家電
空気清浄機
2020/1/22 19:30

「空気清浄機は家だけ」で子どもが守れるのか? 「保育園に100台寄贈」プロジェクトに見るブルーエアの強い警告

渋谷幼稚園での空気の改善を受け、公共施設への導入の可能性も

同社が学校法人 渋谷教育学園 渋谷幼稚園と共同で昨年12月に取り組んだ空気環境改善プロジェクトでは、保育室内のPM2.5濃度が渋谷区の屋外平均数値をはるかに超え、環境基準値の約3倍もの値を示しました。屋外より屋内のほうが空気が汚れていることが実証されたのです。その後、全保育室と大ホールにブルーエア空気清浄機を導入したところ、わずか60分で98%のPM2.5を除去、屋外の測定値および環境基準値をはるかに下回る結果になりました。

↑渋谷幼稚園で行ったプロジェクトでは、園内のPM2.5濃度が環境基準値を3倍を示していましたが、空気清浄機の稼働60分後には98%以上を除去できたことを確認

 

12月19日、渋谷区役所で行われた贈呈式で、渋谷区の長谷部 健区長は「私にも3人の子どもがいて、インフルエンザやアレルギー対策として自宅には空気清浄機を導入している。区内の公共の場にも空気清浄を設置しているが、これまではそれほど気にかけていなかった。今日をきっかけに、区としても技術革新や効果効能について議論し、住民の健康を守るための環境整備に取り組んでいきたい」と語りました。これまで渋谷区では屋外の大気汚染のみを測定していましたが、今後は屋内にも目を向け、空気質を改善することで予防医療へとつながる予算も検討していきたいとしています。

↑贈呈式の様子。ブルーエアのアルセンCPOから渋谷区の長谷部区長(写真右)に空気清浄機100台が贈呈されました

 

↑今回渋谷区に贈呈されたブルーエアの空気清浄機「Blueair Classic」シリーズ

 

アレルギー患者の低年齢化が進む現在、自宅以外の空気環境も考えるべき

また、贈呈式後のトークセッションでは医療ジャーナリストの森 まどか氏が登壇し、「花粉症を含むアレルギー性鼻炎やぜんそくといった呼吸器の疾患は年々増えている。特に問題なのが、その低年齢化。子どものときに発症するとその後の長い人生、ずっと付き合っていかなければならない。そうならないためには、われわれ大人が子どもたちが健康に成長できる環境を作っていかなければいけない」と訴えました。

↑日本国内ではアレルギー疾患の低年齢化が進んでいます

 

↑医療ジャーナリストの森さんは、「われわれ大人には子どもたちの健康を守る責任がある」と説きます

 

多くの人は自宅のリビングの空気にばかり目を向け、リビングに最も高価な空気清浄機を導入しがちです。しかし、1日の中で最も長い時間を過ごすのは保育園であり、学校であり、そして会社です。そこはたくさんの人が出入りし、さまざまな物質が流入してきているのにもかかわらず、私たちはなぜか無頓着でした。ブルーエアは今後も日本国内で「Clean air for children」活動を展開し、子どもたちの空気環境の改善に寄与するとのことですが、それにも限界があります。私たちも他人事と思わずに、自宅以外の空気環境についてもっと真剣に考える必要がありそうです。

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