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2020/2/13 6:00

「使う前に片付け」というロボット掃除機の矛盾…新型ルーロが「レーザーSLAM」でついに解消

三角形のフォルムでおなじみのパナソニックのロボット掃除機RULO(ルーロ)の新製品が登場します。新製品 MC-RSF1000の発売は3月下旬。市場想定価格は15万円前後(税抜)。今回の新製品は、ロボット掃除機で「本当に掃除できてるの?」という不安を減らし、「使う前の片付け」の負担を減らす製品です。

↑パナソニックの「RULO MC-RSF1000」。本体サイズは、幅345mm×奥行330mm×高さ99mm、集じん容積0.25L、充電時間は約5時間、連続使用時間は約100分、最大稼働面積は約120畳

 

ロボット掃除機を買わない理由は「掃除できているか不安」「片付けが面倒」

パナソニックによると、2019年度のロボット掃除機の国内販売台数は前年比103%(推定)と堅調に推移しています。新規メーカーも多く参入し、市場には様々なロボット掃除機が登場しており、注目のカテゴリーといえます。

↑ロボット掃除機はいま注目の製品

 

とはいえ、ロボット掃除機には共通の悩みがあります。それは、本当に掃除できているのか不安ということ。もうひとつは、ロボット掃除機を使う前に、あらかじめイスを動かしたり、床に置いてあるモノを片付ける必要があること。実際、パナソニックの調査によれば、ロボット掃除機をまだ買わない理由として「きちんと掃除できるか不安」「ゴミの取り残しがありそう」「事前の片付けが面倒」という声があったそう。この不安を軽減するのが新製品のセンサー技術です。

↑ロボット掃除機を使わない理由として掃除性能や片付けに対する不安があります

 

360度のレーザーセンサーで全方位の間取りと自己位置を素早く認識

新製品では、レーザーセンサーを使用した空間認識技術「レーザーSLAM」を搭載。SLAMとは、Simultaneous Localization and Mappingの略で、自己位置認識と地図作成を同時に行う技術のこと。本機は1秒間に約10回、高速回転するレーザーセンサーによって半径8m先までの障害物を検知。360度全方位の部屋の間取りと自己位置を素早く正確に把握します。

↑円盤の下の黒い部分がレーザーを照射する部分。これで360度方向の空間を素早く認識します

 

なお、従来採用していたカメラセンサーを用いたカメラSLAMは、上部をカメラで撮影し、部屋の特徴点を捉えて自己位置を推測するため、家具の下を走行した場合などに自己位置を見失うことも。また、地図作成は走行した部分のみで、広い範囲は認識できませんでした。

 

従来のカメラSLAMは自分の足元だけを見ながら歩いているイメージだとしたら、レーザーSLAMは、周囲をしっかりと見渡しながら歩いているイメージですね。これにより、実際の間取りと本機が作成したマップの一致率は98%(カメラSLAM搭載の従来品は71%)と極めて高い数値を実現。掃除のヌケを防ぐとともに、作成したマップを細かく区切って部屋を掃除することで、効率よく掃除を行い、掃除後のゴミの取り残しの量も従来の約1/3に減少したといいます。

↑新製品では動き出して間もなく、部屋の間取りや家具の配置を検知して広範囲の地図を作成(左)。これに対し、従来のカメラセンサー搭載モデルは、走行しながら少しずつマップを作成します(右)。そのため暗い場所や走行しなかった箇所のマップが抜けてしまうこともありました

 

↑新製品では、細かくエリアを分割して効率良く掃除します(右)

 

さらに、超音波センサー、赤外線センサーなど合計29個ものセンサーを搭載しているので、障害物にぶつからず、かつ障害物ギリギリまで掃除ができるというわけです。

 

このほか、専用アプリでは検知したゴミの量をマップ上に表示する「ゴミマップ」を作成。家の中で汚れやすい場所がわかるほか、これをもとにゴミがたまりがちなところだけをサッと掃除できる「お手軽」モードも利用できます。このほか、Googleアシスタントにも対応し、スマートスピーカーでの音声操作が可能になりました。

↑遠隔操作が可能な専用アプリ「RULOナビ」でゴミマップの確認ができます

 

床にモノを置いていても乱さず掃除する!

