アイロボットジャパンは、2019年より開始したサブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン」を一新し、6月8日(月)より 「ロボットスマートプラン+(プラス)」としてスタートさせました。
引き続き、2023年の全国世帯普及率10%を目指す
そのオンライン発表会で同社の代表執行役員社長・挽野 元氏はロボット掃除機の全国世帯普及率を例に挙げて、以下のように手ごたえを語りました。
「2018年、私たちはロボット掃除機が一家に一台になるのを目指そう、という宣言をさせて頂きました。2023年に世帯普及率10%を中期目標として設定させてもらっています。今年の5月末時点において、6.5%となっており、一歩ずつではありますが、着実に10%を目指して邁進していきたいと思っています」
コロナ禍でロボット掃除機のメリットを実感するユーザーが増えた
また、挽野社長は、コロナ禍の影響についても言及。「在宅時間が長くなったことによって、困ったことはありますか?」という質問に対する、ユーザーのアンケートを紹介しました。
「今回、『家の中のものを見直すようになった』という方が7割。『家族の安全や安心のためには出費を惜しまない』という傾向も出ており、実際に、3月以降は高価格製品の比率が増えています。特に床拭きロボットのブラーバ ジェット m6の伸び率が顕著で、在宅時間が増えると床の汚れが気になる、ということで評価が高くなっているのを実感しています。また、在宅時間が増えることで、ロボット掃除機が役に立っているという回答を数多く頂きました。『掃除をしたいのに時間がなくてできない、というストレスから解放された』『生活が楽しくなった』『家族との時間が大幅に増えた』といった声も。アイロボットのミッションである、人々の暮らしをより豊かにするということにつながるコメントも多く、大変うれしく感じています」
使う前と後で意識が大きく変わる「ルンバ・パラドックス」
さて、コロナ禍でも重宝されているロボット掃除機を、さらに身近なものとするために同社が仕掛けるのが、月額制のサブスクリプションプラン「ロボットスマートプラン+」です。同サービスの意図について、同社のマーケティング本部長・山田 毅氏が以下の通り説明しました。
「『ルンバ・パラドックス』という言葉をご存じでしょうか? こちらは社内用語なのですが、ルンバを使う前は『役に立つだろうか?』『生活に合うんだろうか?』という大きな疑問を持ちます。一方で、ルンバを一回使ってしまうと『もう手放せない』『ルンバのない生活は想像できない』となり、こんな形でルンバを持つ前と持った後では大きな違いが出てくる。このパラドックス(矛盾・背反)をいかに乗り越えていくか、ということで我々は事業を展開しております」
ルンバを使うか使わないか。そこにはぶ厚い壁があり、これをいかに乗り越えるか、同社は常に頭をひねっているというわけですね。そして、サブスクリプションサービスをその有力な手段として育てていきたい考えです。
「利用者にアンケートを取ったところ、98%のお客様が継続利用をしていだける形になっており、満足いただいているサービスになっています。ただ、契約に至るまでどのような障壁があったかと質問させて頂いたところ、まだまだ値段が高い、12か月も返品できないのはどうか、ラインナップを増やしてほしい、ブラーバは契約できないのか、という声を頂きました。このような声を反映させて頂きまして、『ロボットスマートプラン+』を展開して参ります」
サブスクプランの対象機種を増やし、「おためし2週間コース」を新設
具体的には、従来の「ロボットスマートプラン」では3種類のみの扱いだったロボット掃除機「ルンバ」を各コース(後述)5種類に拡充し、床拭きロボット「ブラーバ」 の全ラインナップ(3種類)も追加。また、 気軽にレンタルできる「おためし2週間コース」を新設し、36か月の保証が付いた「あんしん継続コース」と合わせて2つのプランが選べるようになりました。
「おためし2週間コース」は2週間のレンタル終了後、同型の製品を公式オンラインストアで購入するとレンタル料金相当が全額キャッシュバックされます。また、「あんしん継続コース」へ 移行した場合でも2週間レンタル料金が全額キャッシュバックされるうえ、初月の月額利用料金が無料になります。
「あんしん継続コース」では返品可能期間が6か月以降に短縮
一方、「あんしん継続コース」では、36か月間の保証はそのままに、前回のサブスクリプションサービスに比べ、月額税別料金が980円~とさらに低価格化(従来は月額1200円~)。さらに、返品可能時期が12か月以降から6か月以降へと短縮されています。
まさに大盤振る舞いのサービス拡充で、「使えばわかる」という自信があふれた内容です。未経験→お試し(おためし2週間コース)→継続利用(あんしん継続コース)→所有(4年目からは使用料ゼロ=所有)とあるステップのうち、次のステップへと進むプロセスがキャッシュバックなどで手厚く保護されていて、所有までの流れがスムーズになっている印象です。今回のプランの刷新により、さらに「ルンバ・パラドックス」を乗り越える人が増えていくのは間違いありません。