家電
空気清浄機
2020/1/7 20:00

取説にメーカー名がない「8000円の中華空気清浄機」は使う意味があるか? 家電ライターが率直にレビュー

消臭性能の実験ではニオイが確かに半減した

続いて気になるのが消臭性能。本フィルターには、「アンモニア臭とタバコ臭を有効に吸収できる特殊活性炭フィルターを搭載している」とあります。そこで以前、某メーカーの空気清浄機の新製品発表会で実演した方法を参考に、簡易的な消臭テストを行ってみました。

 

方法は、容器の中にニオイの強い調味料を入れ、空気清浄機を稼働させてどれほどニオイが低減するか、というもの。発表会ではハイスペックモデルを使用したため、わずか1分でニオイはほとんど感じられなくなったのが驚きでしたが、今回はどうなるでしょう。

↑ステーキのたれを入れてから空気清浄機を稼働させずにケースを閉じると、かなり強いニオイが充満した

 

一度、衣装ケースに閉じ込めた状態で3分待ち、開いてみると、強いニオイが充満していました。そこで空気清浄機を「強」運転で稼働し、再び衣装ケースに閉じ込めて3分待ったところ……。さすがにゼロとはいえませんがニオイの強さが半減していました。明らかに消臭効果があったと考えられます。

↑ニオイは残っているものの、稼働前に比べると確かにニオイは弱くなっていました

 

また実際、子ども部屋で稼働させ続けたところ、特にニオイを感じていなかった部屋でも、清涼感が感じられたことから、ふだん気づかなかったニオイも消臭されたのでしょう。ニオイについては、多少の効果は期待できそうです。

 

スペックが信頼できるかは不明だが、価格なりの効果は実感

以上の結果から、風量がそれなりにあるため、ホコリやニオイ除去の観点から「使えばそれなりの効果を実感できる」と感じました。また構造が複雑でないため、お手入れもカンタン。基本的にはホコリを掃除機で軽く吸い取る程度で、あとはフィルターは約6か月~12か月に1回、交換します(交換時期はリセットインジケーターが点滅)。交換フィルターも1個2380円とリーズナブル。

 

一方、目に見えにくい花粉やアレルゲン、PM2.5の除去能力については、フィルターの性能によるところが大きく、メーカーの検証結果を信頼するほかありません。ただ、信頼性の面では正直言って不安があります。取扱説明書にメーカー名や所在地、電話番号が記載されておらず、修理や問い合わせの窓口がメールのみというのが心配です。

↑プレフィルターを切って内側のHEPAフィルターをチェックしてみました。手触りは少し固く薄めな印象です

 

↑内側の活性炭フィルター。ネットの中に活性炭の粒が仕込まれていました

 

そのため、本気で解消したい問題がある場合は、やはり値段は高くても検証結果を具体的に公表しており、万一のときに迅速に対応してくれるメーカーがオススメ。一方で、「そこまでの信頼性は不要だが、空気清浄機がないよりもあったほうが安心かな」という人、「すでに何台かあるけれど、トイレや玄関にも置きたい」という人は検討してみてはいかがでしょうか。

↑温かみのある光を放つ「ナイトライト」は、夜中に目覚めたときなどに便利

 

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