充のタイミングを知らせてくれる「通知機能」も搭載しています。
【動画】
1㎏ぶんの洗濯物を洗う際に、洗剤が計量される様子がこちら。洗濯物を入れると、センサーが重量を自動計測し、あらかじめ登録した洗剤の必要量を入れてくれます。
なお現在、手持ちの洗剤・柔軟剤の残量が少なくなったら、自動で再注文できるシステムも開発中。Amazonが提供する「Amazon Dash Replenishment」に対応し、2019年12月にサービスを開始する予定です。
「風アイロン」機能つき「おいそぎコース」がよりスピーディに
もう1つ進化したのは、乾燥機能です。日立のビッグドラムは、時速約300㎞の高速風と、約65℃の低温乾燥、衣類を大きく広げる直径約61㎝、約85Lの大容積ドラム槽により、シワを伸ばして乾燥する「風アイロン」による仕上がりに定評があります。新モデルでは、「風アイロン」機能も含む「おいそぎコース」が進化。ファンの回転数を約5%高めて風量をアップし、熱量を高めて乾燥温度に早く到達させることで、6㎏の洗濯~乾燥が約95分に短縮しています。
また衣類のシワとりや消臭ができる「スチームアイロン」コースもスピーディになりました。「スチームアイロン」とは、ドラム内を高湿にし、乾いた衣類に高速風を吹きかけてシワを伸ばし、ニオイを取り除く機能。新モデルでは、ドラムの反転周期を2分の1にして広範囲に風を当てて衣類を広げ、ヒーターの出力を高めてすばやくスチームを発生させることで、シャツ1枚なら約5分と短時間でシワ伸ばしが完了。忙しい朝にアイロンの手間が省けます。
アプリと連携する「わがや流 AI」コースで使うほど好みの仕上がりに
さらに日立のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」には、昨年から搭載して人気になっている機能があります。それが「AIお洗濯」。洗い、すすぎ、脱水それぞれの行程で、「布量」「水硬度」「水温」「洗剤種類」「布動き」「汚れの量」「布質」「すすぎ具合」「脱水具合」を9つ要素をセンシングし、その結果から最適な水位や洗剤量、洗い方、回転数、洗い時間、すすぎ回数、脱水時間等を制御する先進機能です。
例えば、水硬度が低く水温が高い場合は洗剤が泡立ちやすいので洗剤量を減らし、洗い時間も短縮します。また衣類から出る水分量が少ないと検知したら、脱水時間を短縮。逆に汚れが多いと判断したら、時間を延長して汚れをしっかり落とすなど、AIが自動で最適な運転を行ってくれます。
この「AIお洗濯」機能が、「洗濯コンシェルジュ」アプリと連携することで、さらに進化します。アプリと連携する新コース「わがや流 AI」コースで汚れ落ちやすすぎ、衣類の傷みなど、洗濯結果に対する満足度を評価するたび、次回の洗濯に反映してくれるため、使うほどに好みの仕上がりに近づけます。
そのほか「洗濯コンシェルジュ」の機能として、洗濯指数をもとに洗濯物が乾きやすい時間帯をアドバイスし、衣類のシーンや生活シーンを選ぶとおすすめの運転コースを提案するなど、日々の洗濯をサポート。”コネクテッド家電”ならではの機能として、新たな洗濯コースも順次追加できるようになります。もちろん、アプリでは離れた場所から運転状況の確認や運転の開始ができ、予約時間の変更なども可能です。
「全自動化」がパワーアップしたことで、家事の省力化に貢献
日立のドラム式洗濯乾燥機はこれまでも、乾燥の仕上がりのよさから「アイロンがけなしで着られる」と好評でした。それが「AIお洗濯」により洗濯物や水の状態に合わせて適切な洗濯方法を自動で選んでくれるようになり、洗剤や柔軟剤も自動で投入、さらに洗剤が少なくなったら自動で再注文するシステムを開発中とのことで、洗濯の”全自動化”がよりパワーアップした印象です。それが一度に12㎏とたっぷり洗えるモデルが対象になったということで、まとめ洗いにも最適。まさに家事の手間を省力化したい共働き家庭や高齢者世帯にうれしい洗濯機といえるのではないでしょうか。
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