説明会では、床におもちゃ、本、たたんだ衣類、ボールなどを置いて実際に新製品を走行させ、床のモノがどうなるかを見る実演も行なわれました

↑床にモノが置いてある状態でテストをします

 

↑新製品は、床に置いてあるモノにぶつかる手前で静止してブラシを動かします。モノに当たってもほんの少し動かす程度

 

↑一通り掃除が終わった状態。積み木が一部崩れましたがそれ以外はほとんど動いていません。これなら床に置いたモノを動かすことなく、モノを引きずって床やモノを傷めることもなさそうです

 

新製品は、いすの脚など幅約2cmの家具なら検知をして走行するとのこと。ちなみに電源コードについては「配置などによって太いコードであれば避けることもあるが、細いコードでは難しい」とのこと。同社のランドリー・クリーナー事業部の浦川さんによると、「細いコードまで検知するようにプログラムしてしまうと今度は、避けてばかりでなかなか掃除が進まないといったことが起きてしまいます。使い勝手を考え、現在の仕様になった」のだとか。なるほど、床に置いたモノを避けるだけでも助かりますが、将来の製品では、ぜひとも電源コードをよける機能も期待したいです。

 

本体を持ち上げて苦手なラグもラクラク乗り越える

さてロボット掃除機を使ったことがある人なら経験したことがあるかもしれませんが、ロボット掃除機はラグが苦手。毛足が長いラグだと巻き込んでしまったり、厚みがあるラグだと登れずに引っ掛かったり、薄いラグだと押し出してめくりあげたりと、ラグはロボット掃除機にとってなかなか手強い相手なんです。ロボット掃除機のためにわざわざラグをはがしておく、なんていう人も多いはず。

 

新製品では、そんな手強いラグを、軽々と乗り越えてくれるんです。本機はフロント3Dセンサーが段差やラグを検知するとタイヤユニットを押し出し、本体を持ち上げる「アクティブリフト」機能を搭載。これにより、最大2.5cmの段差を乗り越えちゃうんです。もちろんラグもラクラクと乗り越えることが可能。これは頼もしいですね!

↑段差を検知すると、カムが作動してタイヤユニットが押し出されて本体を持ち上げます

 

↑本体がグッとリフトアップ。段差やラグも軽々と乗り越えます

 

子どもでもスポット掃除の指定ができるotomo機能

さらに、新機能として、人に足の動きを認識してついていくotomo(おとも)機能も搭載。これは、円盤部分を3回タップすると、目の前の人の足を認識。そのまま歩くと、後ろからルーロがついてくるというもの。掃除をしたい場所で立ち止まる(5秒ほど)か円盤をタップすると、その場所をスポット掃除し、自動で充電台に戻っていきます。スポット掃除をしたいときは、いちいちスマホでいちいち場所を指定する必要がないのが便利。また、ロボット掃除機に名前をつけるなどして愛着を持つ人が多いそうですが、otomo機能でついてくる様子はとってもかわいくて和みます。さらに愛着が湧きそうですね。

↑4歳の男の子がotomo機能のデモをしてくれました

 

↑3秒以上立ち止まった場所でスポットモードがスタート。開始位置を中心に外側に向かって渦巻き状に掃除し、直径約1.5 mに到達すると、内側に向かって渦巻き状にお掃除しながら中心に戻ります

 

最先端のロボット技術が市販のRULOに搭載されたのが画期的

本製品は、2018年11月発表のコンセプトモデル「fuRo(フューロ)」の技術を搭載。fuRoは、千葉工業大学 未来ロボット技術センターとの連携のもと、ロボット技術、人工知能、自動操縦など最先端の技術を採用して開発されており、今回、その高い技術が市販のRULOにまで下りてきたということ。どうりで、画期的な機能ばかり搭載されているわけですね。

↑2018年に発表したfuRoとパナソニック共同開発によって誕生したコンセプトモデル。このコンセプトモデルの技術がMC-RSF1000に活かされています

 

正確に間取りを認識してもらさず掃除し、モノを片付けなくても掃除でき、段差やラグを乗り越え、音声機能などで直感的に操作ができる「RULO MC-RSF1000」。そして、otomo機能もとってもかわいい! 初めてロボット掃除機を使う人はもちろん、子どもがいてモノが多い家庭や、和室など床にモノを置くことが多い部屋に住んでいる人は、ぜひ注目してみてください。

 

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