アイリスオーヤマはこのほど、エアコンの新製品「airwill(エアウィル)内部清潔エアコン GFシリーズ」を発表しました。5月24日発売で、参考価格は定格能力2.2kWタイプ(IAF-2205GF)が9万8780円(税込、以下同)、3.6kWタイプ(IAF-3605GF)が15万1800円、4.0kWタイプ(IAF-4005GF)が17万3800円となります。
高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ空気の汚れをキャッチ
GFシリーズの特徴は、空気清浄機能を搭載していること。本体内部の熱交換器の上面と前面に独自開発の高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ室内の空気に含まれる汚れをキャッチします。一般的なエアコンは、目の粗いメッシュタイプのプレフィルターのみのため、大きめのホコリしか除去できませんが、GFシリーズでは高い集じん能力を持つ高性能フィルターにより、ウイルスやカビ菌、花粉、PM2.5等の微細な汚れもキャッチするとしています。
冷暖房の能力を損なわないよう、フィルターの表面積を「深さ」で補う
高性能フィルターはHEPAフィルターではありませんが、同社では「HEPAフィルターに準じる性能」としています。というのも、空気清浄フィルターは目が細かければ細かいほど集じん能力が高まり、より微細な物質を除去できますが、その分、空気が流れにくくなります。エアコンに搭載する場合、冷房・暖房の能力を高めようとすると大きなパワーが必要となり電気代が上がってしまうことになりかねません。そこで同社は、フィルターの折り込みを深くすることで表面積を稼ぎ、空気の流れを妨げることなく集じん能力を高めました。なお、フィルターは交換方式で、同社では3年をめどに交換することを推奨(交換用フィルターは別売)。
また、冷房を10分以上使用した場合、運転をオフにすると自動的に温風10分間→送風10分間の運転を行ってエアコン内部を乾燥させ、結露によるカビの繁殖を防止します。取り込む空気をフィルターで浄化することに加え、エアコン内部もクリーンに保つことで、部屋に吹き出す空気もきれいなままキープできます。
空清のみのモードや「おやすみモード」も搭載
運転モードは、自動・冷房・暖房・除湿・空清の5モード。空清モードはいわゆる送風モードですが、前述のように空気を吸い込む面の全体がフィルターに覆われているため、冷暖房せずに単に風を送るだけで空気清浄が可能なことから、空清モードと名付けられました。さらに、冷房・暖房運転時には「おやすみモード」も設定可能。就寝始めの時間帯は設定温度通りに運転し、運転開始1時間頃から冷房時は徐々に温度を上げ、暖房時は徐々に温度を下げて冷やしすぎ・暖めすぎによる不快感を抑えるといいます。
本機の登場で空清付きエアコンの選択肢が広がった
製品ラインナップの充実とともに、アイリスオーヤマは独自の取り付け工事ネットワークの構築も実現しています。毎年、7月から8月上旬までの期間はエアコン販売のピークとなり、取り付け工事を依頼しても1~2週間待たされるのは当たり前で、長いときには1か月待ちとなることも。そこで、同社は既存の配送網を活用することで独自の施工ネットワークを構築し、自社ECサイト(アイリスプラザ)および一部のホームセンターで購入したユーザー向けに、取り付け工事サービスを提供します。
昨年、国内の空気清浄機市場は1.5倍増となりました。新型コロナウイルスのまん延により、室内の空気の質が改めて注目された結果。空気清浄機能や換気機能を搭載したエアコンは既に存在しており、こちらも販売台数を伸ばしています。しかしそれはフラッグシップが中心で、高価なモデルがほとんど。今回、ここにアイリスオーヤマが加わったことで、価格面での選択肢が広がりました。今年の夏もまた、猛暑が予想されていることもあり、買い替えや買い足しを予定している方は、本機も含めて早めに検討してみてはいかがでしょうか。