早いもので、2022年ももう下半期!! ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「家電・デジタル」カテゴリから総ざらいしていく。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?
※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。
【その1】レトルト亭
レトルト食品を湯沸かし不要でパウチごと温める斬新家電
【レトルト専用調理器】
2022年1月発売
アピックスインターナショナル
レトルト亭 ARM-110
実売価格7680円
お湯を使わずにレトルト食品を温められる調理器。レトルト食品を袋のまま投入し、本体に内蔵された低温ヒーターでパウチを挟み込んで温める。本体サイズは約W255×H200×D80mmとスリムなので、限られたスペースにも設置しやすい。
レトルト食品生産数量の推移(※1)によると、レトルト食品市場は10年間で概ね伸長傾向にある。例えばカレーは約1.1倍、シチューは約1.4倍、スープ類は約1.5倍の増加(※2)を記録しており、コロナ禍で引き続き市場の成長が見込まれる。
※1:公益社団法人日本缶詰ビン詰レトルト食品協会、2020年最新データおよび2011年以降推移データ
※2:それぞれ2020年と2011年の生産箱数に基づく
最近では丼ものや惣菜も登場しており重宝されているが、一方でお湯を沸かすのを手間に感じる人は多い。また、パックごはんやパスタもレンジで準備しようとすると時間がかかることも。そこで活躍するのが、レンジも湯沸かしも不要なレトルト亭だ。レンジでごはんを温めながら、パスタを茹でながら、カレーやパスタソースは本機にセットすれば、実に効率的。時短だし、先に温めていたごはんが冷めてしまうこともなく、アツアツを楽しめる。パウチごと温められるのでラップも要らず、洗い物とゴミを最小限に抑えられるのもうれしい。
商品化に際しては同社内でも、「レトルト食品の利便性を考えればレンジ1台で十分なのでは」といった、懐疑的な意見があったという。そこで生活者にダイレクトに訴求できるプラットフォームを試金石とするべく、クラウドファンディングを実施。結果として応援購入総額2200万円超、サポーター数3100人という実績を残し、その有用性を証明した。
各種メディアでの紹介やSNSでの反響も追い風となり、1月末の一般発売から4月末までの3か月間で約4万7000台を売り上げている。ライフスタイルの多様化に合わせて、さらなる利便性、安全性、省エネ性を追求する同社のプロダクトに今後も注目だ。
【ヒットの裏付け】クラファンで注目を集め一般販売も想定以上の好発進
試験的に行ったクラファンで購入総額2200万円以上を達成。バラエティ番組「家事ヤロウ!!!」の2022年ヒット予測で本誌編集長・川内が推薦して第1位に輝き、業界で話題を呼んだ。一般販売も好調。
コレも話題に!
ボタンひとつで温玉も作れる失敗知らずのゆで卵調理器
アピックスインターナショナル
ゆで卵調理器 エッグマイスター AEM-420
実売価格4490円
生卵をセットして注水、スイッチを押せば一度に4個のゆで卵が完成。固ゆでや半熟、コンロでは温度調節が難しい温泉卵も簡単に作れる。昨年4月の発売から1か月間で年間目標の3倍にあたる3万台、1年間で6万5000台を売り上げた。
ネクストヒット!? 同社の注目家電
ソーラー充電でき多彩なシーンで活躍!
