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調理家電
2021/2/17 18:00

「エッグトースト」と「やきいも」で実感! 初の「ビストロ」トースターは自動メニューが「仕上がっている」

オーブントースターに革命を起こしたと言われているのが、バルミューダの「BALMUDA The Toaster」の存在。デザイン性の高さやその性能に惹かれて購入した人も多いのではないでしょうか。

 

そんなBALMUDA The Toasterの強力なライバルになりそうなのが、2月1日に発売したパナソニックの「ビストロ NT-D700」です。こちらは同社初の「ビストロ」ブランドの名を冠したオーブントースター。パナソニックはこれまでもオーブントースターを発売しており、筆者もそのコスパの良さを高く評価していましたが、今回のビストロ NT-D700はさらに欲しくなる機能が満載なんです! 実際に使ってわかったおすすめポイントを、以下でご紹介していきましょう。

↑本体サイズは幅341×高さ269×奥行き328mm、重さは約4.3kg。庫内はトースト2枚が焼けるサイズだ。実売価格は2万9700円

 

ダイヤル式になってデザインがすっきり!

これまでのパナソニックのオーブントースターは、「トースト」や「惣菜パン」、「パックもち」などのメニューを選ぶだけで調理が可能な点が魅力でした。しかも各メニューのボタンが付いているので、誰でも操作がわかることが強み。その反面、最近のオーブントースターは極力ボタンを減らしたものが多いので、デザイン面での野暮ったさがあったのも事実です。

↑こちらは前モデルの「NB-DT52」。機能が多いだけに、たくさんボタンが付いていることでデザインが損なわれている印象があった

 

しかし、今回登場したNT-D700は、デザインがとにかくすっきり! スチームオーブンレンジ「ビストロ」とデザイン面でも近付いており、ダイヤルを回してメニューを選択する仕様になりました。

↑ダイヤル式になってすっきりしたデザインに!

 

デザイン性の向上によって生活感が抑えられているので、あえてキッチンカウンターなど目に付く場所に置きたくなります。ただし、328mmの奥行きは2枚焼きのトースターとしては少し大きめ。90cm幅の食器棚を使っている筆者の自宅では、残念ながら電子レンジと並べて置くことはできませんでした。購入前に設置場所はきちんと確認する必要がありそうです。

 

4枚切りも冷凍食パンも優秀な仕上がりに

NT-D700には全部で15の自動メニューが搭載されています。うすぎりトースト/あつぎりトースト/アレンジトースト/冷凍うすぎりトースト/冷凍あつぎりトースト/そうざいパン/フランスパン/クロワッサン/冷凍クロワッサン/チルドピザ/冷凍ピザ/フライあたため/パックもち/焼きいも/じっくり焼きいも……と、とにかく多い! これだけあると、ボタン式ではなくダイヤルでの切り替えとなったのも納得です。

↑ダイヤルを回すと、ディスプレイ上にメニューが表示される。焼き色を選択したら、あとは「スタート」ボタンを押して調理を開始

 

トーストの自動メニューには、「インテリジェント制御」というプログラムが使用されており、これがとにかくすごいんです。「パンが厚切りか薄切りか」「常温か冷凍か」を選ぶと、庫内温度や電圧などの環境に応じて7200通りのプログラムの中から最適な焼き方を選んでくれます。

 

また、トーストの中と外を同時に加熱する「遠近トリプルヒーター」を搭載。「遠赤外線ヒーター」はよく耳にしますが、「近赤外線ヒーター」を搭載することで、冷凍の食パンや惣菜パンの「中が冷たいまま問題」を解決しています。

↑下段には遠赤外線ヒーター1本、上段には遠赤外線1本と近赤外線ヒーター1本が入っている。近赤外線ヒーターがついているときの庫内はかなり明るい

 

もちろん、自動で焼き方を調整してくれますが、焼き色は1〜5段階で調整可能。薄切りトーストは6〜8枚切り、厚切りトーストは4〜5枚切りの薄さが目安で、所要時間は薄切りが1.5〜3.5分、厚切りが1.5〜4.5分となっています。

↑常温の4枚切りの食パンを焼いてみると、焼き色3(ふつう)に設定した場合は焼き時間が4分にセットされた

 

焼き上がったトーストの中の水分は多く、もっちりした食感です。それに対して表面はサクサクしており、厚切りトーストなら食感のコントラストがはっきり感じられます。市販の食パンでこれだけの仕上がりになるのなら、専門店の食パンなら小麦の香りまでしっかり楽しめそうです。

↑4枚切りの場合は芯まで温かく、ふわふわの仕上がりに。表面や耳はカリッと焼けている。これがメニューと焼き色を選ぶだけで完成するとは!

