一人暮らしにとって、この一年は外食がしづらい日々。自宅で調理して食事する機会が増えれば、食器を洗う機会も同じように増えます。地味に時間を食うし、手が荒れる人もいますよね。食器洗い乾燥機は使いたいけれど、賃貸では水道工事もままならないし、シンク横に置き場所なんてない……。そんな一人暮らしにとって魅力溢れる製品が、工事不要のタンク式です! ただし、本当に一人暮らしにとってムリのないアイテムなのかは使ってみないとわからないところ。今回は一人暮らし視点で、シロカの食器洗い乾燥機の最新モデル「SS-MA251」(実売価格5万9800円・税込)をレビューしてみました。
タンク式は設置場所の自由度が高い
タンク式は水をあらかじめタンクに溜めておき、そのタンクから洗浄水を供給する仕組みです。SS-MA251は分岐水栓を使って水道直結も可能ですが、今回はそれをせずに、給水カップを使いました。これなら水道工事は不要というわけです。
タンク式は水道から離れていても使えるため、設置場所の自由度が高いのが魅力。シンクやキッチンカウンターが狭くて、食洗機を置く場所がないという場合も、ワゴンやレンジ台などに設置できます。それどころか極端な話、台所以外の部屋にも設置できるんです。
一人暮らしや少人数世帯では、台所にスペース的な余裕があるというケースは、実はそれほど多くないのではないかと思います。かくいう我が家の台所も当初シンク脇に設置しようと考えていたのですが、吊り下げタイプのラックにギリギリでぶつかるため設置できないことが判明……。ラックを外すには工事が必要なので、他に置き場を考えることになりました。色々な場所に置いてみて試すことは考えていましたが、一番標準的なはずのシンク脇が試せなかったのは残念。排水はホースがシンクに届かないので、バケツを用意しました。
設置場所は水平で安定した場所が推奨されています。傾いた場所だと、水漏れしたり、正しく動作しなかったりする場合があるようです。取扱説明書を読むと、本体の上部は70cm以上空けるようにという記述がありました。冷蔵庫の上に設置することも考えていたのですが、これだとこの条件がクリアできません。
また、排水をバケツなどに行う場合、排水ホースの先端は製品の設置面より低くする必要があります。つまり、床置きはほぼ不可能。……というわけで結局、台所のテーブルの上と、メタルラックの中の2か所の設置を試しました。メタルラックには普段オーブンレンジを入れてあり、それと入れ替えての利用です。
給水トレイのおかげで水入れが意外と簡単
使用時は必ず給水前に電源を入れ、ブザーが鳴って給水アイコンが消えるまで給水します。給水は給水カップ4~5杯。使用するたびにブザーが鳴るまで水を入れます(お湯の使用は故障の原因となるので不可)。なお、満水以上給水すると本体の底面から水がこぼれてしまうので注意が必要。
この水を入れる作業に関して、特筆しておきたいことがあります。従来機種から進化した部分の中でも、特に優れものだと思ったもの。それが、付属品の給水トレイです!
この給水トレイは本体上部の給水口に水を注ぎやすくするアイテムで、実は先にテーブルの上に設置して使っているときは「要らないんじゃないの?」と思っていました。ところが、メタルラックに設置してみて、この給水トレイの優秀さに気が付きました。壁際に設置すると、給水口が奥になるので、給水トレイがなかったら手を伸ばして給水するのが結構大変なのです。
食器の数を上限まで入れるのは実は結構難しい
一度に洗える食器は約16点とのこと。取扱説明書では、大皿2点、中皿2点、小皿2点、中鉢2点、小鉢2点、茶碗2点、汁碗2点、コップ2点、小物類(箸、スプーン等)という内訳になっています。大皿は直径27cmまで対応。一人暮らしなら一日一度の運転で十分まかなえる量ですが、これだけ一度に入れるのは実は結構大変です。特に碗物に大きめのどんぶりを使っていたりすると、バランスが崩れて小鉢が入らないなんてことも……。あくまで目安です。
食器洗い乾燥機専用洗剤は、ドアの内側の所定のスペースに入れます。ドアを閉めると内側にたれてしまう構造なので、最初は使い方が間違っているのではないか? と疑問でしたが、特に支障なく洗浄できました。しばらく使っても違和感が拭えないものの、ここは慣れるしかなさそうです。