アピックスインターナショナル
SOTOMO ソーラーパワーファン APF-560
実売価格1万1880円
背面にソーラーパネルを備え、屋内外問わず使える折りたたみ式の扇風機。太陽光発電した電気は内蔵バッテリーに蓄電されるので、アウトドアでの使用や停電時にも重宝する。USB接続で外部デバイスへの給電も可能。
【その2】バルミューダ×スタバ
独自のチューニングを施し店舗のおいしさを自宅で再現
【コーヒーメーカー】
2021年11月発売
バルミューダ
BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION
6万4900円
「スターバックス リザーブ」ブランドとコラボした限定モデル。カッパーとダーククロームが目を引く、洗練されたデザインが特徴だ。精緻な温度制御などの技術は踏襲しつつ、スターバックスの豆に合わせた専用の抽出モードを搭載。
【ヒットの裏付け】予約開始時は即完売で現在は販売店舗拡大中
店頭では予約開始から半日で、販売サイトでは2日間で完売。“おうちカフェ”需要が高まるなか、自宅でスタバ体験ができる唯一のコーヒーメーカーとしてファンの熱視線を集めた。
【その3】セカンド冷凍庫
省スペースで設置しやすく冷蔵庫の冷凍室の容量不足を解消
【冷凍庫】
2021年7月発売
AQUA
スリムフリーザー AQF-SF10K
販売終了
横幅36cm、高さ145cmのスリムボディながら容量102Lを実現。家具の間などデッドスペースに設置できると評判に。食材の大きさや形状に合わせてバスケットと棚を使い分けられるのも魅力。シンプルなデザインがインテリアに調和する。
【ヒットの裏付け】冷凍食品の消費が増えて冷凍庫も需要増
共働き世帯の増加やコロナ禍により冷凍食品や食材のまとめ買いをする人が増えたことで、ホームフリージングの需要が急増。当初想定した2倍以上の売れ行きで生産が追い付かず、数か月に渡って品薄状態が続いた。
【その4】Chiiil(チール)
リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新
【冷凍庫】
2022年4月発売
日立
Chiiil R-MR7S
実売価格8万5310円
キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。
【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成
昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。
【その5】水硬度炊き分け炊飯器
硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる
【炊飯器】
2022年4月発売
東芝ライフスタイル
真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT
実売価格11万5080円
真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。
【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上
従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。
【その6】LOCABO
炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増
【炊飯器】
2021年7月発売
forty-four
糖質カット炊飯器 LOCABO
実売価格1万4800円
糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。
【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に
昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。
【その7】テイエール
茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略
【電気ケトル】
2021年10月発売
ティファール
テイエール 1.5L
実売価格1万4000円
7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。
【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成
1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。
【その8】BONECO
空気の質を追求するブランドのスタイリッシュな空気清浄機
【サーキュレーター兼空気清浄機】
2022年4月発売
BONECO
BONECO F220CC Clean & Cool Fan
3万9800円
スイスの老舗家電メーカーが“空気の質”にこだわり開発。キレイになった空気を強力なファンで室内の隅々まで循環させることで、効率的に快適な空間を実現する。最大運転音約60dBの静音設計で、夜間などシーンを問わず活躍する。
【ヒットの裏付け】確かなブランド力が日本でも受容された
世界三大デザイン賞のひとつ「レッドドット・デザイン賞」受賞機種のデザインを踏襲。衛生意識の高まりを受け、クラファンで目標の407%を達成。国内一般販売が実現した。
【その9】DEEBOT X1
モップへの給水から洗浄・乾燥まで全自動化
【ロボット掃除機】
2022年3月発売
エコバックス
DEEBOT X1 TURBO
15万9800円
家庭用ロボット世界シェア2位の同社が発表したフラッグシップライン。5000Paのパワフルな吸引力に加え、モップへの給水から洗浄・乾燥までを自動で行う水拭きシステムを備える。独自のAI音声アシスタント「YIKO」による音声操作も可能。
【ヒットの裏付け】モップの自動洗浄・乾燥機能に注目
モップの洗浄から乾燥までを自動化した革新性が話題に。「TURBO」はクラファンで先行販売を実施し、5400万円超で目標達成。同シリーズで自動ゴミ収集機能を搭載した最上位モデル「OMNI」も売れ行き好調だ。
【その10】セパレートコードレス
ダストボックスを分離してゴミ捨ての手間を軽減
【コードレススティッククリーナー】
2021年10月発売
パナソニック
セパレート型コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-NS10K
実売価格6万5340円
ダストボックスを本体からセパレートした、新発想のスティッククリーナー。手元重量0.45kgの軽い操作性でスムーズに床掃除できる。クリーンセンサーが目に見えない約20μmのハウスダストまで検知し、キレイになるとライトが赤→青点灯に。
【ヒットの裏付け】発売から半年間で計画の185%を記録
掃除後の手入れやゴミ捨てを負担に感じる人が多いという同社の調査結果に基づいて本機を訴求。昨年10月の発売から今年4月までの集計で販売計画の185%を売り上げている。