 

続いて、冷凍していた6枚切りの食パンを「冷凍うすぎりトースト」メニューで焼いてみたところ、近赤外線ヒーターが何度も点灯と消灯を繰り返していました。これらを見るだけでも、先ほどとはまったく別の焼き方をしているのがわかります。

↑「冷凍うすぎりトースト」メニューの所要時間は4〜6.5分。6枚切りでは焼き時間は5分だった

 

焼き上がったトーストは、厚切りとは違ってサクサク感が強い印象です。もちろん芯まで温かいので、普段食べるトーストならこれで十分。普段、筆者は冷凍した食パンを自然解凍もしくは電子レンジで少し温めてから焼いているのですが、そのひと手間を掛けずともトーストが焼けるので、朝食作りの時短に繋がりそうです。

↑冷凍だからなのか、常温のパンを焼くよりも表面には少し焼きムラがあった。しかし中はムラなく温まっており、それでいて焼きすぎていない絶妙なバランスだ

 

 

新搭載の「アレンジトースト」と「フランスパン」メニューは試す価値アリ

NT-D700でぜひ試してほしいのが、自動メニューの「アレンジトースト」と「フランスパン」です。アレンジトーストはパンと具材を合わせて高さ6cmまでのトッピングトーストが焼けるメニュー。取扱説明書に出ていた「エッグトースト」を作ってみたのですが、この焼き上がりも最高なんです!

↑アレンジトーストの場合はトレイの上にパンを載せる。エッグトーストは焼き色を4に設定してみた

 

焼き時間7分40秒にセットされたエッグトーストは、白身が固まり、黄身は半熟のちょうどいい塩梅。パンと具材で火の通り方が違うのに、パンも具もちょうどいいバランスで焼けているのはうれしいポイントです。

↑普段は目玉焼きをトーストに載せて食べていたが、これなら同時調理できるので朝の忙しい時間にも手間が省けてありがたい

 

フランスパンはオーブントースターで温めると、カリカリに焼き上げる人が多いはず。しかし、NT-D700のフランスメニューを使えば、表面の皮はカリッとしながらも、中はふっくらした状態に焼き上がるので、買った日のおいしさが復活しました。スーパーで買ったフランスパンのクオリティがグッと上がるので、これはヘビロテ決定です!

↑フランスパンの温めは切った面を網に載せるのではなく、皮の面を載せることで中がカリカリにならない

 

焼き芋のメニューはお店クオリティの本格派

トースト以外の機能で注目なのが、2種類の焼き芋メニューです。これまでもパナソニックのオーブントースターには「焼きいも」メニューが搭載されていましたが、新モデルには「じっくり焼きいも」メニューが追加されています。

↑「じっくり焼きいも」メニューでは、焼きいもにフォークで穴を開けてから加熱する。焼き加減は太さと重さに応じて合わせる

 

実際に「焼きいも」メニューで焼いたいもを食べてから、「じっくり焼きいも」メニューで焼いたいもを食べてみたところ、その差は歴然。じっくり焼きいもメニューは低めの温度でじっくり加熱するので、とにかくねっとりした口当たりで、さつまいもの甘さが引き立っていました。

↑じっくり焼きいもメニューで安納芋を焼いてみたところ、スイートポテトのような甘さとねっとりした口当たりになった

 

とはいえ、すべての焼きいもが「じっくり焼きいも」メニューに向いているわけではなく、ベニアズマや高系14号などホクホク感のあるさつまいもなら「焼きいも」メニュー、紅はるかや安納芋、シルクスイートなどねっとり感のあるさつまいもなら「じっくり焼きいも」メニューといった使い分けをするといいそうです。いろんな品種のさつまいもを買って、食べ比べするのもおすすめ。

↑品種がわからないときやサイズが大きいときは「焼きいも」メニューで焼く。ねっとりではなく、さつまいも特有のホクホクした仕上がりになった

 

焼きいもの仕上がりに関してはお店クオリティなので大満足! ただし、ひとつ注意したいのが「じっくり焼きいも」メニューは時間がかかる点です。早くて53分、長くて73分かかるので、「食べたい」と思ってからだと1時間近く待つことになります。とはいえ、焼きいもをねっとり仕上げる調理家電はいずれも時間がかかるもの。待つ時間に部屋中に漂う香ばしい焼きいもの香りも楽しんでください。

 

ビストロ NT-D700は実売価格2万9700円前後と、オーブントースターとしては高額の部類に入ります。しかし、15の自動メニューは優秀かつ楽しいものが多く、操作がわかりやすくて時短にもつながるのがうれしいところ。このほか、120〜260度までのオーブン調理にも対応しています。毎日使う調理家電としては買って損のない一台になりそうです!

 

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