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2022/5/18 11:15

自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

「クックフォーミー」は前面のカラー液晶と、OKボタン付きのダイヤルで操作します。検索カテゴリーは「材料」「レシピ」「マニュアル調理」「お気に入り」があり、メインとして使うのは「レシピ」になります。というのも、「材料」は「芋類」か「炊飯」しかないからです。

 

また、内蔵レシピ数が210と豊富な一方で「メニュー番号で探す」のような機能はなく、レシピ検索時は「メインディッシュ」→「豚の角煮」といった流れでカテゴリーから検索する必要があります。頻繁に作る料理は「お気に入り」に登録するといいでしょう。

 

本機には液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」という機能があり、付属のレシピブックがなくても下準備から調理までを行うことが可能。これにより、レシピブックを見なくても調理できるため、迷うことはありません。一方で、下準備はできたか、フタは閉めたか、など確認のフローが多く、都度OKボタンを押して進めていくので、煩わしいと感じる人がいるかも。

↑パネルはカラー液晶。イラスト付きの「ナビするレシピ」で調理工程を表示する点もユニークです

 

なお、本体とリンクすることはありませんが、専用アプリ「クックフォーミー」が用意されているのもポイント。食材やレシピ名からの検索が可能で、季節やイベント系レシピを掲載するなど、献立選びやメニュー作りをサポートしてくれます。

↑アプリのレシピ検索画面。冷蔵庫にある食材からレシピ検索することもできます

 

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

 

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

「ライス&クッカー」は、天面に浮き上がるように表示されたボタンに触れて操作するタッチパネル式を採用。操作が可能なボタンだけ表示されることや、独自のステータス表記(炊飯調理時は「Co」、お手入れ機能時は「CL」等)など、慣れるまではわかりづらさがありますが、使わないときに存在を消すことから生まれる引き算の美学は実にスタイリッシュ。スマホアプリを重視している点などからも、若者がコアターゲットであることがうかがえます。

↑スタイリッシュな天面ディスプレイ

 

基本的に専用のスマホアプリ「キッチンポケット」を駆使して操作するので、本体パネルはほとんど使いません。ふだんスマホを扱うのと同じ感覚で、写真やメニュー名を見ながら検索、決定、本体に送信という手順です。よって、スマホを使い慣れている人ならスムーズに操作できるでしょう。アプリには自動調理メニューが複数ラインナップ(2022年5月12日現在で28種類)。なおかつ今後もレシピは追加されていくので、拡張性も期待できます。

↑例えばカレーなら、「キッチンポケット」の「カレー」レシピを選び「炊飯器へ送信」ボタンを押して準備完了。その後、「ライス&クッカー」の「炊飯」ボタンを押すことで本体が送信内容を承諾し、調理が始まります

 

アプリ内の調理カテゴリーは「炊飯コース」と「調理コース」に分かれています。「炊飯コース」では炊飯だけで25種の炊き分けが可能。「調理コース」では「自動」と「手動」があり、「自動」に用意されたなかから直感的にメニューを選び、本体に送信して調理するという流れです。なお、本機にレシピブックは付属しませんが、これもスマホアプリで使うことを想定しているからでしょう。

↑自動調理のレシピ。写真付きで選びやすいです

 

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

 

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

 

【操作性の調査のまとめ】

●アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」は豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメできます。

 

●シャープ「ホットクック」は、大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

 

●象印マホービン「STAN.」はワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

 

●ティファール「クックフォーミー」は本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。「ナビするレシピ」があるのでレシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

 

●パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け。

 

次回は「独自機能」を調査していきます。

撮影/中田 悟

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